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北の黒鷲城
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帝都から遥か北。
雪と氷に閉ざされたヴァレリウス公爵領。黒鷲城。
「冷血公爵」ルシアン・ヴァレリウスは、玉座の間で執務をこなしていた。
彼の周囲の空気は、北の地と同様に常に凍てついている。
「……公爵様」
側近が、緊張した面持ちで一通の密書を差し出した。
リステン家の紋章が押された、緊急の親書だった。
「リステン?」
ルシアンは眉をひそめた。
中立派の筆頭。皇太子アランが欲しがっている財源。
その家が、なぜ自分に?
ルシアンは封を切り、書状に目を通す。
そこには、信じがたい内容が記されていた。
『――皇太子殿下からの婚約の内示を保留。
『――エリアーナ・リステン嬢と、公爵閣下との非公式の会談(見合い)を、至急願いたい』
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「リステン?」
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中立派の筆頭。皇太子アランが欲しがっている財源。
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ルシアンは封を切り、書状に目を通す。
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