93 / 115
19話 ロリ魔王、ファンクラブが出来ていたらしい。
しおりを挟む夏休みが終わってからというもの
彼女は相変わらず退屈な授業を聞いては惰眠を貪っていた。
「…、…。…………んゆ………シャルロット……起きて?」
「……な~にジャンヌ?」
なにやら、ジャンヌが私に用があるのか起こしてきた。
「………今度……武闘大会があるんだゆ…………
シャルロット………戦うの………好き……って言ってたから………」
「ん……葡萄…舞踏……武闘大会…?………ありがとうねジャンヌ
でも、私は今回は参加しないぜ~?
入学試験みたいなのを延々とやらされるんでしょ?」
「優勝商品とか名誉とかもいらねえのです~
私はこうして惰眠を貪るのです~」
その様子を見ていたモルドレッドは呆れていた。
「シャルロット……完全に怠けてるわね……」
「だってさ~神様相手にして勝てる魔族がいるとは思えないな~
それにこの時代の魔族とならどんなやつとだって
退屈な勝負になるの目に見えてるじゃん。」
「そ…それは…たしかに…そう……そうなんだけど…
ぐっっ…シャルロットにかける言葉が見つからないわっ!」
「諦めるのはやいわね!?」
私を説得するのを諦めたモルちゃんにアリスがツッコミを入れる。
うん、こういう光景もいいね。
「シャルロットが興味を引きそうな話題ね……
あっ、そういえば……
アンタは気づいていないかもしれないけど
私達って実はファンクラブ的なモノが出来てるぐらい
学院の人気者らしいわよ…?」
「ほう?ファンクラブ?なんだそれは詳しく聞かせてみろ?」
「食いついてきたわね。
推してる生徒によって幾つか派閥が別れてるんだけど
一番人数が多いファンクラブが
わたし、モルドレッドのファンクラブ
その次に多いのが、ルミナのファンクラブ
その次に、アリスとジャンヌ推しのファンクラブ
その次に多いのがゼロ…久遠零推しのファンクラブで
その次に、アンタ…シャルロット推しのファンクラブ
そして、ローザさん推しのファンクラブもあるわね。」
「へえ~私のもあるんだ…?
そしてモルちゃんは相変わらず人気者ですな~」
まあ、ルミナやモルお姉ちゃんは
普段の人気具合からしてそうだろうな
特に、モルお姉ちゃんは
あの時の騒動で始祖の魔王の証とも言える
始祖の魔王の魔剣を振るいその絶大な魔力で大気と魔素を震わせた。
それにより、モルドレッドが始祖の生まれ変わりである
という噂が更に信憑性を高めてしまい
すっかり、ウチのモルちゃんは魔王様扱いされて
学院一の人気者になってしまっていた。
ルミナやゼロはあの小動物のような雰囲気が保護欲そそられるからなあ……
そりゃ、多いよなあ。
ローザお姉ちゃんは大人の色気だったり
ピュアなところとか…あと優等生っぽいからな~
そして、絶対男性人気が凄いのだけは分かる。
私が何処に行こうか迷ってると
ジャンヌが私の裾を引っ張ってきた。
「シャルロットは……どこのファンクラブ……見に行く?」
「そうだな。とりあえず私の所でいいや無難に。」
そして、私達は放課後
普段の学院からは離れてた場所にある
ファンクラブに所属している生徒しか入れないらしい
ファンクラブの塔らしき場所が複数にあるらしい。
そして、その塔の前まで行くと看板が立っていた。
「うむうむ……別にシャルロット推し以外は立入禁止とかそういうルールはないのか?」
「大丈夫……なんじゃないかしら?」
そうして私とモルドレッドは入ってみることにした。
塔の中には……いつ撮られたのか……
もしくは…ローザお姉ちゃんがコレクションの一部を分けたのか……ってなるぐらい
ローザお姉ちゃんの秘密の写真部屋と大差ない光景がそこには広がっていた。
私の色んな写真や壁紙……あと
うちわとか…人形とか…なんか色々なグッズが作られており
ファンクラブの部屋の各所に置かれていた。
私が入ってきたことに気づいた白服の生徒から
黄色い悲鳴が発せられ塔全体に響き渡り
そして、それに続くように黄色い悲鳴のオンパレードである。
「やれやれ……登場しただけでこれか……
まあ、悪い気はしないね。」
「……シャルロットでこれなら
私のファンクラブの塔はどうなってるのかしら?」
「キャーーーシャルロット様よーーー!?」
「シャルロットちゃん様が来てくれましたわーーーーっっっ!?」
「えっーーーー!?ほんとだーーー!」
「シャルロットちゃんかわいいーーーーー!!!」
「愛してるーーーーー!!」
「天使のように可愛すぎるーーーーーー!!」
「………ねえ…私の気の所為ならいいのだが
あいつらの中にローザお姉ちゃん混ざってないか?」
「えっ!?……居なかったわよ?」
まあ、居ても違和感がなさすぎるしな。
ローザお姉ちゃんのような人が集まってる場所だしなここ。
「そ…そそそそれでシャルロットちゃん…さま
ほ…本日はどのような御用で……?」
ファンクラブの一人である眼鏡をかけている白服の生徒が
物凄く緊張しながら私に話しかけてきた。
「まあ、おちつけ、そこまで緊張しなくてもいい
ゆっくりお茶でもしようぜ?」
「キャアアアアアーーーッ」
「シャルロットちゃんーーー最高ーー!!」
「ゆっくりお茶でもしようぜ……!?
