英雄の世紀

博元 裕央

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・断章③【戦後、アメリカ、海軍兵学校】

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(戦後暫くしての某年某月の米国海軍兵学校アナポリス一年歴史の授業、詳しい日時指定を吹っ飛ばし地の文を括弧の中に押し込めて自分の台詞を地の文にする程の勢いでアメリカンヒーロー・ミスターUSA語る)

 よく来たな、俺はミスターUSAだ。俺は毎年凄い数のヴィランを倒しているが、いちいち語るつもりはない。だが俺はろくに過去の戦いも知らぬ嘴の黄色いヒヨッコ共が超人戦争史はソルジャーステイツの奴が優しく講義してくれると思っていると知り、火器の使用が制限される現場をソルジャーの奴に任せてここに来た。そしてその判断は完全に正解であったと言われるだろう。授業が終わったとき、お前達は座席から立ち上がり、深い感謝と共に静かに呟くだろう……「ガン・ホー」と。それは海兵隊だなどという軟弱者を俺は許さない。

 お前等がもしまだコミックや映画でしか太平洋戦争を知らない腰抜けならば、今すぐ俺の授業という戦場に行く事になる。何故なら俺は細かい所や正確性など全く教えないし、質問に聞く耳を持たない。お優しい学校に甘やかされたお前等は再び鍛え直され、自分の為に自分で調べ会得する要素のないお揃いの授業などジャップの糞洞窟陣地においては全く以て無意味であり、無慈悲な戦争のように一人一人試練に立ち向かうのだという真の男本来の大地へと帰ったからだ。

 いいか。第二次世界大戦は大掴みに言えば大西洋の向こうのファゴットクラウツドイツのホモキャベツ野郎共と太平洋の向こうのイエローモンキージャップとの戦いだ。差別用語を使うなという軟弱な戯れ言に俺は与しない。今回は主に後者つまり太平洋戦争の話をする。イエローモンキージャップは大東亜戦争と言うがアレは断じて太平洋戦争だ。そう言わない奴は殴る。無論イエローモンキージャップがあれは断じて大東亜戦争だそう言わない奴は殴ると言うのも勝手だ。つまり殴り合うと言う事だ。無抵抗の奴を殴るより良い。殴り合う、そして勝つ、それこそがアメリカでジャスティスだからだ。それ以外のくだくだしい理屈こきは戦場では役立たずなのだから黙って銃弾か鉄拳を打ち込めばいい。

 兎も角太平洋戦争について話す。俺がそこで戦ったからだ。

 太平洋戦争は陸・海・空・海兵・超人が連合して戦った真の男の戦争だ。異論を言う奴は殴る。

 要は艦隊が殴り合って海を確保し、兵隊が殴り合って島を確保し、飛行機と超人がそれら両方の領域で殴り合いそして敵国本土を殴る、そういう戦争だ。

 つまりバンズが普通の奴だろうがブリオッシュだろうが半割にしたドーナツだろうが兎に角バンズのないバーガーをバーガーとは言わないように前提はまず艦隊の殴り合いだ。俺は超人兵士だが大前提としてまずは艦隊である事を認めないのは腰抜けだ。そういう腰抜けがスパイだの核爆弾だのといった事に現を抜かして……死ぬ。エンド・オブ・アメリカだ。そうはなるな。

 艦隊の殴り合い。現代ではもう無いが、あの時代にはあったものだ。お前達は真の男の戦いである艦隊決戦をする事無く老いて老人ホームかオレンジ畑で死ぬかもしれないが、事が学びだ。暗記じゃない、思考だ。

 何故艦隊の殴り合いか。その単純な大掴みをお前達に教える。細かい所は調べて考えろ。調べるだけで終わればお前達は軟弱な男として死ぬ。でかい海を挟んでの戦いだから艦隊の殴り合いになるのは当然だと思っている先入観だけで生きている間抜け者だ。艦隊の殴り合いとは即ち艦隊決戦だ。艦隊決戦とは例えでも何でも無い。戦艦の殴り合いだ。

 今時の餓鬼は当時はTVが無いから帆船で海を渡りライトフライヤーも無かったと思うかもしれないが、無線があり航空機があり航空母艦があったのだ。今日日の戦争のように全部航空機でなんとかしろと何故当時言わなかったか? 今誰も彼も画面の前の読者も勘違いしていただろうがこれはそこの話だ。

