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四月
ドキッ☆ 男だらけの健康診断。ラッキースケベは絶対回避! その5
午後からのことを考えれば、昼飯なんて喉を通ったもんじゃないが、折角母さんが作ってくれた弁当だ。食べないという選択肢は俺にはなかった。
「はぁ……」
弁当を手に、俺は屋上へ続く階段を上がっていく。最初は教室で食べようかとも思った。
だけど、他のクラスの女子生徒(主に先輩)が「あれが御竿くんよ!」とか「護くん可愛い!」とか歓声を上げていて、最初こそにやけていたのだが、段々ヤバくなっていくそれに怖くなり、俺は逃げるようにして教室を出てきたわけだ。女子って群れると怖いんだなぁ……。
道理で猫汰が「僕は保健室で食べるよ」と風より早く出ていったわけだ。ちなみに太刀根もついてこようとしたのだが、女子生徒の悲鳴が更にヤバくなったため、大人しく教室で“待て”をさせた。
「駄目だ……、もう帰りたい……」
足取りは重いが、ここで帰るわけにもいかない。母親に心配もかけたくないしな。
屋上への扉を開け――風と一緒に、誰かの歌声が聞こえてきた。透き通るその声は風に乗り、俺に、階段に、そして校舎全部に響き渡るんじゃないかってぐらい、とても綺麗だった。
これなら弁当も美味く食えそうだ。俺は少し離れたベンチへ座ると、早速、二段の弁当箱を開封した。
まず最初は嫌いなプチトマトから。この青臭さが好きじゃない。なんでも熟したトマトは甘く、とても美味いらしいが、転生前も転生後も食べたことはない。
にしても綺麗な声である。ま、それはそれとして、俺は卵焼きを箸で掴んだ。うん、甘くて美味い。俺の好みなのか御竿の好みなのかは知らないが、味覚はどうやら似ているらしい。
あ、歌が止まった。
「キミは……、確か牛小屋の……」
「っす、センパイ。牛じゃないっす、人間っす」
それにしても、男子高校生の弁当にキャラ弁はどうかと思う。確かこのキャラ、この間見た戦隊物のレッドじゃなかったか? そうだ、ショタレッドだ。全体的に幼かった気がする。
「ねぇキミ、ボクの背後を取るなんて……。何が目的? 金? 権力? それともボクの身体?」
「どれも違うわっ」
デザートのうさぎリンゴを頬張る。んー、美味。流石は母さん。料理が上手い。
相変わらずセンパイの顔は固いままだ。ま、特にどうでもいいんだけど。
「……キミは、ボクの歌を聞いて、なんともないの?」
なんだ、歌くらい。それともあれか? 歌を聴いたら虜になるとかだろうか。はは、まさかね。俺は「ごちそうさま」と手を合わせてから弁当箱を片付け、
「特になんも」
「そう、なんだ……。あ、あのさ、じゃ、じゃあ」
「なんだ終、ここにいたのか」
「ぶっ。げ、会長……」
俺は食後のお茶を吹き出した。なんでここでも会長に会わなきゃいけねぇんだよ! ズボンについたお茶をため息を零しつつも、俺は大股でこっちに、いやセンパイに歩み寄る会長を眺める。
「壱……、ごめん。言いつけ破って……」
「全く。貴様は自分が“何か”を理解していないようだな。久しぶりに学校へ連れてきてみれば、こんなところで……」
「うん……、ごめん」
同じ顔、同じ声なのに、二人の態度は正反対だ。何か言ったほうがいいのかと思ったが、いやいや関わらないほうが吉だ。悪いが二人でやっててくれ。
「それじゃ、御竿くん。邪魔したね。ゆっくり休んでくれたまえ。午後も長いからね」
「……っす」
忘れたいことを思い出させるな。
会長はセンパイの腕を掴み、半ば強引に引きずって校舎内へと戻っていく。ふとセンパイと目が合った気もしたが、会長には勝てん。すまんな。
「はぁ……」
弁当を手に、俺は屋上へ続く階段を上がっていく。最初は教室で食べようかとも思った。
だけど、他のクラスの女子生徒(主に先輩)が「あれが御竿くんよ!」とか「護くん可愛い!」とか歓声を上げていて、最初こそにやけていたのだが、段々ヤバくなっていくそれに怖くなり、俺は逃げるようにして教室を出てきたわけだ。女子って群れると怖いんだなぁ……。
道理で猫汰が「僕は保健室で食べるよ」と風より早く出ていったわけだ。ちなみに太刀根もついてこようとしたのだが、女子生徒の悲鳴が更にヤバくなったため、大人しく教室で“待て”をさせた。
「駄目だ……、もう帰りたい……」
足取りは重いが、ここで帰るわけにもいかない。母親に心配もかけたくないしな。
屋上への扉を開け――風と一緒に、誰かの歌声が聞こえてきた。透き通るその声は風に乗り、俺に、階段に、そして校舎全部に響き渡るんじゃないかってぐらい、とても綺麗だった。
これなら弁当も美味く食えそうだ。俺は少し離れたベンチへ座ると、早速、二段の弁当箱を開封した。
まず最初は嫌いなプチトマトから。この青臭さが好きじゃない。なんでも熟したトマトは甘く、とても美味いらしいが、転生前も転生後も食べたことはない。
にしても綺麗な声である。ま、それはそれとして、俺は卵焼きを箸で掴んだ。うん、甘くて美味い。俺の好みなのか御竿の好みなのかは知らないが、味覚はどうやら似ているらしい。
あ、歌が止まった。
「キミは……、確か牛小屋の……」
「っす、センパイ。牛じゃないっす、人間っす」
それにしても、男子高校生の弁当にキャラ弁はどうかと思う。確かこのキャラ、この間見た戦隊物のレッドじゃなかったか? そうだ、ショタレッドだ。全体的に幼かった気がする。
「ねぇキミ、ボクの背後を取るなんて……。何が目的? 金? 権力? それともボクの身体?」
「どれも違うわっ」
デザートのうさぎリンゴを頬張る。んー、美味。流石は母さん。料理が上手い。
相変わらずセンパイの顔は固いままだ。ま、特にどうでもいいんだけど。
「……キミは、ボクの歌を聞いて、なんともないの?」
なんだ、歌くらい。それともあれか? 歌を聴いたら虜になるとかだろうか。はは、まさかね。俺は「ごちそうさま」と手を合わせてから弁当箱を片付け、
「特になんも」
「そう、なんだ……。あ、あのさ、じゃ、じゃあ」
「なんだ終、ここにいたのか」
「ぶっ。げ、会長……」
俺は食後のお茶を吹き出した。なんでここでも会長に会わなきゃいけねぇんだよ! ズボンについたお茶をため息を零しつつも、俺は大股でこっちに、いやセンパイに歩み寄る会長を眺める。
「壱……、ごめん。言いつけ破って……」
「全く。貴様は自分が“何か”を理解していないようだな。久しぶりに学校へ連れてきてみれば、こんなところで……」
「うん……、ごめん」
同じ顔、同じ声なのに、二人の態度は正反対だ。何か言ったほうがいいのかと思ったが、いやいや関わらないほうが吉だ。悪いが二人でやっててくれ。
「それじゃ、御竿くん。邪魔したね。ゆっくり休んでくれたまえ。午後も長いからね」
「……っす」
忘れたいことを思い出させるな。
会長はセンパイの腕を掴み、半ば強引に引きずって校舎内へと戻っていく。ふとセンパイと目が合った気もしたが、会長には勝てん。すまんな。
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