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第15話『いよいよ王を倒す時が来ているのかもしれない』(ローズ視点)
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(ローズ視点)
非常に厄介な事になった。
私は慌ただしく走り回る人達を見ながら、思わずため息を吐いていた。
聖国の聖女が行方不明になった。
言葉にすればたったこれだけだが、この言葉が持つ意味はとても重い。
ヴェルクモント王国の中心、最も安全でなくてはならない王都にある王立学院で、隣国の客人が誘拐されたのだ。
これが最悪で無くて何が最悪だというのだろう。
しかも、消えたのは聖国にとって、聖王以上に重要な人物と言っても過言ではない聖女だ。
既に聖国からは、大司祭を始めとした光聖教の関係者のお手紙が続々と届いている。
内容は早く聖女様を見つけろ。ヴェルクモントを地図上から消す事が光聖教には可能だ。遅すぎる。聖女様に傷が少しでも付いていたら、国が焦土となるだろう。聖女様の探索部隊を入国させろ。等々だ。
まぁ一応マイルドに書かれてはいるが、それでも書いてある文章から感じる圧は本物だ。
相当に怒り狂っている。
「……という事は自作自演という説は薄そうですね」
「それもまだ確定ではありませんわよ。ローズ」
「ジュリ―。何か追加の情報ですか? 出来れば気持ちのいい情報が欲しいんですけど」
「残念ながら。ご期待には沿えませんわね」
「という事は?」
「えぇ。例の護衛騎士ですが、どうやら聖女によって眠らされた様ですわ。しかも、賊は窓から侵入しているのですが、聖女自ら窓際に移動している様ですわね」
「……なるほど。だから騎士が部屋に入った時点で既に聖女の姿が消えていたのですね」
「そう。煙の様に消えた電撃的な誘拐事件の真相は、聖女自らが誘拐し易い状況を作り出していた。という事になりますわね」
「それは確かに、まだ聖女が黒か白か分からない状況ですね」
私はジュリ―から受け取った最悪の情報に、思わず頭を抱えたくなった。
どこまで聖国の仕込みなのか。そもそも聖女の独断という可能性も出てきた。
あー。もう本当に嫌になる。
あっちもこっちも面倒な事ばかりだ。
今すぐ全てを投げ捨てて、エリカお姉様に抱き着いて甘えたくなる。
「酷い顔をしていますわね」
「私の話を聞いたら、きっとジュリ―も同じ顔をしますよ」
「……あまり聞きたくは無いのですけど。聞かせて下さいます?」
「我らが国王陛下が聖国に対して、軍事行動を取る決断をされる様ですよ。まだ公式に発表はされていませんが」
「流石は国王陛下。考え方が常人とは違いますわね。このタイミングで戦端を開きますか。世界の宝である聖女様がヴェルクモント王国で行方不明になっていて? その犯人はまだ見つかっていないというのに? 我が国から仕掛ける。なるほど、これは世界戦争の始まりにもなりますわね。きっと歴史に名前を残す事でしょうね」
「そんなに苛つかないで下さい。私もグリセリア家も止めている側ですから」
「あら。これは失礼しましたわ。しかし……厄介ですわね。ここであの男の首を落とせば、犯人があの男だと言っている様な物。本当に面倒ですわね」
「こんな事ならもっと早く革命しておくべきでしたね」
「えぇ。そうですわね。ですが、結局どちらの派閥を王とするべきか、まだ議論が終わってませんでしたし」
「私としてはジュリ―が王になれば良いと思ってましたけど」
「何を言っているのかしら。我がレンゲント家は武官の家。王となれば軍事国家待ったなしですわよ。ローズがやりなさいな」
「嫌ですよ。我がグリセリア家は代々国の内政を牛耳ってきたんですよ? 王にまでなったら独裁国家待ったなしですよ」
「面倒な家ですわね」
「ジュリ―に言われたく無いですけど」
「ですが、この様に王も定まらないまま先延ばしにした結果が今の状態ですわ。ローズ。何とかグリセリア侯爵閣下を説得出来ませんの?」
「無理です。お父様は玉座に興味ありませんから。グリセリア家がやるなら私が座れ。と」
「うーん。どこの家も似たような物ですわね。我がレンゲント家も玉座に座っていては腐るなんて言っていましたし。やはり何度か案に出た様に、リヴィアナ様かアルバート様、もしくはエリオット様を生かす方向で良いのでは?」
「私は構いませんが、民の感情を考えると、難しいですね。なにせ王族への不信感が強いですから。子供世代なら、それぞれに人気がありますから、何とかなるかもしれませんが」
「問題は上の世代ですわね」
「えぇ。王弟殿下の件以降、国民は怒りに燃えておりますから」
「王から王子に変えた程度では、という所ですか」
「……これを解決するなら、エリカさんにアルバート様かエリオット様とご結婚していただくというのが、ある意味王道で最短の道ですけど」
「そこまでの負担をあの方に押し付けるのはどうかと思いますわ。ただでさえ、流行り病とドラゴンの件で迷惑を掛けているというのに」
「そうですね」
結局どれだけ話そうと八方塞がりでしかない。
早く騎士団が例の聖女を見つけない事には現状の解決は出来ないし。
あの王を早く排除しなくては、この国の未来は暗い。
あっちもこっちも面倒ごとばかり。本当に厄介な事だと思う。
しかし逃げられない問題というのも確かだった。
そして私がジュリ―と一緒に溜息を吐いた時、扉が激しく叩かれる音がして、騎士の一人が許可を貰ってから入室して、叫ぶように報告をする。
「ローズ様! 例の聖女が発見されました!」
「本当ですか!? 場所は!」
「はい。イービルサイド家のご令嬢が以前共にいたジェイドなる獣人の男と共に、王立学院へ向けて走っていた所を保護しました」
「そう、ですか。怪我は?」
「ありません!」
あぁ、と気が抜ける様な想いだった。
とりあえず最悪の事態は避けられたようで何よりである。
しかし、問題はまだ残っている。油断は出来ないだろう。
「それで、聖女からは何か聞けましたか?」
「はい。それが、その……」
「どうしました?」
「あ、いえ。聖女はどうやら散歩をしていたらしく、森で迷っていた所をジェイドなる獣人に保護されたと」
嘘だ。
窓ガラスは内側に割られていたし、それも外から鈍器で破壊されている。
聖女が内側から破壊する事は出来ないだろう。
出来たとしてもやる意味もない。
となると、何かを隠していると思うが……。何を隠しているんだ?
