VRMMOで最弱の俺は魔王を仲間にした。

松村レイ

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第1章 トーナメント編

第6話 最凶のライバル

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ついに俺達はトーナメント当日を迎えた。
それぞれが住むタウンから続々と
このゲームの猛者たちが集結した。

「やー、沢山いるな。ハル?」

「・・・」

「おーーーい、ハル。大丈夫か?」

「ベル、やっぱり止めよう。」

「何言ってんだ、お前だって修行しただろ。」

こ、こいつ本気だ。

「でも・・・1回もできなかったじゃないか!!」

「よし、開会式行くぞ。」

話聞けや、おい!

ドスッ

「あ、すまん。」

 一番驚いたのはベルト正面から当たって、全く姿勢を崩さなかったことだ。

ベルに当たった男からは嫌な雰囲気が漂った。

「お前・・・」 

「あ?」

「どっかで会ってないか?」

「お前、名は?」

「スコールだ。」

魔王は驚いていた。こんな顔するんだ・・・

「知らんな、人違いだ」

「そうか。」

そう言ってスコールという男は去った。

「おい、ベル。知ってんのか?」

「あ、あぁ 。俺は1度あいつと会っている。」

え?てことはまさかあいつ。

俺はすぐさまプレイヤーランキングに目をやった。

            プレイヤーランキング
                  1.スコール
                  2.華蓮
                  3.rapras
                      ・
                      ・
                      ・

ギクッ!!!

「べ、ベル。今の奴って?」

「そうだ。ジョブは大勇者。
俺は1度やつと戦っている。」

「で、どっちが勝ったんだ?」


聞くか聞かないか迷った時にはすでに口は動いていた。

「どちらも勝ってない。相打ちだ。」

魔王と相打ちだって・・・

「まぁ、俺達の試合は3日後だ。
気楽に行こうじゃないか、気楽に・・・」


 ベルの言葉とは裏腹に
 彼の心はどこかおぼつかない感じに思えた。

 月日はあっという間に流れた。

 こうして、俺達は試合を迎えた。

ー控え室ー

「ベル、初戦の相手はどんな奴だ?」

「ランキング507位と2806位のやつだ。」

「なーんだ。楽勝じゃん。」

「お前、よく言えたな。」 

「だって、2000位だぞ!」

「このゲーム、全世界で100万人以上プレイヤーが
いること忘れてんだろ。」

「・・・」

そうだった・・・


「さぁ、始まりました!Aコート第一試合!
今日の試合はハル&ベル選手 VS fat&jp 選手ー!
ハル&ベル選手の実力は未知数ですが、対する
fat&jp選手はどちらもまぁまぁの実力者だ!
それでは試合開始!!!!!!!! 」

「おい、お前らランキング外らしいな。」

こ、こいつら俺をバカにしてやがる。

「だっせーな。おい。」

くっそ、ベルは・・・

その時の魔王の顔はまるで・・・

   【ロンギヌス!!!!】

ズズズズズズズ

ものすごい地響きと共にふたりは吹っ飛んだ。

「き、決まったーー!これは間違いなく
このトーナメントのダークホースが現れたー!」

周りからは凄い歓声があがった。

「ふー、一丁あがり。」

「お前、強いな・・・」

「おう!」

「あ、あのー」 

「んっ?」

ハルが振り返った瞬間、前には1人の少女が立っていた。
可愛いとは言い難いがまぁ、顔はいいほうだろう。


「す、凄かったです。試合・・・」

「はー」

なんだ、この娘。

「あの、クランにいれてください!!!」

「はー、は!?」

「だめ、ですか?」

「どうする?ベル?」

「いいんじゃないか!」

決断早!
こいつ、間違いなく女好きだな。

こうして、俺らのクランに1人目の仲間が加わった。

「そういえば、お前名前は?」
「は、はい。katanaです。」
「は?」
「カタナです。私、バイク好きなんで。」

後で調べたことだが
カタナとは、オートバイの車種だそうだ。

「jobは?」 

「召喚士です。」

「召喚士?」

「はい。異世界から召喚獣を呼び出します。」

「へー、いろんなjobがあるんだな。
ついでに俺は・・・」

「見習い魔導師ですよね?」

「お、おう。まぁ、見習いと言っても
女の子よりは強いかな。」

「私より強い?それなら・・・」

カタナの顔はまるで地獄だった。


「それならー?」

「私と勝負しましょう!」

勝負だって・・・

「ハル、闘技場の予約取っといたぞ。」
                    早!
「早速、行きましょう。」
                    早!
「ちょっとトイレに・・・」
「着いたぞ!」
                    早!
                  近い!

誰か助けてくれーーーーーーーーーーーー!!!!!




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