セフレからでお願いします

佐山ぴよ吉

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 しかしそんな事を続けていくうち、私の本社勤務は長続きしなくなってしまった。この間も更衣室やトイレで営業課の女の子達に睨まれたり、すれ違いざまに「なんでこんなブサイクと」「このビッチ」と言われたりした。上杉さんが最近私との関係を飲み会等でほのめかしているらしい。お陰様で学生時代のあれこれのフラッシュバック再びだ。
 私は日々の不摂生とストレスが嵩み、ついに会社に行けなくなってしまった。会社で動悸と震えが止まらなくなり、病院に行くとパニック障害と診断された。
 ここ2週間程会社を休み、上杉さんとも会っていない。メッセージは3桁を超えるほど来ているけれども見ていない。
 最後にこちらから送ったメッセージは、「もうオナホできません」だ。

 私は遠い場所にある支社に転属願いを出した。診断書もあったのであっさりと受理され、私は晴れて寒冷地手当のがっぽり入る僻地に飛ばしてもらう事ができた。

 あれ以来、メッセージはブロックしてしまった。
 でも向こうも私が飛ばされた事を知っているはずだけれども、たまに出張でこちらに顔を出す前田チーフを通しても音沙汰無いという事は、やっぱりオナホ程度の認識だったということだろう。
 私の方は、毎週のように体を重ねてお姫様のように甘やさかれて、こんな彼氏が出来たらいいなぁと思う程度にはなっていたのに。まぁ、後の祭りだ。そもそも自分からセフレになって欲しいなどと言ったのだ。オナホ扱いされたってしょうがない。
 甘やかされていたのは、オナホの手入れだったのだろうと思うことにする。きっと私が居なくなった後、新しいオナホを手に入れて楽しくやっている事だろう。

 今日は、本社から新しい支店長が来るらしい。すごいイケメンらしいよ、と事務方のお姉様がたが沸き立っている。
 イケメンかぁ。悪い思い出がまた増えたので、もう関わらないようにしたい。関わっても間違ってもセフレなどと口走るのはもう辞めよう。
そうだ、そろそろマッチングアプリ、ダウンロードしてみようかな。


 朝礼で、上杉透と申します、よろしくお願いします。と現れた上杉さんを見て、顎が外れそうなほどあんぐりと口を開けた私に上杉さんがウインクした。周りの女の子達が沸き立つ。

 退勤後、1年ぶりに2人きりで会った上杉さんのイケメン度はパワーアップしているように見えた。メガネをかけているからかもしれない。咄嗟にメガネを外すとキスされた。

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