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同窓会

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同窓会
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。
そして、断罪剣士達の活躍によって、パブリックブレイク現象は終わった。
俺が地球の意思を殺したことで、人類はパブリックブレイク現象の脅威から、未来を勝ち取った。
しかし、パブリックブレイク現象がなくなったからといって、全てが解決したわけではなかった。
そう、地球上に残ったパブリックモンスターたちと全人類の戦争が始まったのだ。
パブリックモンスターの生活を支援する反政府組織セイバーズ。
その反政府組織のリーダーである雷光の断罪剣士フューラーが死亡したことにより、セイバーズはリーダーを失った。
人間たちとの共存を目指したフューラーに変わって、新たに反政府組織セイバーズのリーダーになったのは、人間たちに対して敵対的な思想に満ちた人物、ガバジンゲだった。
ガバジンゲは日本に不法に入国したK国が軍事利用するパブリックモンスター・カルから入手した『無人殺戮兵器』の設計図データを元に、『無人殺戮兵器』の大量生産に成功。
人類に対して敵対的な意思を持つパブリックモンスター達と、『無人殺戮兵器』と共に、地球上から人類を一人残らず殺害しようとする。
この侵略行為に対して、指導者を失ったPGS(パブリックガーディアンズ)の残党と各国の軍隊は共に協力し、反政府組織セイバーズと戦った。
この全世界的を巻き込む戦争の開始にともなって、俺たち国民も、男女問わず、徴兵されることになった。
国の偉い人から、いきなり戦争に行ってこいなんて言われたときは、正直かなり参ったが、戦争開始から約2年後、このパブリックモンスターと人類の戦争は、人類が勝利して、戦争は終わった。
敗戦した反政府組織セイバーズに所属していたパブリックモンスターたちは各国の軍隊に拘束され、全員、収容所に収容されて、処刑されてしまった。
各国の軍隊と協力してセイバーズと戦っていたPGS(パブリックガーディアンズ)のパブリックモンスター達は、新たなPGS、NPGS(ネオパブリックガーディアンズ)を結成して、戦後も、各国内の治安を守っている。
そして、戦時中、セイバーズに加担せず、各国の軍隊の一般兵として徴兵され、生き残ることができたパブリックモンスター達は、戦前と同じく差別にあうことも多いが、人間社会で生活を送っている。
徴兵前日、俺はアルティメットメディアクリエイター部のみんなと、ある約束をした。
それは、戦争が終わったら、もう一度、部室で会おう、という約束である。
つまり同窓会みたいなものである。
まぁ、学生生活の途中で戦争が始まってしまったから、偏差値最底辺高校アルティメットジーニアス学園は卒業できていないのだが...。
戦争から生き延びることができた俺は今、戦争による被害で廃墟と化した、偏差値最底辺高校アルティメットジーニアス学園の校舎の中にいる。
廃墟と化したアルティメットメディアクリエイター部の部室内には、腹が大きくなったヨシノと副部長、元気そうな部長、戦争で両手両足を失い、車いすに乗っている竹田がいた。
俺達は久々の再会と、お互いの無事に歓喜しながら、談笑する。
妊娠中の副部長は近々、お腹の子の父親と結婚するらしい。
ヨシノが妊娠しているのは、どうやら、戦時中にパブリックモンスターに襲われたせいらしい。
部長は元気そうに見えるが、戦争で頭部を負傷してしまったらしく、会話があんまり成立しない。
竹田は、部長に、Z竹と言われて、キレている。
みんなにキレていた竹田がこれで、もうムァンビキができないと泣き始める。
実は俺も、戦闘中に敵が使用した化学兵器の後遺症で、もう先が長くない。
しかし、俺たちはこうして生き延びて、再会することができた。
あの日、『地球の意思』が言っていたことは、正しかった。
パブリックブレイク現象の脅威が去っても、人類と、人類が進化した生命体であるパブリックモンスターは戦争を起こし、互いに殺し合った。
しかし、あの日、俺がパブリックブレイク現象を終わらせたからこそ、戦争が始まり、結果的には、俺達は再会できて、こうして、みんなと笑い合うことができた。
この幸せな時間を、今、俺が生きることができるのは、俺が『地球の意思』を殺し、パブリックブレイク現象を終わらせ、未来を勝ち取ったからだ。
確かに俺たちの未来は、これからも多くの困難が待ち受けているかもしれない。
竹田はもう、大好きだったムァンビキができない。
頭がおかしくなった部長は会話があんまり成立しない。
妊娠中の副部長はこれからおそらく結婚生活と育児が大変だ。
妊娠中のヨシノは、お腹の子の父親であるパブリックモンスターに襲われた経験のフラッシュバックに永遠に苦しむだろう。
俺は戦時中に使われた化学兵器の後遺症のせいで、もうすぐ死ぬかもしれない。
しかし、今、こうして、みんなと再会できた喜びは本物である。
しかし、今、こうして、みんなと笑い合える時間は本物である。
戦争を生き延びた俺は、たったそれだけで、もう、おなかいっぱいだった。
そう、俺たちは、まだ、生きている...。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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次回予告 超地球救済戦記 断罪王REVOⅬUTION(レボリューション)‼

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
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