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第26話『シーラ様の恋愛事情』①
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はい。どうも。
初代シーラ様杯の優勝者のシーラです。
いやー。もう何がどうしてこんな事に……という感じですが。
一応本来の目的であるオリヴァー君とパーティーを組んで、冒険者をやるという目的は達成したので、問題なしでしょう!
という訳で早速冒険だ! と言いたいところですが、残念ながらオリヴァー君はそのシーラ様杯で受けた傷が酷く、未だベッドの上の住人である。
「……シーラ様、申し訳ございません。この様な情けない姿を」
「何が情けないですか。オリヴァー君が居なければ、私もエミリーちゃんもどうなっていたか分かりませんよ。オリヴァー君はとても勇敢で格好良かったです」
あのロリコン魔王からの攻撃を受け止めたオリヴァー君を思い出し、私は寝ているオリヴァー君に向かって笑いかけた。
しかしそんな私をグラグラと揺らす人が後ろから現れて、私は何事かと振り向いた。
そこに立っていたのは、エミリーちゃんで、酷く不満そうな顔をしながら私の体を揺らしている。
「ど、どうしたんですか? エミリーちゃん!」
「シーラ様! 私も頑張ったんですよ! 確かに負けちゃいましたけど! でも! でも!!」
「大丈夫。分かってますよ。エミリーちゃんが頑張った事は」
「……シーラ様!」
「でも、今回の事は一歩間違えれば大変な事になっていたんですからね! あまり無茶はしないで下さい。私、ドキドキしすぎておかしくなってしまうかと思いました」
「あぅ、それは、申し訳ございません」
「あ、いえ! 本当に頑張っていたのは分かっているんですよ! ただ、あまり無茶はして欲しくないな! という想いがありまして!」
「はい。承知いたしました。シーラ様」
ふんわりと笑うエミリーちゃんを見て、私はひとまず息を吐いた。
それから私はエミリーちゃんにさりげなく、流れる様に部屋から外へと追い出されて、ポツンと廊下に立っていた。
え?
あれ?
どういう事?
いったい何が起きてるんですか?
何故、追い出されたのかと疑問に思い、扉を開けようとしたが、中から鍵が掛けられてしまっていた!
なんという事だろう!!
いやいやちょっと待ってよ! 別に偉ぶるつもりは無いけどさ! 私、一応この孤児院の管理者なんだけど!?
そんな、何の理由もなしに追い出されて。はいそうですか。って納得できないよ!
という訳で中の様子を伺ってみましょう。
私は扉に耳を当てて、中の声を聴こうとする。
が。流石に扉を一枚隔ててしまうと、声が届きにくい。
ところどころしか聞こえないが……。
『……オリヴァーさんの事が好き……』
『俺もそうだ……』
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いやー。もう何がどうしてこんな事に……という感じですが。
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「大丈夫。分かってますよ。エミリーちゃんが頑張った事は」
「……シーラ様!」
「でも、今回の事は一歩間違えれば大変な事になっていたんですからね! あまり無茶はしないで下さい。私、ドキドキしすぎておかしくなってしまうかと思いました」
「あぅ、それは、申し訳ございません」
「あ、いえ! 本当に頑張っていたのは分かっているんですよ! ただ、あまり無茶はして欲しくないな! という想いがありまして!」
「はい。承知いたしました。シーラ様」
ふんわりと笑うエミリーちゃんを見て、私はひとまず息を吐いた。
それから私はエミリーちゃんにさりげなく、流れる様に部屋から外へと追い出されて、ポツンと廊下に立っていた。
え?
あれ?
どういう事?
いったい何が起きてるんですか?
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なんという事だろう!!
いやいやちょっと待ってよ! 別に偉ぶるつもりは無いけどさ! 私、一応この孤児院の管理者なんだけど!?
そんな、何の理由もなしに追い出されて。はいそうですか。って納得できないよ!
という訳で中の様子を伺ってみましょう。
私は扉に耳を当てて、中の声を聴こうとする。
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