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第5話『私が行かねば他の方が危険な目に遭うだけです』③
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私はリアムさんに頭を掴まれたまま逃げようと暴れるが、その手が私の頭から外れる事はなく、惨い罰を受け続ける事になるのだった。
恐ろしい人だ。
なるべく怒らせない様にしよう。
私はそう心に誓いながら、街道をリアムさんと一緒に歩き、道端で座り込んでいる人に話しかけた。
「あの。大丈夫ですか?」
「……なんだい、お嬢さん」
「いえ。顔色が悪いので、体調が悪いのかなと」
「あぁ、すまないね。いつもの事さ。病気なんだ」
「そうなんですね」
私はお婆さんに許可を貰い、体を触らせてもらいながら、悪い所を見つけ、そこに癒しの力を使うのだった。
そして、それほど時間が掛からずにお婆さんは元気になり、私は腕を組みながら木に寄りかかっていたリアムさんの所へ向かった。
「お待たせしました!」
「あぁ」
リアムさんは無に近い様な表情で私を見ていたが、不意に私の頭に手を乗せると左右に撫でた。
なんだろう? 何か褒められる様な事をしたかな? と疑問に思っていると、段々リアムさんの締め付ける力が強くなってゆく。
「あっ、いたっ、痛いです! リアムさん」
「あー。なんだ? 最近ふと疑問に思うんだ。アメリアは自分の悪い部分について、どう考えているのかなと」
「あぅ!? あぅぅぅ」
ミシミシと頭で怖い音がしているのを感じながら、私は両手でリアムさんの手を外そうとしたが、外す事が出来ず、もがくばかりだった。
そして、そんな中でもリアムさんは淡々と言葉を紡ぐ。
「不思議だよなぁ。何度同じ事を言っても、その度に今度こそ大丈夫だ。約束は守ると言いながら直後にすぐ約束を破る。不思議だ。頭の中がどうなっているのか疑問だよ。なぁ。アメリア」
「あうあうあうあうあぁああー! ご、ごめんなさいー!」
「ったく。少しは反省しろ」
私は解放され、地面に座り込んで、リアムさんのお説教を聞く事になった。
「良いか? 俺たちの使命は他の誰にも出来る事じゃない。世界の果てで力を増してる闇の力を封印するっていう大きな仕事があるんだ。それ以外の事にうつつを抜かしている余裕はない。分かるな?」
「はい。よく分かります」
「なら、どうするべきだ。言ってみろ」
「困っている人がいても、なるべくその人に頑張ってもらいます! 無理そうなら手を貸します!」
「今と何も変わってねぇだろうがよ!!」
「え、えと。では、リアムさんには先に進んでいただいて」
「お前みたいな世間知らずを放置したらどうなるか分かったもんじゃねぇ!! ったく。しょうがねぇな! どうしようもない時に関しては許可する! ただし、どうしようもない時だけだ。良いな!?」
「はい!」
私は元気よく返事をして、リアムさんの手を借りながら立ち上がる。
そして、今度こそは気を付けようと心に刻みながら街道を歩くのだった。
「あ。そこの人! 大丈夫ですか!?」
「アメリアァアアアアア!!!」
恐ろしい人だ。
なるべく怒らせない様にしよう。
私はそう心に誓いながら、街道をリアムさんと一緒に歩き、道端で座り込んでいる人に話しかけた。
「あの。大丈夫ですか?」
「……なんだい、お嬢さん」
「いえ。顔色が悪いので、体調が悪いのかなと」
「あぁ、すまないね。いつもの事さ。病気なんだ」
「そうなんですね」
私はお婆さんに許可を貰い、体を触らせてもらいながら、悪い所を見つけ、そこに癒しの力を使うのだった。
そして、それほど時間が掛からずにお婆さんは元気になり、私は腕を組みながら木に寄りかかっていたリアムさんの所へ向かった。
「お待たせしました!」
「あぁ」
リアムさんは無に近い様な表情で私を見ていたが、不意に私の頭に手を乗せると左右に撫でた。
なんだろう? 何か褒められる様な事をしたかな? と疑問に思っていると、段々リアムさんの締め付ける力が強くなってゆく。
「あっ、いたっ、痛いです! リアムさん」
「あー。なんだ? 最近ふと疑問に思うんだ。アメリアは自分の悪い部分について、どう考えているのかなと」
「あぅ!? あぅぅぅ」
ミシミシと頭で怖い音がしているのを感じながら、私は両手でリアムさんの手を外そうとしたが、外す事が出来ず、もがくばかりだった。
そして、そんな中でもリアムさんは淡々と言葉を紡ぐ。
「不思議だよなぁ。何度同じ事を言っても、その度に今度こそ大丈夫だ。約束は守ると言いながら直後にすぐ約束を破る。不思議だ。頭の中がどうなっているのか疑問だよ。なぁ。アメリア」
「あうあうあうあうあぁああー! ご、ごめんなさいー!」
「ったく。少しは反省しろ」
私は解放され、地面に座り込んで、リアムさんのお説教を聞く事になった。
「良いか? 俺たちの使命は他の誰にも出来る事じゃない。世界の果てで力を増してる闇の力を封印するっていう大きな仕事があるんだ。それ以外の事にうつつを抜かしている余裕はない。分かるな?」
「はい。よく分かります」
「なら、どうするべきだ。言ってみろ」
「困っている人がいても、なるべくその人に頑張ってもらいます! 無理そうなら手を貸します!」
「今と何も変わってねぇだろうがよ!!」
「え、えと。では、リアムさんには先に進んでいただいて」
「お前みたいな世間知らずを放置したらどうなるか分かったもんじゃねぇ!! ったく。しょうがねぇな! どうしようもない時に関しては許可する! ただし、どうしようもない時だけだ。良いな!?」
「はい!」
私は元気よく返事をして、リアムさんの手を借りながら立ち上がる。
そして、今度こそは気を付けようと心に刻みながら街道を歩くのだった。
「あ。そこの人! 大丈夫ですか!?」
「アメリアァアアアアア!!!」
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