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侍女のサラサ
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ここはウェルス国の北側に位置する辺境の地にある邸宅。
この邸で私、サラサは侍女として働いている。
いつものようにお茶の時間になったので、私はご主人様にと、お茶と軽食をワゴンに乗せて執務室へと向かった。
扉を三回ノックして、返事を待って中へと入る。
「ヴィル様、お茶をお持ちしました」
「あぁ」
「今日も相変わらず格好良いですよね」
「…………」
「ヴィル様、好きです」
「…………」
「ヴィル様、大好きです!」
「……早く用意をしてくれないか」
「あ、はい」
私の告白を無かったように振る舞うこの人は、ここの領主にして辺境伯であるヴィルヘルム・ジョルジュ様。
そして私はただの侍女。貴族でもない、ただの平民である。と言うか、孤児だった。だから両親や近しい親族は誰もいない。
そんな私がここで侍女として働けるのは、全てヴィル様のお陰なの。
あれは10年程前だったかな。当時私は6歳で、路地裏でゴミを漁って食料を確保する日々を送っていたの。
その前は孤児院にいたんだけど、いつも殴られたり蹴られたりをされていて、それでも僅かながらも食事を貰えるのは有り難かったから我慢していたんだけれど。
ある日、そこにいる女の子達を娼館に売ると大人が話しているのを聞いてしまって、私は思わず孤児院から逃げ出したんだ。
きっと孤児院にいるより待遇は良いだろう。商品となるように、食事もしっかり与えられるだろうし、美しくなるような教育もされるだろう。
だけど私は嫌だった。だから一人で逃げ出した。
何とか隣街まで行き、それからは路地裏で一人生活をした。食べ物は主にゴミを漁って得る。物乞いをするのも平気だった。生きる為なら、それくらいどうって事ないもの。
子供であっても女と分かると何をされるか分からない。だからその当時、私は落ちていた帽子をかぶって髪を切り、男の子のように振る舞っていたの。
そんな時に街に偵察に来たヴィル様と会ったのよ!
その姿を見た私は、すぐにヴィル様の元まで駆け寄って、馬に乗ってゆっくりと街を見渡すヴィル様の前に飛び出しちゃった。
驚いたヴィル様に、私はすがり付くようにして連れていってくれと懇願したの。
ともすれば斬り殺されても可笑しくない状況。だけど私はそれでも構わなかった。ヴィル様は、私を見て困惑した様子だったし、従者の人は私を排除しようとしていたけれど、泣いてすがる私を放っておけなくなったのか、連れていくことにしてくれた。
だからヴィル様は命の恩人って事になる。
それにヴィル様は凄く格好良い。無茶苦茶格好良い。
アッシュブロンドの髪はサラサラで、深い藍色の瞳はまるで夜空のよう。整った顔立ちだけど、ほぼ無表情。でも一旦戦闘となるとその手腕は素晴らしく、戦術も先を見越しているかのように巧みであると言われているし、剣の扱いもずば抜けているんだって。
その昔、隣国の無敗の剣豪と呼ばれる人にも勝った強者なんだと、ヴィル様の武勇伝は数知れず。
なのに容姿は美丈夫であり、体つきも筋肉隆々という感じではなく、しなやかな体つき。いわゆる細マッチョと言うやつだ。
私はと言えば、深紅の髪に真っ黒な瞳。特にこの街では忌み嫌われている髪色に瞳の組み合わせ。だから私は幼い頃より髪を真っ黒に染めている。いや、染められていた。見るのも不吉なんだって。不幸が舞い降りるんだって。
ヴィル様にも不幸はやって来てほしくないからね。だから毎朝髪を黒くする。幼い頃は指甲花という植物を粉砕した物で染めていたんだけれど、今は魔法で髪を黒くする事ができるようになった。と言うか、して貰っている。
そんな忌み嫌われる私とヴィル様の容姿は雲泥の差。美女と野獣の逆バージョン。だけどそんな事は気にしてられない。いや、気にしない。
何を隠そう、私はヴィル様にずっと恋をしているから。あ、全然隠してなかったね。
ヴィル様に拾って貰ってからは、この邸での仕事とあらば何でもした。辺境伯であるヴィル様の豪邸なのに、ここには使用人が必要最小限と言った感じで、僅かにしか人を置かず、贅沢をする事もなく慎ましい生活をしている。
そしてヴィル様は日々仕事に没頭している。
