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十一月
絶体絶命! 予測不能の期末勉強!? その8
この流れだと、恐らく残りも来るだろう。それがわかってるだけでも心構えが違う。来るなら来やがれ、よくわからん奴め!
コン、コン、コン。来た!
「護先輩、ウチです、ウチ」
「はぁい御竿ちゃん♪ あ、け、て?」
磨りガラスからはわずかに長い外ハネのピンク髪と、艶がある長い紫髪が見える。二人で来やがったか!
「ね、ねぇ、御竿護。あ、あれ、先生でしょ。開ければいい、よね?」
相変わらず腰を抜かしたままのセンパイが、俺にすがるようにして小声で呟いた。ここまできたら本当に先生だろうと開けるつもりはない。
つか絶対先生じゃない。わからんのか、このポンコツメンヘラ野郎が。
「護先輩、開けてください」
「ねぇえ♪ お願いよぉ、御竿ちゃん♪」
相変わらず開けさせようと、扉の向こう側では何かしら言っているようだが、俺は断として開けることはなかった。諦めた人影が「へのこついてもあかんかぁあああ」と、全年齢対象には極めて危ない単語を吐き捨てる。
いや、BLだし、そもそもが全年齢対象ではないからセーフといえばセーフなのだが、なんでだ、なんか詳しく説明したら駄目な気がする。
「ねぇ、御竿護、へのこって」
「うるせぇ! 聞くな、感じろ! あれは感じるもんだ!」
「う、うん、わかった」
俺の剣幕に押されたセンパイが、たじたじになりながら食い下がった。やっと腰が立つようになったのか、俺の体操服にしがみつきながら立ち上がる。
伸びる、と思ったが、元々保健室で借りたものだし、別に構わないかとそのまま立ち上がらせた。
さて残るは一人、いや二人か? なんにしろパターンはもう読めたし、このまま寝てしまっても問題なさそうだ。俺が首をポキポキと鳴らしベッドに片足を乗せたところで、コンコンコンとまたノックの音が聞こえてきた。
「センパイ、俺は先に寝るんで。おやすみなさいっす」
両足をベッドに乗せ、さて布団を被るかという時、
「護くん、オレだ! 開けたまえ!」
と見なくてもわかる威厳に満ちた声が聞こえてきた。尚更相手にしたくないと無視を決め込んだ俺とは反対に、なんとセンパイは「壱!」と扉に駆け寄るようにして近づいていきやがった。
「おいやめろ! 開けんな!」
俺はベッドから半ば転げ落ちるようにして出ると、鍵を開けようとしていたセンパイを引き剥がした。
ちらりと鍵を見る。よかった、まだ開いてない。
ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、ガタガタと扉が激しく揺れだした。
「はっはっは! 護くん、恥ずかしがることはない! 今こそひとつになる時だ!」
「壱! 壱ぇ! なんで!? なんでボクじゃないの!? こんな奴よりボクのほうが壱とひとつになれるんだよ!?」
俺はなりたくねぇし、なってくれるならなってくれて構わん! センパイを扉から離れさせ、俺は窓に向かいながら人影に向かって声を張り上げる。
「お前ら二人ともうるせぇんだよ! おい、向こう側の奴! 窓側に回ってこいよ! そっちなら開けてやる!」
「おぉ、本当か! ならばそちらに行こう!」
人影が扉から離れた。
俺はその隙を見計らい、カーテンを開けてから窓の鍵を開ける。事態が呑み込めず「壱、壱」と騒ぐセンパイの首根っこを掴むと、そのまま外に放り出した。
「いった……! 何すんの! 御竿護!」
尻もちをついたままのセンパイに構うことなく、俺は容赦なく窓の鍵を閉めた。そのままカーテンも閉めて完全に遮断する。
「ちょっと、ねぇってば!」
センパイが窓を叩きながら何かしら言っているが、俺はもう寝てしまおうと再びベッドによじ登る。
「ねぇってば! って、あれ? 壱、じゃない……? だ、誰! や、やだ、やだってば! そんなの……ああああ!」
その先、センパイがどうなったのかは知らん。何せ俺は布団を頭まで被って、そのまま寝ちまったからな。
コン、コン、コン。来た!
