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第17話 建国祭と守られた約束①
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少し時は流れ、暑い時期が終わり気持ちのいい風が吹く季節がやってきた。
ガーラ王国ではこの時期になるとみんなが浮き足立つ。
王都では今日から三日間、建国祭が行われる。
建国祭と言っても、国の発展と豊穣を願うという名目はあるものの、誰もがただただ楽しいお祭りという認識だった。
飾り付けられた城下町ではたくさんの出店が出たり、既存の店は建国祭に合わせた特別な商品を売りに出す。
建国祭には、地方からも人が集まり、城下町を中心に王都は随分と賑やかになる。
一日目は王城の大ホールで貴族を中心に盛大にパーティーが行われる。
数年前から二日目と三日目もパーティーが開かれるようになり、この二日間は申し込めば一般市民でも参加できるようになった。
シャルロットもそんな建国祭を楽しみにしている一人だった。
楽しみにしすぎて朝食も昼食もあまり喉を通らなかったほどだ。
ゴン、ゴンと玄関が鳴る。
タウンハウスのエントランスでいまかいまかと来客を待っていたシャルロットは誰よりも真っ先に扉を開けた。
お嬢様!と侍女に嗜められるがシャルロットの耳には届かなかった。
「アラン!」
「お元気にしていましたか」
シャルロットは久しぶりに会えたアランに目を輝かせた。
というのも、シャルロットとアランはなんと二ヶ月ぶりの再会だった。
ーーー
シャルロットは王城を出た後、アランがシャルロットをタウンハウスに届けてくれた。
タウンハウスには娘を心配したスラットレイ伯爵夫妻が遥々領地から迎えに来ていた。
両親の登場に驚いた二人だったが、伯爵夫妻もまさか娘に恋人が出来ているとは全く予想だにしていなかった。
アランは話をさせてほしいと家に上がる許可を貰いサロンに案内されると、シャルロットとの交際の許可をもらうために言葉を尽くした。
その時にアランが公爵家に縁のある侯爵家の三男だという事実も判明しシャルロットを驚かせた。
アランは三男ということもあり侯爵家の息子として公の場にでないことや、そもそも言いふらすような性格ではないこと、騎士として十分に成果を挙げている為に、シャルロットだけではなく世間でも知らない人は多いらしい。
アランはシャルロットが婚約者候補の間は護衛としての職務を全うし、婚約者候補を解任された後に交際に至ったことを伝えた。
怪我をした際のことを陳謝し誠実に受け答えするアランと、王城での出来事を楽しげに話す娘に、伯爵夫妻は驚きながらも二人の関係を受け入れてくれた。
その後護衛騎士の任務が解かれたアランは、近衛騎士に戻りフリード殿下と共に辺境まで遠征していた。
何度か手紙のやり取りをし、シャルロットはもちろんアランの瞳の色をしたインクで想いを綴った。
逢えなくなってすぐに、建国祭の三日間は休みを取ったとアランから返事が来たことで、シャルロットは楽しみができ、建国祭を心待ちにしていたのだった。
そうして今日、二ヶ月ぶりの再会となった。
「なんだか、少しやつれているわ」
久しぶりのアランは以前より引き締まったようで精悍さが増している。
暦では二ヶ月しか離れていなかったのに、もう随分離れていた気がする。
「会いたかった……」
シャルロットがアランの手をぎゅうと握る。
「俺もです」
アランは引き寄せるとシャルロットを強く抱きしめた。
アランの分厚い体にここにいることを実感する。
しばらく抱き合っていると、照れくさくなったシャルロットがえへへと離れる。
「いつもの騎士服も素敵だけど、今日は特別素敵ね」
アランは式典などで着るための騎士用の正装をしていた。
白を基調とした生地に右肩から前部に金色の飾り紐が豪華にあしらわれていて、胸には勲章と星章が並んでいる。
贔屓目なしにしても、惚れ惚れするほどかっこいい。
こんなに素敵な人と建国祭を一緒に過ごせるなんて、とシャルロットはうっとりとアランを見つめる。
「……あら、マントは?」
「今日は邪魔なので外してきました」
「そんなことしていいの?」
「功労式典や慶事ではつけますが今日は建国祭なのでつけている騎士の方が少ないと思いますよ。それに今日はあなたとの約束を守ることが一番重要なので」
「約束?」
「王城であなたとダンスを踊りたい」
「……覚えてくれていたの?」
「あなたとの約束を忘れることはありませんよ」
「アラン……」
ぎゅうとアランに抱きつく。
「とっても嬉しい……大好き」
「ぐっ……」
シャルロットのあまりの可愛らしさにアランが悶絶する。
侍女やメイドが見ている中で、これ以上何もできないと言うのに。
