特殊戦闘降下空兵 ボディーアーマーナイトスターD1

星屑さん

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朝焼けの始動 

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傭兵部隊の隠れ家が、霧に滲む様な朝焼けに染まる。


朝靄の中の、冴木のアジトに、眩しく光が射すように、水平線から朝日が昇って来る。

倉庫の扉を開いた、俺が、格納庫の奥に向かう、

そして、朝日を浴びるボディーアーマーナイトスターの前に俺が立つと、

人物識別装置で、俺の顔や声、あらゆる個人識別を瞬時に済ませた、システムコンピューターのエイアが言う、
「マスターパイロット確認、機体に搭乗してください!」

俺が、搭乗用の階段を上がり、ボディーアーマー上部のエジェクトカバーハッチを開き、

階段から乗り移るようにして、バトルスライダーシートに体を沈ませると、

機体内部のバイタル感知システムが起動して、俺の体に酸素を送り込むように、

換気装置で熱や、酸素を循環させ始める。

俺の目の前の、モニター三枚が点灯し、周囲の状況を表示する。

後部座席のシアが言う、
「ヨロイ、システムオールグリーン、フライトミッションオウケイ!」

大きなメインモニターが、機体の状態を表示、各部がグリーンに発光、

システム正常サインを出している、俺が、サイドスティックを握ると、小気味よく、機体の動力が起動して、

俺の体の一部と為っていく、足先のペダルを踏み込むと、タクティカルエンジンポットが立ち上がり、

背後の主翼が大きく広げられる。

「フラップオウケイ、ラダーオウケイ!」
直ぐにエイアが、機体のフラップやラダーを動かし、機能確認をし始める。

俺が、サイドスティクを前に突き出すと、ナイトスターの機体が起動してスタンバイモードに切り替わる。

ゆっくりとエジェクトカバーが俺の体を挟み込むようにして、その上のカメラヘット部が被さるように、ハッチが閉じられる。

「エンジン出力正常、機体機動確認、機能正常、発進準備完了!」
後部座席のシアが、システムの調整をエイアとする中で、

俺が言う、
「ボディーアーマーナイトスターDワン、発進準備完了だ!冴木」

「おう、発進いいぞ!メインカタパルトランウェイクリヤー、発進しろヨロイ!」

「発進する!」
俺が、サイドスティクを引いて、ペダルを踏み込む、

電磁カタパルトランウェイを、ボディーアーマーナイトスターが空に向かって吸い込まれていくように、

一気に空に向かって加速していく、

後部座席のシアが、ナビゲートを始める。
「ヨロイ、北からの風が三メートル、気圧は三十ミリバール、湿度八十パーセント、推進出力五十パーセント、六十パーセント、最大加速まで、五秒、」