キャーーイケメン過ぎますわーーー!!!」
………ここにはお母さんみたいな人もいるな?
「アハハハ………シャルロット……大変そうねー
それじゃあー」
「まて、逃げようとするな。」
「いやよお母さんみたいな愉快な考え方の人がいる
なんて絶対に面倒くさいことになるわよ(小声)」
「あれー?姉妹諸共助け合おうってこの間言わなかったっけ?
あの時のお礼ってことに……しちゃダメかな?」
上目使いをしながらお姉ちゃんにおねだりする
甘えん坊な妹フェイスに猫撫で声で話しかける。
「うぐっ………!!」
「し……しょうがないわね!お姉ちゃんだもんね!
かわいい妹の頼みぐらい付き合ってやろうじゃない!」
「モルお姉ちゃんのチョロくて可愛い
そういうところほんと大好きだよ」
「はっ!?はあああああっ!!!???」
モルは私の大好きって言葉に反応したのか
顔を真っ赤にして狼狽していた。
そして、ファンクラブの方からも黄色い悲鳴と
尊死したり塵や砂糖となって消えていった生徒がいた。
「…はあ……はあ……はあ…………尊い…………」
「なんなの……あの………上目使いに……甘えた声……」
「あーーーー体が砂糖になっていきますーーー。」
「可愛すぎるんだが……?可愛すぎて最早天使なのだが………?」
「まあ、ここに居座るのはよそう。
そろそろ尊み……とやらで死人が出そうだからな。」
そうして、私達はシャルロットファンクラブの塔を後にしたのであった。
「ね……ねえ……シャルロット…?」
「ん?なーにお姉ちゃん?」
「大好きって言ってくれて……恥ずかしかったけど…
少しだけ……嬉しかったわ……」
「そっか~…ふわあ~~お姉ちゃ~ん
眠くなってきたから抱っこして家に連れて帰って~」
「ええーーっ!もう…仕方ないわね……
お姉ちゃんにまかせない……
うむむ………相変わらず体重が軽いわね…シャルロット」
「……ムニャムニャ……そりゃ…神様だからな………」
夕日を背に私を背負ったお姉ちゃんは
そのまま家まで帰ってくれたのでした。
0
あなたにおすすめの小説
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【リクエスト作品】邪神のしもべ 異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!
石のやっさん
ファンタジー
主人公の黒木瞳(男)は小さい頃に事故に遭い精神障害をおこす。
その障害は『美醜逆転』ではなく『美恐逆転』という物。
一般人から見て恐怖するものや、悍ましいものが美しく見え、美しいものが醜く見えるという物だった。
幼い頃には通院をしていたが、結局それは治らず…今では周りに言わずに、1人で抱えて生活していた。
そんな辛い日々の中教室が光り輝き、クラス全員が異世界転移に巻き込まれた。
白い空間に声が流れる。
『我が名はティオス…別世界に置いて創造神と呼ばれる存在である。お前達は、異世界ブリエールの者の召喚呪文によって呼ばれた者である』
話を聞けば、異世界に召喚された俺達に神々が祝福をくれると言う。
幾つもの神を見ていくなか、黒木は、誰もが近寄りさえしない女神に目がいった。
金髪の美しくまるで誰も彼女の魅力には敵わない。
そう言い切れるほど美しい存在…
彼女こそが邪神エグソーダス。
災いと不幸をもたらす女神だった。
今回の作品は『邪神』『美醜逆転』その二つのリクエストから書き始めました。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる