モテない男の女体天国

犬童 幕

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モテない男の女体天国

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35歳独身

女性との交際歴無し

ラブレターはおろか

バレンタインチョコさえ貰った事無し

そんな僕に舞い降りた女神

それが君だった

非の打ち所の無い美貌と優しさに

僕は一瞬で恋に落ちた

初めてのセックスも

慣れないなりに何とか上手くいった

恥じらう君の脚を押し開き

初めて触れた女性の秘部

それはとても滑らかで暖かく

僕を快楽の海へと引き込んだ

僕は君の中で何度も射精した

毎日が天国だった

少しずつ体調が崩れ

体重が減ってゆく事も

全然気にならなかった

僕は君の美しさと優しさの中に

深くのめり込んでいった

こんな僕にも

学生時代からの友人が数人いた

時折連絡を取り合う関係だったが

どうしても彼女を自慢したくなった

写真を送れと友達に言われ

あの日、僕は君にスマホを向けた

君はとても嫌がったね

無理にシャッターを押した事を

とても後悔しているよ

その日以来

君は僕の前から姿を消した

そう言えば

僕は君の事を何も知らなかった

携帯番号さえ教えてくれなかった

今思えば携帯電話なんて

持っていなかったんだね

スマホに残された

あの時の写真を見る

写っているのは僕の部屋だけ

そして鏡に写りこんだ

骸骨のように痩せこけた僕の姿

初めから君はいなかったの?

そんな筈はない

僕の腕の中で震えていた

君は確かに存在した

あれから三年

僕は今日も君を探して

夜の墓地をさまよい歩く









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