単純に考えれば、犯人を庇っているという事なのだが、それをするメリットがない。
何故なら聖女の為に命を捨てられる人間など世界にはいくらでも居るからだ。便利な駒だったかもしれないが、自分への疑いを深めてまで庇う理由が見つからない。
となると、こうして自分への疑いを強めさせ、本命から目を逸らすのが目的か?
例えば、何かしらがあって聖女の協力者が明るみに出そうになり、それを聖女が庇う為に誘拐事件を起こし、注意を逸らしたとか。
ありそうな話だ。
となると、今回誘拐事件を起こした人間たちは聖女の計画とは無関係か。
それらしい理由が出てくるだろうが、それすら聖女が全て仕組んでいた可能性すらある。
「……本当に厄介な事ですね」
「だとしても。見つかった以上、最悪の事態は避けられますわ。後の事はゆっくりと考えてゆきましょう」
「そうですね。その時間があればという話ですが」
いよいよ王を倒す時が来ているのかもしれない。
そんな事を考えながら私は、聖国に聖女が見つかったという報を入れるべく、空いている騎士を呼んでもらうのだった。
まずは戦争回避。そこからだ。
非常に厄介な事になった。
私は慌ただしく走り回る人達を見ながら、思わずため息を吐いていた。
聖国の聖女が行方不明になった。
言葉にすればたったこれだけだが、この言葉が持つ意味はとても重い。
ヴェルクモント王国の中心、最も安全でなくてはならない王都にある王立学院で、隣国の客人が誘拐されたのだ。
これが最悪で無くて何が最悪だというのだろう。
しかも、消えたのは聖国にとって、聖王以上に重要な人物と言っても過言ではない聖女だ。
既に聖国からは、大司祭を始めとした光聖教の関係者のお手紙が続々と届いている。
内容は早く聖女様を見つけろ。ヴェルクモントを地図上から消す事が光聖教には可能だ。遅すぎる。聖女様に傷が少しでも付いていたら、国が焦土となるだろう。聖女様の探索部隊を入国させろ。等々だ。
まぁ一応マイルドに書かれてはいるが、それでも書いてある文章から感じる圧は本物だ。
相当に怒り狂っている。
「……という事は自作自演という説は薄そうですね」
「それもまだ確定ではありませんわよ。ローズ」
「ジュリ―。何か追加の情報ですか? 出来れば気持ちのいい情報が欲しいんですけど」
「残念ながら。ご期待には沿えませんわね」
「という事は?」
「えぇ。例の護衛騎士ですが、どうやら聖女によって眠らされた様ですわ。しかも、賊は窓から侵入しているのですが、聖女自ら窓際に移動している様ですわね」
「……なるほど。だから騎士が部屋に入った時点で既に聖女の姿が消えていたのですね」
「そう。煙の様に消えた電撃的な誘拐事件の真相は、聖女自らが誘拐し易い状況を作り出していた。という事になりますわね」
「それは確かに、まだ聖女が黒か白か分からない状況ですね」
私はジュリ―から受け取った最悪の情報に、思わず頭を抱えたくなった。
どこまで聖国の仕込みなのか。そもそも聖女の独断という可能性も出てきた。
あー。もう本当に嫌になる。
あっちもこっちも面倒な事ばかりだ。
今すぐ全てを投げ捨てて、エリカお姉様に抱き着いて甘えたくなる。
「酷い顔をしていますわね」
「私の話を聞いたら、きっとジュリ―も同じ顔をしますよ」
「……あまり聞きたくは無いのですけど。聞かせて下さいます?」
「我らが国王陛下が聖国に対して、軍事行動を取る決断をされる様ですよ。まだ公式に発表はされていませんが」
「流石は国王陛下。考え方が常人とは違いますわね。このタイミングで戦端を開きますか。世界の宝である聖女様がヴェルクモント王国で行方不明になっていて? その犯人はまだ見つかっていないというのに? 我が国から仕掛ける。なるほど、これは世界戦争の始まりにもなりますわね。きっと歴史に名前を残す事でしょうね」
「そんなに苛つかないで下さい。私もグリセリア家も止めている側ですから」
「あら。これは失礼しましたわ。しかし……厄介ですわね。ここであの男の首を落とせば、犯人があの男だと言っている様な物。本当に面倒ですわね」
「こんな事ならもっと早く革命しておくべきでしたね」