だから常に人手が足りない状態。どの部署でも私の存在は有り難く受け入れられた。
朝は洗濯に掃除に給仕係、昼前にはキッチンに行って料理の下準備の手伝い。午後もいっぱい働くよ! 庭園の水やりや雑草の処理もお手のもの、ゴミの収集に処理も忘れちゃいけない大切な仕事。郵便物の仕分けや配達物の管理にもなんでもこなす人材として、私はとても重宝された。
一日慌ただしく過ごすけれど、ヴィル様に近づく事は忘れない。一日一度は必ず顔を見ないと気がすまない。いや、一度とならず二度、三度、いやいや、四度五度六度七度……
本当ならずっとヴィル様の傍にいて、そのお顔を眺め続けていたい。何の不自由もしないように、身の回りのお世話をしつくしたい。頭の先から足の先まで、ヴィル様が大好きで大好きで仕方がないの。
すぐに私は自分の気持ちを打ち明けた。ずっと好きだったと、そしてこれからも好きだと、どっかの高い所にある舞台から飛び降りる覚悟で一世一代の告白したの。
しかしそれは敢え無く撃沈。ヴィル様は僅かにピクリと一度眉を動かしただけで、一瞬私を凝視して、だけどすぐに目を逸らして何も言わなかった。
私の恋心は無かったものにされたちゃったの。
ヴィル様から見たら私は幼く小汚ない孤児の女の子。相手にする方がどうかしている。告白したのは7歳にも満たない頃で、そんな少女の戯れ言に心を動かす筈もない。
分かっているけど言わずにはいられなかった。気持ちはちゃんと伝えないと、相手にキッチリと受け取ってもらえないからね。
伝えたところで見事玉砕したのだけれど。
それからは毎日のように告白している。ヴィル様を誉める事も忘れない。だって誰が見ても美しいんだもの。格好良いんだもの。
ただ、ニコリとも笑わずに無表情なのが人を遠ざける要因となっている。巷ではヴィル様は冷酷無比な武人と恐れられているの。
そんな事ないのになぁーって私は思いながら、日々の告白は今日も敢えなく撃沈。うん、ヴィル様は今日も平常運転だね。安心したよ。
だから私は笑みを崩さない。いつまでもこうやってヴィル様の傍にいられるのなら、こんなに幸せな事はないもの。
「サラサ、これを」
「はい、これを何処かに送るのですか? 宛先はどちら様でしょう?」
「いや、それはサラサが使えば良い」
「えっ!」
ヴィル様が差し出したのは小瓶に入ったクリームみたいな物だった。ラベルを見ると、軟膏と書かれてあった。
「えっと、これは……」
「君の手にアカギレが目立つ」
「ヴィル様……っ! もう……もう、本当に大好きですっ!」
両手を広げて抱き付こうとしたところで、傍らに控えていた執事に取り押さえられた。あともう少しだったのに! 残念!
だけど、こんなところなんだ。ヴィル様は凄く優しい。然り気無く優しいところがツボにはまっちゃうよねー!!
小瓶を受け取った私は嬉しくて嬉しくて、すぐに侍女頭のヘレンさんの元まで走って報告しに行った。とは言え、ここに侍女は元々一人だから、私が来たことで格上げされた人なんだけど。
ヘレンさんは穏やかで、ふくよかなボディーを持つ厳しくも優しいおば様といった感じの人だった。いつも私の良い話し相手となってくれている。
「ヘレンさん! ヘレンさん! 聞いて聞いて!」
「はいはい、どうしたの、サラサちゃん」
「私、ヴィル様から愛を頂いたの!」
「はいはい、どんな愛を頂いたのかしら?」
「えっとね、えっとね、これ! 見てよこれ! 私の手が綺麗になるようにって、軟膏をくださったの!」
「それは良かったわねぇー。あ、そこにある洗濯物を畳みながら喋りなさいね」
「うん! それでね、少し笑ってくれたの! 右の口角がね、2ミリ上がったの! 凄いでしょ!」
「そうねー。それは凄いわねー」
「もう、すっごく格好良いー! 悶え死にそうー! 鼻血出そうー!」
「出たら困るわねー」
「あー! 嫁になりたーい!」
「それは無理ねー」
「分かってるよ……でも好きが止まらないんだもん!」
「はいはい。それが終わったらお茶を入れましょうね。私たちも休憩しましょ」
「はい! ヘレンさん!」
そんな感じで私はいつもヘレンさんにこの胸の内を聞いて貰っている。ヘレンさんはいつもニコニコしながら聞いてくれる。私がヴィル様を好きなのはこの邸にいる皆が知っていて、いつも微笑ましく見守ってくれている。
そして、皆がこの恋が叶わない事も知っている。
それでも幸せだった。ヴィル様の傍にいられるのなら、それで私は良かったから。