 10対10対7。これは我等が偉大なる合衆国と同盟して守ってやってる老いぼれた島のライミーイギリスとイエローモンキージャップが当時持っていた戦艦の比率だ。

 これで喧嘩を売るイエローモンキージャップは救いようのない馬鹿だがくそ度胸のある真の男だ。だが同時に、狡猾な悪魔の算数野郎でもある。

 ライミー共は何せファゴットジャガイモ野郎達とそのオマケ共から失いかけの本国領土を守るのと、意地汚く抱え込んだ大量の植民地を守るのに艦隊を半々にせざるを得ない。総統野郎ミットラーがダンケルクでのライミーの失態を利用しダンケダンケとばかりにオマケ筆頭パスタ野郎イタリアに加え蛙喰い降伏猿ヴィシー・フランスパエリア野郎フランシスコ・スペイン貧乏糞四角形サラザリン・ポルトガルまで抱き込みやがったからな。無論、大西洋と太平洋を制する我等が偉大なる合衆国も同じだ。

 つまり実質5対5対7だ。加えてライミーには超人兵士がいない……実際には二人は居たとかいう小数点以下の端数に拘る奴は戦場では素早い判断と報告が出来ず惨めに死ぬ……そう、当時超人兵士を持っていたのは我等が偉大なる合衆国とジャップとクラウツとアカのドン百姓共ソビエトロシアだけだ。なので実質ライミーの戦力価値は半減扱い、ならばほぼ互角という算数野郎だ。

 超人兵士がいないと半減と言った通り、戦艦は航空機でも破壊できるが超人兵士でも破壊できる。飛べる奴か泳げる奴が中に入ってしまえば良いからだ。実際だから今は戦艦なんぞおらん。なのに何故戦艦がバーガーのパティのようにメインな艦隊決戦だったか?

 艦隊は航空機と超人兵士の護衛を必要とするが、航空機も大抵の一部を除く超人兵士も海のど真ん中で戦うには船が要る。そして超人兵士緒は航空機よりずっと少ない。つまり艦隊は空母も戦艦も対潜艦も纏めて団子にした上で十分な護衛超人兵士がつけられる数にしなければ死ぬという事だ。

 だから艦隊はデカくなるが艦隊の数は少なくなる。つまり西部の荒野のように出会いにくくなる。だが相手の艦隊を放っておけば島にいる味方が死ぬ。つまり見つけた相手は出来るだけ叩かねばならなくなる。だが考え無しに航空攻撃や潜水艦攻撃をして相手に飛行超人や水中超人がいたら死ぬ。

 答えはちまちましたフェイントでもこそこそした狙撃でもしみったれたカナッペでもない、全力の右ストレートであり45口径マグナムであり考えられる限りの具を積み重ねたバーガーだ。つまり艦隊決戦だ。

 戦力という名の具材を分厚く重ねられない奴は、ベーコンにチーズに卵にハラペーニョにトマトにプルドポークにオニオンフライに複数のパティにとエンパイアステートビルのように高く重ねたバーガーを出す店の前にペラペラパティとピクルスだけのしみったれた平屋じみたバーガーを出した店のように死ぬ。

 イエローモンキージャップは退最初から分厚く重ねた艦隊で正面から押し出した。

 我等が偉大なる合衆国ですらそういった新しい戦争の為の艦隊の構築が間に合わず航空戦力が間に合わなかった事で死んだ空母同士の戦いで劣り空母の不利と戦艦損傷状態での艦隊決戦を生んだ。複葉機なんぞ使ってたライミー共は当然死んだ。

 我等が偉大なる合衆国のフィリピンとグアム等の島々にライミー共のマレーとシンガポール、その他連中の東南アジアインドシナとインドネシア、ウェーキ海戦、シンガポール沖海戦、第一次ミッドウェイ海戦、モルディブ沖海戦、インパール、東印度、アリューシャン。皆イエローモンキージャップが勝った。ライミー共の艦隊は不毛のつるっぱげになった。肉無しの食事でも平気な貧乏根性のイエローモンキージャップが米だの芋だのを生み出す超人兵士に補給をさせる事でインパール作戦を成功させ、インド国民軍がインドに雪崩れ込んで偉い事になったからな。チャーチル野郎の髪の毛は最後の一本まで禿げたし、終戦翌日に回顧録を書く間もなく死んだのもそのせいだろう。

 ハワイ沖で引き分けに持ち込み、第二次ミッドウェイで勝ち、マリアナで勝ってやっとイエローモンキージャップの主力艦隊がなくなった。その過程で我等が偉大なる合衆国の戦艦も、最新最後のまで全滅したが、空母が残った。最終的に航空機の性能発展と十分な数の超人兵士が艦隊と航空隊双方の対超人護衛を行えるようになったから、のっぺりした船の時代になった。

 だが真の男の在り方、アメリカの魂は不滅だ。

 お前等ヒヨッコ共が、先人の如く勝つまで止めず戦い抜く覚悟を持っていればな。
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