俺が、高速飛行モードに機体を変形させると、ボディーアーマーは、タクティカルエンジンポットを軸に、機体を平らに形を変える。

俺は前に這いばったスライダーモードで、操縦を続ける。

後部座席のシアは、俺の後ろ側で、同じように這いばっている、
「おい、シア、この姿勢で大丈夫か?大抵はみんな嫌がるんだがな」

「大丈夫だ、ヨロイ、お前を、後ろから抓る位は出来るぞ!」

「う、ううつ、」

冗談じゃない、そんな事されれば、操縦が出来ない、後部でシアが言う、
「冗談だぞ、本気にしたか、アハハハ、」

エイアが言う、
「高速機動、準備完了、マスター、」

エイアがマスターと言うのは、機体の状態が非常にいい時の、口癖機能だ。

そんな中で、ボディーアーマーナイトスターは、高速飛行を始める。

俺は、左右両方のステックを動かして、スクリュー機動で飛行する。

後部のシアが言う、
「流石に、この姿勢で遠心力が体に掛かって、少しキツイが、まだまだ大丈夫だぞ!ヨロイ」

「そうか、大丈夫なら、それでいい、もっと、手荒くいくぞ!」

俺が、高速コークスクリューの儘で、機体を反転ループを掛けてから、一気に引き起こして、最大加速で大きくループを空に描いて見せる。

冴木が通信で言う、
「おいおい、その位で、やめてやれ、シアを苛めるんじゃあないぞ!ヨロイ」

「そんな積りはない、然し、この位は、耐えられないとな、使い物にならない」

「厳しいなー、大丈夫か?シアちゃん」

シア、
「眠たいぞ、ヨロイ、私に、操縦を変わるか?」

全く、強情な小娘だ。

俺は、仕方なく、ボディーアーマーを通常飛行に戻して、冴木のいる、地上に帰還させる事にした。

帰還したボディーアーマーに、冴木が駆け寄って来る。

直ぐに、機体後部の、エジェクトカバーハッチを開けて、後部座席のシアの様子を確認している。

全く冴木は、シアを、拾ったネコでも可愛がる見たいにしているのだ。

これじゃあ、シアがいい気に為って困るのだが、

「ああーー、シアちゃん、大丈夫か?おっかないお兄ちゃんに苛められて、怖かっただろう!」

何を言っているんだ、この男は、だがシアは、
「怖かったよー、冴木ー、狭いし心細くて、ああーー、でも、冴木がいるから、もう平気だぞ!」

そう言いながら、俺に向かって、シアは舌を出している。

小憎らしい!だが冴木は、

「どうした、シアちゃん、舌でも噛んだか?」

ああ、これだ、冴木は、何かにのめり込むタイプだと、俺は、その時、初めて知ったのだ。

その後にシアは、食事中も、ボディーアーマーの操縦の事ばかり考えているようだった。

体を傾けたり、突然左右に体を振ったりして、頭の中でイメージしながら、操縦をしているようだったのだ。

熱心なのわいいが、だが、冴木まで一緒に為って、体を振るのは、やめて欲しい物だ。

全く、冴木は、シアを猫っ可愛がりしていて、子煩悩に取り付かれた、父親のようだった。

だったら、自分の子供でも作ればいいのに、俺は、呆れながら、そんな二人を離れて見ていた。

だが、俺の考えの甘さがそこに有った、シアは、短期間の内にボディーアーマーの操縦をマスターして仕舞い、可なりの腕前だったのだ。

俺が頭を抱えていると、横の冴木が、そんなシアを煽てている。
「凄いぞ、シアちゃん、もう、ヨロイなんて目じゃない、序でに、シアちゃんが前に乗って、ヨロイを、後ろのナビゲーターに出来るんじゃないか!アハハハハ、」

これだ、このジジイー、シアに対して、この有り様だ。

可愛い少女に、この鬼と呼ばれる傭兵も 虜に為って、鼻の下を伸ばした只のいやらしいジジイーに成り下がっていたのだ。

「いい加減にしろよ、冴木、シアをこの儘、傭兵のメンバーにでも、する気なのか?」

すると、冴木も、やっと真顔に戻って、俺に言った、
「シアを、傭兵のメンバーに、しちゃーー、駄目なのかー?ヨロイ!」

ああーー、これだ、もうー、何を話しても駄目な親父がここにいた。



人工少女、それは、人の手で作られた、永遠の少女だと言う、

彼女は、特別の存在だと言うが、このシアは、本当に特別なアホだったのだ。

それにうつつを抜かした、バカな男が、俺の前にいた。

「ああーー、シアちゃんーー、今日は、何処にいっちゃったんだーーい?シアちゃん、シアちゃーん、美味しい食事を上げますよー!」

この冴木は、人工の小悪魔の少女シアを、猫でも可愛がるように、始終、可愛がり過ぎている。

「冴木、私は、ここだぞ!」

冴木の後ろに回ったシアが、ボカツ、ギャアーーーツ、いてーーー、ああ、また、シアに上手く蹴られているのだ、
「ああーー、シ、シアちゃんー、ひでーなーー!」

「アハハハハハ、すまない冴木、疲れていて足が勝手に動いたんだ?」

「そ、それならいいんだ、美味しいお菓子でもどうだ?シアちゃーーん」

アレだ、冴木はシアに苛められても、全く懲りていないのだ。




2025年4月18日
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