こんな幸せがずっと続くと、私はその時勝手に思い込んでいたの。
この邸で私、サラサは侍女として働いている。
いつものようにお茶の時間になったので、私はご主人様にと、お茶と軽食をワゴンに乗せて執務室へと向かった。
扉を三回ノックして、返事を待って中へと入る。
「ヴィル様、お茶をお持ちしました」
「あぁ」
「今日も相変わらず格好良いですよね」
「…………」
「ヴィル様、好きです」
「…………」
「ヴィル様、大好きです!」
「……早く用意をしてくれないか」
「あ、はい」
私の告白を無かったように振る舞うこの人は、ここの領主にして辺境伯であるヴィルヘルム・ジョルジュ様。
そして私はただの侍女。貴族でもない、ただの平民である。と言うか、孤児だった。だから両親や近しい親族は誰もいない。
そんな私がここで侍女として働けるのは、全てヴィル様のお陰なの。
あれは10年程前だったかな。当時私は6歳で、路地裏でゴミを漁って食料を確保する日々を送っていたの。
その前は孤児院にいたんだけど、いつも殴られたり蹴られたりをされていて、それでも僅かながらも食事を貰えるのは有り難かったから我慢していたんだけれど。
ある日、そこにいる女の子達を娼館に売ると大人が話しているのを聞いてしまって、私は思わず孤児院から逃げ出したんだ。
きっと孤児院にいるより待遇は良いだろう。商品となるように、食事もしっかり与えられるだろうし、美しくなるような教育もされるだろう。
だけど私は嫌だった。だから一人で逃げ出した。
何とか隣街まで行き、それからは路地裏で一人生活をした。食べ物は主にゴミを漁って得る。物乞いをするのも平気だった。生きる為なら、それくらいどうって事ないもの。
子供であっても女と分かると何をされるか分からない。だからその当時、私は落ちていた帽子をかぶって髪を切り、男の子のように振る舞っていたの。
そんな時に街に偵察に来たヴィル様と会ったのよ!
その姿を見た私は、すぐにヴィル様の元まで駆け寄って、馬に乗ってゆっくりと街を見渡すヴィル様の前に飛び出しちゃった。
驚いたヴィル様に、私はすがり付くようにして連れていってくれと懇願したの。
ともすれば斬り殺されても可笑しくない状況。だけど私はそれでも構わなかった。ヴィル様は、私を見て困惑した様子だったし、従者の人は私を排除しようとしていたけれど、泣いてすがる私を放っておけなくなったのか、連れていくことにしてくれた。
だからヴィル様は命の恩人って事になる。
それにヴィル様は凄く格好良い。無茶苦茶格好良い。
アッシュブロンドの髪はサラサラで、深い藍色の瞳はまるで夜空のよう。整った顔立ちだけど、ほぼ無表情。でも一旦戦闘となるとその手腕は素晴らしく、戦術も先を見越しているかのように巧みであると言われているし、剣の扱いもずば抜けているんだって。
その昔、隣国の無敗の剣豪と呼ばれる人にも勝った強者なんだと、ヴィル様の武勇伝は数知れず。
なのに容姿は美丈夫であり、体つきも筋肉隆々という感じではなく、しなやかな体つき。いわゆる細マッチョと言うやつだ。
私はと言えば、深紅の髪に真っ黒な瞳。特にこの街では忌み嫌われている髪色に瞳の組み合わせ。だから私は幼い頃より髪を真っ黒に染めている。いや、染められていた。見るのも不吉なんだって。不幸が舞い降りるんだって。
ヴィル様にも不幸はやって来てほしくないからね。だから毎朝髪を黒くする。幼い頃は指甲花という植物を粉砕した物で染めていたんだけれど、今は魔法で髪を黒くする事ができるようになった。と言うか、して貰っている。
そんな忌み嫌われる私とヴィル様の容姿は雲泥の差。美女と野獣の逆バージョン。だけどそんな事は気にしてられない。いや、気にしない。
何を隠そう、私はヴィル様にずっと恋をしているから。あ、全然隠してなかったね。
ヴィル様に拾って貰ってからは、この邸での仕事とあらば何でもした。辺境伯であるヴィル様の豪邸なのに、ここには使用人が必要最小限と言った感じで、僅かにしか人を置かず、贅沢をする事もなく慎ましい生活をしている。
そしてヴィル様は日々仕事に没頭している。
だから常に人手が足りない状態。どの部署でも私の存在は有り難く受け入れられた。
朝は洗濯に掃除に給仕係、昼前にはキッチンに行って料理の下準備の手伝い。午後もいっぱい働くよ! 庭園の水やりや雑草の処理もお手のもの、ゴミの収集に処理も忘れちゃいけない大切な仕事。郵便物の仕分けや配達物の管理にもなんでもこなす人材として、私はとても重宝された。
