66 / 193
章1
人魚姫と悪役令嬢(3)
しおりを挟む
ウルティナと勝宏の婚約を発表して相手の出方を確認、襲撃がなければしばし様子を見て、ルイーザ主体でダンジョン攻略に移る。
襲撃があればダンジョン攻略は一旦保留とし、全員で護衛。
今後の方針が決まったところで、勝宏は詩絵里とともにウルティナの両親へ挨拶へ向かった。
彼女は、<聖盾>のスキルを持つ転生者だった。
細かいところまでは聞くことができなかったが、基本的な仕様としてはMP消費なしで任意の地点に盾を生成することができるスキルらしい。
ウルティナと勝宏では前衛に偏るため、二人に加えてしばしの間、護衛として詩絵里がつくことになっている。
公爵家令嬢と一介の冒険者、という身分差の問題があったが、彼女の両親は「コネのある貴族に養子として形だけ入ってから結婚すればいい」と寛容だった。
ウルティナが将来殺されることに脅えていたことを知っている両親は、今回刺客の襲撃からウルティナを守った勝宏のことを手放しで歓迎したらしい。
領地一の名所でもある「水待姫の聖樹」のもとで出会ったこと、ドラマティックな出会いの一部始終を市民が目撃していたこともあって、貴族にしては珍しく恋愛結婚を反対されなかったのは幸いだ。
実際のところは恋愛結婚ではないのだけれど。
今は、婚約発表のタイミングを再びウルティナの実家で話し合っているところだろう。
女ばかりがぞろぞろ追従するわけにもいかない。
透はルイーザとともにウルティナから聞かされた60箇所のダンジョン情報を吟味し、効率的に回るための消耗品を購入してまわっているところである。
「じゃあ透さん、私がんばって値切ってきます! ちょっと待っててくださいね!」
こういうの得意なんです、と意気込みながらルイーザが店の奥に入っていく。
喋れない――口がきけたとしても生来のコミュ障はどうしようもないが――透にその仕事は無理だ。
大人しく店舗前で彼女の交渉の声を聞きながら待機していると、ふと男性から声を掛けられた。
「おい、透か?」
この声は、鷹也?
行方をくらましたと思っていたが、まさかこんなところで再会するとは。
なんの気なしに声の方向へ振り返る。
透の肩を叩こうと伸ばされていた手が、ちょうどタイミング悪く振り返った透の……かたちの良い胸に、接触した。
むにゅ。
声をかけてきた男は、はたして予想通り鷹也だった。
むに。むに。
うっかり、そして思いのほかがっつり、胸をわしづかみにしてしまった鷹也が、硬直する。
そして透は、この瞬間自分の身体がいま女であると失念していたことを後悔した。
こんな変な身体を、知り合いに見られた――。
血の気が引く。鷹也の手を振り払って、透は思わずその場から逃げ出してしまった。
「透……は……女……だったのか……?」
――そうなるとこれまでの全部あれとかそれとか意味合いが変わって。なんだこれリアルコペルニクスの原理か。
そんなことをぶつぶつと呟きながら透の胸を揉んでしまった右手をしばらく見つめていた男は、当の本人が一言も喋らず逃走したことに気付かなかった。
ウィルの転移ではなく自力で走って逃げたのは久しぶりだったかもしれない。
逃げるなら手貸すぞ、透、聞こえてるか透、と何度もウィルに呼びかけられていたが、羞恥で衝動的に走りたくなったのだ。
入り込んだ路地裏で息を整える。
ルイーザから待機を言い渡されたのに、つい店の前から離れてしまった。
まだ鷹也とはち合わせるかもしれないが、戻るしかないだろう。
『転移するか?』
(ううん。街中でそういうことしたら、目立っちゃうから)
透の足で逃げた距離などたいしたものではない。
自力で戻って、ルイーザに店の前から離れてしまったことを詫びよう。
「聞いたか? ウルティナ嬢が婚約するってよ」
町の中を急ぎ足で進む透の耳に、町の住民の話が聞こえてきた。
「ああ、相手はほら、この間ウルティナ様を助けた冒険者だって話じゃないか」
「ウルティナ嬢は昔から変な人だったけど、平民にも分け隔てなく接してくれる珍しい令嬢だからな。俺としては祝福したいところだが」
「身分差の恋が成立するならうちの息子を紹介したのによお」
「迫り来る魔法攻撃から身を挺して庇ったんだって? ナファリア名物になりそうなエピソードだよな。ああ、俺なんで居合わせられなかったんだ……」
勝宏は、これからどうするんだろう。
ウルティナの件が解決したら、また一緒に旅が出来るんだろうか。
それともここに残って、この国を拠点に転生者ゲームと戦っていくのかもしれない。
『透? どこ行くんだ、そっちじゃねえだろ』