「えぇ。そうですわね。ですが、結局どちらの派閥を王とするべきか、まだ議論が終わってませんでしたし」
「私としてはジュリ―が王になれば良いと思ってましたけど」
「何を言っているのかしら。我がレンゲント家は武官の家。王となれば軍事国家待ったなしですわよ。ローズがやりなさいな」
「嫌ですよ。我がグリセリア家は代々国の内政を牛耳ってきたんですよ? 王にまでなったら独裁国家待ったなしですよ」
「面倒な家ですわね」
「ジュリ―に言われたく無いですけど」
「ですが、この様に王も定まらないまま先延ばしにした結果が今の状態ですわ。ローズ。何とかグリセリア侯爵閣下を説得出来ませんの?」
「無理です。お父様は玉座に興味ありませんから。グリセリア家がやるなら私が座れ。と」
「うーん。どこの家も似たような物ですわね。我がレンゲント家も玉座に座っていては腐るなんて言っていましたし。やはり何度か案に出た様に、リヴィアナ様かアルバート様、もしくはエリオット様を生かす方向で良いのでは?」
「私は構いませんが、民の感情を考えると、難しいですね。なにせ王族への不信感が強いですから。子供世代なら、それぞれに人気がありますから、何とかなるかもしれませんが」
「問題は上の世代ですわね」
「えぇ。王弟殿下の件以降、国民は怒りに燃えておりますから」
「王から王子に変えた程度では、という所ですか」
「……これを解決するなら、エリカさんにアルバート様かエリオット様とご結婚していただくというのが、ある意味王道で最短の道ですけど」
「そこまでの負担をあの方に押し付けるのはどうかと思いますわ。ただでさえ、流行り病とドラゴンの件で迷惑を掛けているというのに」
「そうですね」
結局どれだけ話そうと八方塞がりでしかない。
早く騎士団が例の聖女を見つけない事には現状の解決は出来ないし。
あの王を早く排除しなくては、この国の未来は暗い。
あっちもこっちも面倒ごとばかり。本当に厄介な事だと思う。
しかし逃げられない問題というのも確かだった。
そして私がジュリ―と一緒に溜息を吐いた時、扉が激しく叩かれる音がして、騎士の一人が許可を貰ってから入室して、叫ぶように報告をする。
「ローズ様! 例の聖女が発見されました!」
「本当ですか!? 場所は!」
「はい。イービルサイド家のご令嬢が以前共にいたジェイドなる獣人の男と共に、王立学院へ向けて走っていた所を保護しました」
「そう、ですか。怪我は?」
「ありません!」
あぁ、と気が抜ける様な想いだった。
とりあえず最悪の事態は避けられたようで何よりである。
しかし、問題はまだ残っている。油断は出来ないだろう。
「それで、聖女からは何か聞けましたか?」
「はい。それが、その……」
「どうしました?」
「あ、いえ。聖女はどうやら散歩をしていたらしく、森で迷っていた所をジェイドなる獣人に保護されたと」
嘘だ。
窓ガラスは内側に割られていたし、それも外から鈍器で破壊されている。
聖女が内側から破壊する事は出来ないだろう。
出来たとしてもやる意味もない。
となると、何かを隠していると思うが……。何を隠しているんだ?
単純に考えれば、犯人を庇っているという事なのだが、それをするメリットがない。
何故なら聖女の為に命を捨てられる人間など世界にはいくらでも居るからだ。便利な駒だったかもしれないが、自分への疑いを深めてまで庇う理由が見つからない。
となると、こうして自分への疑いを強めさせ、本命から目を逸らすのが目的か?
例えば、何かしらがあって聖女の協力者が明るみに出そうになり、それを聖女が庇う為に誘拐事件を起こし、注意を逸らしたとか。
ありそうな話だ。
となると、今回誘拐事件を起こした人間たちは聖女の計画とは無関係か。
それらしい理由が出てくるだろうが、それすら聖女が全て仕組んでいた可能性すらある。
「……本当に厄介な事ですね」
「だとしても。見つかった以上、最悪の事態は避けられますわ。後の事はゆっくりと考えてゆきましょう」
「そうですね。その時間があればという話ですが」
いよいよ王を倒す時が来ているのかもしれない。
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