二ヶ月ぶりに会ったシャルロットの魅惑的な可愛さに、自分の中にある衝動とたたかう。
可愛さは時に暴力になるようだ。
ガーラ王国ではこの時期になるとみんなが浮き足立つ。
王都では今日から三日間、建国祭が行われる。
建国祭と言っても、国の発展と豊穣を願うという名目はあるものの、誰もがただただ楽しいお祭りという認識だった。
飾り付けられた城下町ではたくさんの出店が出たり、既存の店は建国祭に合わせた特別な商品を売りに出す。
建国祭には、地方からも人が集まり、城下町を中心に王都は随分と賑やかになる。
一日目は王城の大ホールで貴族を中心に盛大にパーティーが行われる。
数年前から二日目と三日目もパーティーが開かれるようになり、この二日間は申し込めば一般市民でも参加できるようになった。
シャルロットもそんな建国祭を楽しみにしている一人だった。
楽しみにしすぎて朝食も昼食もあまり喉を通らなかったほどだ。
ゴン、ゴンと玄関が鳴る。
タウンハウスのエントランスでいまかいまかと来客を待っていたシャルロットは誰よりも真っ先に扉を開けた。
お嬢様!と侍女に嗜められるがシャルロットの耳には届かなかった。
「アラン!」
「お元気にしていましたか」
シャルロットは久しぶりに会えたアランに目を輝かせた。
というのも、シャルロットとアランはなんと二ヶ月ぶりの再会だった。
ーーー
シャルロットは王城を出た後、アランがシャルロットをタウンハウスに届けてくれた。
タウンハウスには娘を心配したスラットレイ伯爵夫妻が遥々領地から迎えに来ていた。
両親の登場に驚いた二人だったが、伯爵夫妻もまさか娘に恋人が出来ているとは全く予想だにしていなかった。
アランは話をさせてほしいと家に上がる許可を貰いサロンに案内されると、シャルロットとの交際の許可をもらうために言葉を尽くした。
その時にアランが公爵家に縁のある侯爵家の三男だという事実も判明しシャルロットを驚かせた。
アランは三男ということもあり侯爵家の息子として公の場にでないことや、そもそも言いふらすような性格ではないこと、騎士として十分に成果を挙げている為に、シャルロットだけではなく世間でも知らない人は多いらしい。
アランはシャルロットが婚約者候補の間は護衛としての職務を全うし、婚約者候補を解任された後に交際に至ったことを伝えた。
怪我をした際のことを陳謝し誠実に受け答えするアランと、王城での出来事を楽しげに話す娘に、伯爵夫妻は驚きながらも二人の関係を受け入れてくれた。
その後護衛騎士の任務が解かれたアランは、近衛騎士に戻りフリード殿下と共に辺境まで遠征していた。
何度か手紙のやり取りをし、シャルロットはもちろんアランの瞳の色をしたインクで想いを綴った。
逢えなくなってすぐに、建国祭の三日間は休みを取ったとアランから返事が来たことで、シャルロットは楽しみができ、建国祭を心待ちにしていたのだった。
そうして今日、二ヶ月ぶりの再会となった。
「なんだか、少しやつれているわ」
久しぶりのアランは以前より引き締まったようで精悍さが増している。
暦では二ヶ月しか離れていなかったのに、もう随分離れていた気がする。
「会いたかった……」
シャルロットがアランの手をぎゅうと握る。
「俺もです」
アランは引き寄せるとシャルロットを強く抱きしめた。
アランの分厚い体にここにいることを実感する。
しばらく抱き合っていると、照れくさくなったシャルロットがえへへと離れる。
「いつもの騎士服も素敵だけど、今日は特別素敵ね」
アランは式典などで着るための騎士用の正装をしていた。
白を基調とした生地に右肩から前部に金色の飾り紐が豪華にあしらわれていて、胸には勲章と星章が並んでいる。
贔屓目なしにしても、惚れ惚れするほどかっこいい。
こんなに素敵な人と建国祭を一緒に過ごせるなんて、とシャルロットはうっとりとアランを見つめる。
「……あら、マントは?」
「今日は邪魔なので外してきました」
「そんなことしていいの?」
「功労式典や慶事ではつけますが今日は建国祭なのでつけている騎士の方が少ないと思いますよ。それに今日はあなたとの約束を守ることが一番重要なので」
「約束?」
「王城であなたとダンスを踊りたい」
「……覚えてくれていたの?」
「あなたとの約束を忘れることはありませんよ」
「アラン……」
ぎゅうとアランに抱きつく。
「とっても嬉しい……大好き」
「ぐっ……」
シャルロットのあまりの可愛らしさにアランが悶絶する。
侍女やメイドが見ている中で、これ以上何もできないと言うのに。
二ヶ月ぶりに会ったシャルロットの魅惑的な可愛さに、自分の中にある衝動とたたかう。
可愛さは時に暴力になるようだ。
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