ウルティナを狙う誘拐犯というのが、今回の婚約をきっかけに正体を現してくれればいい。
だが、そうでなければウルティナからターゲットを別の人間に変更するまで勝宏は彼女のそばにいなければならなくなる。
別の人間に、変更するまで。
それはつまり、勝宏との旅の続行を望むなら、代わりに誰かが不幸になるのを待たなければならないということだ。
ターゲット変更をみすみす逃す詩絵里ではないと思う。
うちのパーティーの頭脳は優秀なひとだ。
分かっているけれど。
『透、おーい、透』
これ以上男たちの会話を聞きたくなくて、無意識に声のもとから遠ざかる。
いっそ自分も、この国に残ってしまおうか。
たいした付き合いでもない性別不詳が、公爵家に婿入りした男のもとへ定期的に足を運ぶ。
女として見られれば間違いなく不倫、男として見られても公爵家の乗っ取りを疑われそうだ。
そこまで考えて、ふと、旅自体が楽しかったのではないことに気が付いた。
勝宏と一緒にあちこちをめぐるのが楽しかった。
でも、勝宏を置いて旅に戻ることよりも、勝宏の近くに居たいと思う気持ちの方がずっと強い。
何が原因なのか分からない涙が視界を滲ませていく。
手の甲で拭おうとすると、次々にこぼれてきた。
透にとっては珍しくない生理現象、いつものことだ。
ポケットからハンカチを取り出す。
かつん、と音を立てて、銀の指輪が同じポケットから転がり落ちた。
あの朝、勝宏から押し付けられたままだった指輪だ。
なんだっけ、攻撃力20上昇のマジックアイテムだったか。
詩絵里からはしょっぱい性能と言われていた、赤い石が埋め込まれている銀細工だ。
路地でくるくると回転を続けている指輪を拾い上げる。
これくらいだったら、このまま自分のものにしてしまってもいいだろうか。
冒険者ならどこの道具屋でも買える、なにも珍しくない装備品。
誰にも疑われることはない。怪しまれることも。
……迷惑を掛けることも。
騒がしい朝だった。
女になってしまったことに自分だけじゃなく勝宏も動揺して、男なのに誤ってプロポーズしてきたことなんて、思えば笑い話だろう。
これがあればきっと、彼がここへ残ることになっても、笑って祝福できる。
拾い上げた指輪は、勝宏がつけてくれようとした左手に。
薬指につける意味は、さすがに自分も知っている。
だから指輪の位置は人差し指だ。
「お嬢さん、なんでこんなとこに居んの?」
声を掛けられて、顔を上げる。
男性が四人、透の後ろに立っていた。
ふらふらと考え事をしながら歩くのは邪魔だったかもしれない。
すみません、ととっさに話そうとして、声が出ないことを思い出す。
代わりに深く頭を下げ、その場から立ち去ろうとして、腕を掴まれる。
何か用でもあったのか、と振り返る間もなく、透の意識は遠ざかっていった。
襲撃があればダンジョン攻略は一旦保留とし、全員で護衛。
今後の方針が決まったところで、勝宏は詩絵里とともにウルティナの両親へ挨拶へ向かった。
彼女は、<聖盾>のスキルを持つ転生者だった。
細かいところまでは聞くことができなかったが、基本的な仕様としてはMP消費なしで任意の地点に盾を生成することができるスキルらしい。
ウルティナと勝宏では前衛に偏るため、二人に加えてしばしの間、護衛として詩絵里がつくことになっている。
公爵家令嬢と一介の冒険者、という身分差の問題があったが、彼女の両親は「コネのある貴族に養子として形だけ入ってから結婚すればいい」と寛容だった。
ウルティナが将来殺されることに脅えていたことを知っている両親は、今回刺客の襲撃からウルティナを守った勝宏のことを手放しで歓迎したらしい。
領地一の名所でもある「水待姫の聖樹」のもとで出会ったこと、ドラマティックな出会いの一部始終を市民が目撃していたこともあって、貴族にしては珍しく恋愛結婚を反対されなかったのは幸いだ。
実際のところは恋愛結婚ではないのだけれど。
今は、婚約発表のタイミングを再びウルティナの実家で話し合っているところだろう。
女ばかりがぞろぞろ追従するわけにもいかない。
透はルイーザとともにウルティナから聞かされた60箇所のダンジョン情報を吟味し、効率的に回るための消耗品を購入してまわっているところである。
「じゃあ透さん、私がんばって値切ってきます! ちょっと待っててくださいね!」
こういうの得意なんです、と意気込みながらルイーザが店の奥に入っていく。
喋れない――口がきけたとしても生来のコミュ障はどうしようもないが――透にその仕事は無理だ。
大人しく店舗前で彼女の交渉の声を聞きながら待機していると、ふと男性から声を掛けられた。
「おい、透か?」
この声は、鷹也?