一日慌ただしく過ごすけれど、ヴィル様に近づく事は忘れない。一日一度は必ず顔を見ないと気がすまない。いや、一度とならず二度、三度、いやいや、四度五度六度七度……
本当ならずっとヴィル様の傍にいて、そのお顔を眺め続けていたい。何の不自由もしないように、身の回りのお世話をしつくしたい。頭の先から足の先まで、ヴィル様が大好きで大好きで仕方がないの。
すぐに私は自分の気持ちを打ち明けた。ずっと好きだったと、そしてこれからも好きだと、どっかの高い所にある舞台から飛び降りる覚悟で一世一代の告白したの。
しかしそれは敢え無く撃沈。ヴィル様は僅かにピクリと一度眉を動かしただけで、一瞬私を凝視して、だけどすぐに目を逸らして何も言わなかった。
私の恋心は無かったものにされたちゃったの。
ヴィル様から見たら私は幼く小汚ない孤児の女の子。相手にする方がどうかしている。告白したのは7歳にも満たない頃で、そんな少女の戯れ言に心を動かす筈もない。
分かっているけど言わずにはいられなかった。気持ちはちゃんと伝えないと、相手にキッチリと受け取ってもらえないからね。
伝えたところで見事玉砕したのだけれど。
それからは毎日のように告白している。ヴィル様を誉める事も忘れない。だって誰が見ても美しいんだもの。格好良いんだもの。
ただ、ニコリとも笑わずに無表情なのが人を遠ざける要因となっている。巷ではヴィル様は冷酷無比な武人と恐れられているの。
そんな事ないのになぁーって私は思いながら、日々の告白は今日も敢えなく撃沈。うん、ヴィル様は今日も平常運転だね。安心したよ。
だから私は笑みを崩さない。いつまでもこうやってヴィル様の傍にいられるのなら、こんなに幸せな事はないもの。
「サラサ、これを」
「はい、これを何処かに送るのですか? 宛先はどちら様でしょう?」
「いや、それはサラサが使えば良い」
「えっ!」
ヴィル様が差し出したのは小瓶に入ったクリームみたいな物だった。ラベルを見ると、軟膏と書かれてあった。
「えっと、これは……」
「君の手にアカギレが目立つ」
「ヴィル様……っ! もう……もう、本当に大好きですっ!」
両手を広げて抱き付こうとしたところで、傍らに控えていた執事に取り押さえられた。あともう少しだったのに! 残念!
だけど、こんなところなんだ。ヴィル様は凄く優しい。然り気無く優しいところがツボにはまっちゃうよねー!!
小瓶を受け取った私は嬉しくて嬉しくて、すぐに侍女頭のヘレンさんの元まで走って報告しに行った。とは言え、ここに侍女は元々一人だから、私が来たことで格上げされた人なんだけど。
ヘレンさんは穏やかで、ふくよかなボディーを持つ厳しくも優しいおば様といった感じの人だった。いつも私の良い話し相手となってくれている。
「ヘレンさん! ヘレンさん! 聞いて聞いて!」
「はいはい、どうしたの、サラサちゃん」
「私、ヴィル様から愛を頂いたの!」
「はいはい、どんな愛を頂いたのかしら?」
「えっとね、えっとね、これ! 見てよこれ! 私の手が綺麗になるようにって、軟膏をくださったの!」
「それは良かったわねぇー。あ、そこにある洗濯物を畳みながら喋りなさいね」
「うん! それでね、少し笑ってくれたの! 右の口角がね、2ミリ上がったの! 凄いでしょ!」
「そうねー。それは凄いわねー」
「もう、すっごく格好良いー! 悶え死にそうー! 鼻血出そうー!」
「出たら困るわねー」
「あー! 嫁になりたーい!」
「それは無理ねー」
「分かってるよ……でも好きが止まらないんだもん!」
「はいはい。それが終わったらお茶を入れましょうね。私たちも休憩しましょ」
「はい! ヘレンさん!」
そんな感じで私はいつもヘレンさんにこの胸の内を聞いて貰っている。ヘレンさんはいつもニコニコしながら聞いてくれる。私がヴィル様を好きなのはこの邸にいる皆が知っていて、いつも微笑ましく見守ってくれている。
そして、皆がこの恋が叶わない事も知っている。
それでも幸せだった。ヴィル様の傍にいられるのなら、それで私は良かったから。
こんな幸せがずっと続くと、私はその時勝手に思い込んでいたの。
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