「護先輩、ウチです、ウチ」
「はぁい御竿ちゃん♪ あ、け、て?」
磨りガラスからはわずかに長い外ハネのピンク髪と、艶がある長い紫髪が見える。二人で来やがったか!
「ね、ねぇ、御竿護。あ、あれ、先生でしょ。開ければいい、よね?」
相変わらず腰を抜かしたままのセンパイが、俺にすがるようにして小声で呟いた。ここまできたら本当に先生だろうと開けるつもりはない。
つか絶対先生じゃない。わからんのか、このポンコツメンヘラ野郎が。
「護先輩、開けてください」
「ねぇえ♪ お願いよぉ、御竿ちゃん♪」
相変わらず開けさせようと、扉の向こう側では何かしら言っているようだが、俺は断として開けることはなかった。諦めた人影が「へのこついてもあかんかぁあああ」と、全年齢対象には極めて危ない単語を吐き捨てる。
いや、BLだし、そもそもが全年齢対象ではないからセーフといえばセーフなのだが、なんでだ、なんか詳しく説明したら駄目な気がする。
「ねぇ、御竿護、へのこって」
「うるせぇ! 聞くな、感じろ! あれは感じるもんだ!」
「う、うん、わかった」
俺の剣幕に押されたセンパイが、たじたじになりながら食い下がった。やっと腰が立つようになったのか、俺の体操服にしがみつきながら立ち上がる。
伸びる、と思ったが、元々保健室で借りたものだし、別に構わないかとそのまま立ち上がらせた。
さて残るは一人、いや二人か? なんにしろパターンはもう読めたし、このまま寝てしまっても問題なさそうだ。俺が首をポキポキと鳴らしベッドに片足を乗せたところで、コンコンコンとまたノックの音が聞こえてきた。
「センパイ、俺は先に寝るんで。おやすみなさいっす」
両足をベッドに乗せ、さて布団を被るかという時、
「護くん、オレだ! 開けたまえ!」
と見なくてもわかる威厳に満ちた声が聞こえてきた。尚更相手にしたくないと無視を決め込んだ俺とは反対に、なんとセンパイは「壱!」と扉に駆け寄るようにして近づいていきやがった。
「おいやめろ! 開けんな!」
俺はベッドから半ば転げ落ちるようにして出ると、鍵を開けようとしていたセンパイを引き剥がした。
ちらりと鍵を見る。よかった、まだ開いてない。
ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、ガタガタと扉が激しく揺れだした。
「はっはっは! 護くん、恥ずかしがることはない! 今こそひとつになる時だ!」
「壱! 壱ぇ! なんで!? なんでボクじゃないの!? こんな奴よりボクのほうが壱とひとつになれるんだよ!?」
俺はなりたくねぇし、なってくれるならなってくれて構わん! センパイを扉から離れさせ、俺は窓に向かいながら人影に向かって声を張り上げる。
「お前ら二人ともうるせぇんだよ! おい、向こう側の奴! 窓側に回ってこいよ! そっちなら開けてやる!」
「おぉ、本当か! ならばそちらに行こう!」
人影が扉から離れた。
俺はその隙を見計らい、カーテンを開けてから窓の鍵を開ける。事態が呑み込めず「壱、壱」と騒ぐセンパイの首根っこを掴むと、そのまま外に放り出した。
「いった……! 何すんの! 御竿護!」
尻もちをついたままのセンパイに構うことなく、俺は容赦なく窓の鍵を閉めた。そのままカーテンも閉めて完全に遮断する。
「ちょっと、ねぇってば!」
センパイが窓を叩きながら何かしら言っているが、俺はもう寝てしまおうと再びベッドによじ登る。
「ねぇってば! って、あれ? 壱、じゃない……? だ、誰! や、やだ、やだってば! そんなの……ああああ!」
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