行方をくらましたと思っていたが、まさかこんなところで再会するとは。
なんの気なしに声の方向へ振り返る。
透の肩を叩こうと伸ばされていた手が、ちょうどタイミング悪く振り返った透の……かたちの良い胸に、接触した。
むにゅ。
声をかけてきた男は、はたして予想通り鷹也だった。
むに。むに。
うっかり、そして思いのほかがっつり、胸をわしづかみにしてしまった鷹也が、硬直する。
そして透は、この瞬間自分の身体がいま女であると失念していたことを後悔した。
こんな変な身体を、知り合いに見られた――。
血の気が引く。鷹也の手を振り払って、透は思わずその場から逃げ出してしまった。
「透……は……女……だったのか……?」
――そうなるとこれまでの全部あれとかそれとか意味合いが変わって。なんだこれリアルコペルニクスの原理か。
そんなことをぶつぶつと呟きながら透の胸を揉んでしまった右手をしばらく見つめていた男は、当の本人が一言も喋らず逃走したことに気付かなかった。
ウィルの転移ではなく自力で走って逃げたのは久しぶりだったかもしれない。
逃げるなら手貸すぞ、透、聞こえてるか透、と何度もウィルに呼びかけられていたが、羞恥で衝動的に走りたくなったのだ。
入り込んだ路地裏で息を整える。
ルイーザから待機を言い渡されたのに、つい店の前から離れてしまった。
まだ鷹也とはち合わせるかもしれないが、戻るしかないだろう。
『転移するか?』
(ううん。街中でそういうことしたら、目立っちゃうから)
透の足で逃げた距離などたいしたものではない。
自力で戻って、ルイーザに店の前から離れてしまったことを詫びよう。
「聞いたか? ウルティナ嬢が婚約するってよ」
町の中を急ぎ足で進む透の耳に、町の住民の話が聞こえてきた。
「ああ、相手はほら、この間ウルティナ様を助けた冒険者だって話じゃないか」
「ウルティナ嬢は昔から変な人だったけど、平民にも分け隔てなく接してくれる珍しい令嬢だからな。俺としては祝福したいところだが」
「身分差の恋が成立するならうちの息子を紹介したのによお」
「迫り来る魔法攻撃から身を挺して庇ったんだって? ナファリア名物になりそうなエピソードだよな。ああ、俺なんで居合わせられなかったんだ……」
勝宏は、これからどうするんだろう。
ウルティナの件が解決したら、また一緒に旅が出来るんだろうか。
それともここに残って、この国を拠点に転生者ゲームと戦っていくのかもしれない。
『透? どこ行くんだ、そっちじゃねえだろ』
ウルティナを狙う誘拐犯というのが、今回の婚約をきっかけに正体を現してくれればいい。
だが、そうでなければウルティナからターゲットを別の人間に変更するまで勝宏は彼女のそばにいなければならなくなる。
別の人間に、変更するまで。
それはつまり、勝宏との旅の続行を望むなら、代わりに誰かが不幸になるのを待たなければならないということだ。
ターゲット変更をみすみす逃す詩絵里ではないと思う。
うちのパーティーの頭脳は優秀なひとだ。
分かっているけれど。
『透、おーい、透』
これ以上男たちの会話を聞きたくなくて、無意識に声のもとから遠ざかる。
いっそ自分も、この国に残ってしまおうか。
たいした付き合いでもない性別不詳が、公爵家に婿入りした男のもとへ定期的に足を運ぶ。
女として見られれば間違いなく不倫、男として見られても公爵家の乗っ取りを疑われそうだ。
そこまで考えて、ふと、旅自体が楽しかったのではないことに気が付いた。
勝宏と一緒にあちこちをめぐるのが楽しかった。
でも、勝宏を置いて旅に戻ることよりも、勝宏の近くに居たいと思う気持ちの方がずっと強い。
何が原因なのか分からない涙が視界を滲ませていく。
手の甲で拭おうとすると、次々にこぼれてきた。
透にとっては珍しくない生理現象、いつものことだ。
ポケットからハンカチを取り出す。
かつん、と音を立てて、銀の指輪が同じポケットから転がり落ちた。
あの朝、勝宏から押し付けられたままだった指輪だ。
なんだっけ、攻撃力20上昇のマジックアイテムだったか。
詩絵里からはしょっぱい性能と言われていた、赤い石が埋め込まれている銀細工だ。
路地でくるくると回転を続けている指輪を拾い上げる。
これくらいだったら、このまま自分のものにしてしまってもいいだろうか。
冒険者ならどこの道具屋でも買える、なにも珍しくない装備品。
誰にも疑われることはない。怪しまれることも。
……迷惑を掛けることも。
騒がしい朝だった。
女になってしまったことに自分だけじゃなく勝宏も動揺して、男なのに誤ってプロポーズしてきたことなんて、思えば笑い話だろう。
これがあればきっと、彼がここへ残ることになっても、笑って祝福できる。
拾い上げた指輪は、勝宏がつけてくれようとした左手に。
薬指につける意味は、さすがに自分も知っている。
だから指輪の位置は人差し指だ。
「お嬢さん、なんでこんなとこに居んの?」
声を掛けられて、顔を上げる。
男性が四人、透の後ろに立っていた。
ふらふらと考え事をしながら歩くのは邪魔だったかもしれない。
すみません、ととっさに話そうとして、声が出ないことを思い出す。
代わりに深く頭を下げ、その場から立ち去ろうとして、腕を掴まれる。
何か用でもあったのか、と振り返る間もなく、透の意識は遠ざかっていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
転生したらBLゲームのホスト教師だったのでオネエ様になろうと思う
ラットピア
BL
毎日BLゲームだけが生き甲斐の社畜系腐男子凛時(りんじ)は会社(まっくろ♡)からの帰り、信号を渡る子供に突っ込んでいくトラックから子供を守るため飛び出し、トラックに衝突され、最近ハマっているBLゲームを全クリできていないことを悔やみながら目を閉じる。
次に目を覚ますとハマっていたBLゲームの攻略最低難易度のホスト教員籠目 暁(かごめ あかつき)になっていた。BLは見る派で自分がなる気はない凛時は何をとち狂ったのかオネエになることを決めた
オチ決定しました〜☺️
※印はR18です(際どいやつもつけてます)
毎日20時更新 三十話超えたら長編に移行します
メインストーリー開始時 暁→28歳 教員6年目
凛時転生時 暁→19歳 大学1年生(入学当日)
訂正箇所見つけ次第訂正してます。間違い探しみたいに探してみてね⭐︎
11/24 大変際どかったためR18に移行しました
12/3 書記くんのお名前変更しました。今は戌亥 修馬(いぬい しゅうま)くんです
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)は、見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良ワーウルフの悪友(同級生)まで……なぜかイケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、異世界学園BLラブコメディ!
毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
溺愛の加速が尋常じゃない!?~味方作りに全振りしたら兄たちに溺愛されました~
液体猫(299)
BL
毎日AM2:10分に予約投稿。
【《血の繋がりは"絶対"ではない。》この言葉を胸にクリスがひたすら愛され、大好きな兄と暮らす】
アルバディア王国の第五皇子クリスは冤罪によって処刑されてしまう。
次に目を覚ましたとき、九年前へと戻っていた。
巻き戻す前の世界とは異なるけれど同じ場所で、クリスは生き残るために知恵を振り絞る。
かわいい末っ子が過保護な兄たちに可愛がられ、溺愛されていく。
やり直しもほどほどに。罪を着せた者への復讐はついで。そんな気持ちで新たな人生を謳歌する、コミカル&シリアスなハッピーエンド確定物語。
主人公は後に18歳へと成長します(*・ω・)*_ _)ペコリ
⚠️濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭のみ重い展開あり。それ以降はコミカルでほのぼの✌
⚠️本格的な塗れ場シーンは三章(18歳になって)からとなります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる