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36話 禁止
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2人が泊まり始めてから3日が経った。
涼っちは1日早かったから4日だね。
私の体調も順調に回復してきている。
お腹を壊したら大変だから体調が万全になるまでアイスは1日2つまでしか食べたらだめって2人に言われた。
でも2つは少なすぎると思う。
だから私は2人に抗議したよ。
「せめて5つにしてよ!」
「だめ!」
涼っちが即答。
「なら4つ!」
「だめですよ! もう少しだけ我慢しましょう!」
ことりさんが即答。
「ならみっ……」
「「だめだから!」」
私の声は2人に遮られて、抗議は強制終了させられた。
だけど私は諦めないよ!
★
今は深夜の1時過ぎ。
部屋の電気は消されてるけど、窓からの月明かりのおかげで少しだけ明るい。
ちなみに2人とも私の部屋で寝ているよ。
私はベッド。
ことりんは床に敷いた布団。
涼っちも床に敷いた布団……だったはずなのに寝ぼけて私のベッドに潜り込んできていた。
でも、抱きつかれたりはしていないからアイスを取りにいくのに支障はないよ。
私はゆっくりとベッドから降りる。
隠密のおかげで音は遮られるけど、揺れたりして涼っちが起きるかもしれないからね。
ベッドから降りたあとは簡単だ。
リビングに行ってアイスを食べるだけ。
音がしないから特に気をつけることも無いからねー。
「ふっふっふ~! 私の勝ちだよ!」
リビングに来た私は冷凍庫に貼ってある『ほかりんは無断で食べるの禁止!』の貼り紙を剥がす。
自分の家の冷凍庫の中の物を食べるの禁止ってよくよく考えたらおかしい気がする。
よくよく考えなくてもおかしいね……
私は冷凍庫からpimoを3パック取り出した貼り紙をバレないように貼り直してから食べ始める。
「あ~、おいしかった!」
食べてる間に誰かがこっちに来るなんてこともなく無事にpimoを食べ終えた。
最後にゴミを見つからないようにゴミ箱の底の方に捨てておしまい!
うがいだけして私はベッドに戻って寝た。
★
翌朝7時。
涼っちに起こされて目が覚めた。
「おはよーほかりん。朝ごはんできてるよー!」
「おはよ……ねむ……」
眠たい目をこすりながら私はリビングに向かう。
テーブルの上にはあたりまえように通話中になっているスマホが置かれている。
「ことねさんおはようございます!」
「ことりさんおはよー。今日も2人とも早いね……」
2人とも5時過ぎには起きているらしい。
私はその時間に起こされてもたぶん起きない。
「私たちが早いんじゃなくてほかりんが遅いんだよ」
「私もそう思います」
絶対にそんなことないと思うけど、2対1だから何も言い返せない。
私の家なのに私の意見がほとんど無視されるって悲しいね……
2人は既に朝ごはんを食べた後なので、私は1人で朝ごはんを食べている。
メニューは焼いた食パンとオムレツとコーヒー。
ちなみに朝ごはんを作ってくれているのは涼っちだよ。
涼っちの料理はなかなかおいしい。
今度教えてもらおうかな。
「ねーほかりん。ひとつ聞いてもいい?」
口の中のパンを飲み込んでから返事をする。
「別にいいけど」
「夜中に無断でアイス食べたりしてないよね?」
ギクッ……
「た、食べてないよー……」
どうして急にそんなことを聞いてくるの?
ゴミがバレたとか?
でもちゃんと底に入れたからバレるはずがない。
だって私の家のゴミ箱の中身ほとんどアイスのゴミだもん!
なら適当に言ってみただけとか?
涼っちはずっとにこにこしているから何を考えているのか分からない。
ここはどうすればいいんだ……
「ほんとに食べてないよね? 冷凍庫のアイスの順番が変わっている気がするんだけどなー」
順番?
そんなの普通気にしていないよね?
10パックとかしかないならまだ分かるけど、コンビニの冷凍庫並にあるんだよ?
これは鎌をかけているだけだね!
「ほ、ほんとだよー!」
「そうだよね。疑ってごめんね、ほかりん……」
あれ、割とあっさり引いてくれた。
涼っちならもっと問い詰めてくると思ったんだけど……まぁいっか。
疑ってごめんねなんて言われたから罪悪感で心が押しつぶされそう……
「なーんてねー♪ それでことりん、どうだった?」
えっ……?
「ことねさんが言っていることは全部嘘ですよ!」
ああっ!!
ことりさんのスキルのことをすっかり忘れてた!
嘘をついているか分かるスキルとかチートだよ、チート!
「ことりんのスキルのこと忘れてたー! って顔してるねーほかりんっ♪ 嘘ついた罰として今日はアイス禁止だよー♪」
また心を読まれた……
ほんとに心を読むスキルとか持ってるんじゃないかな?
持ってなかったら逆に怖いレベルだよ……
「私が悪かったよ……せめて1つだけでも……」
「「だーめー!」」
何回も言ってるけどここは私の家…………
この後、何回も頼んだら一つだけ食べさせてもらえた。
私はこの家のペットか何かなのかな?
まあ食べれたからよしとしてあげよう。
涼っちは1日早かったから4日だね。
私の体調も順調に回復してきている。
お腹を壊したら大変だから体調が万全になるまでアイスは1日2つまでしか食べたらだめって2人に言われた。
でも2つは少なすぎると思う。
だから私は2人に抗議したよ。
「せめて5つにしてよ!」
「だめ!」
涼っちが即答。
「なら4つ!」
「だめですよ! もう少しだけ我慢しましょう!」
ことりさんが即答。
「ならみっ……」
「「だめだから!」」
私の声は2人に遮られて、抗議は強制終了させられた。
だけど私は諦めないよ!
★
今は深夜の1時過ぎ。
部屋の電気は消されてるけど、窓からの月明かりのおかげで少しだけ明るい。
ちなみに2人とも私の部屋で寝ているよ。
私はベッド。
ことりんは床に敷いた布団。
涼っちも床に敷いた布団……だったはずなのに寝ぼけて私のベッドに潜り込んできていた。
でも、抱きつかれたりはしていないからアイスを取りにいくのに支障はないよ。
私はゆっくりとベッドから降りる。
隠密のおかげで音は遮られるけど、揺れたりして涼っちが起きるかもしれないからね。
ベッドから降りたあとは簡単だ。
リビングに行ってアイスを食べるだけ。
音がしないから特に気をつけることも無いからねー。
「ふっふっふ~! 私の勝ちだよ!」
リビングに来た私は冷凍庫に貼ってある『ほかりんは無断で食べるの禁止!』の貼り紙を剥がす。
自分の家の冷凍庫の中の物を食べるの禁止ってよくよく考えたらおかしい気がする。
よくよく考えなくてもおかしいね……
私は冷凍庫からpimoを3パック取り出した貼り紙をバレないように貼り直してから食べ始める。
「あ~、おいしかった!」
食べてる間に誰かがこっちに来るなんてこともなく無事にpimoを食べ終えた。
最後にゴミを見つからないようにゴミ箱の底の方に捨てておしまい!
うがいだけして私はベッドに戻って寝た。
★
翌朝7時。
涼っちに起こされて目が覚めた。
「おはよーほかりん。朝ごはんできてるよー!」
「おはよ……ねむ……」
眠たい目をこすりながら私はリビングに向かう。
テーブルの上にはあたりまえように通話中になっているスマホが置かれている。
「ことねさんおはようございます!」
「ことりさんおはよー。今日も2人とも早いね……」
2人とも5時過ぎには起きているらしい。
私はその時間に起こされてもたぶん起きない。
「私たちが早いんじゃなくてほかりんが遅いんだよ」
「私もそう思います」
絶対にそんなことないと思うけど、2対1だから何も言い返せない。
私の家なのに私の意見がほとんど無視されるって悲しいね……
2人は既に朝ごはんを食べた後なので、私は1人で朝ごはんを食べている。
メニューは焼いた食パンとオムレツとコーヒー。
ちなみに朝ごはんを作ってくれているのは涼っちだよ。
涼っちの料理はなかなかおいしい。
今度教えてもらおうかな。
「ねーほかりん。ひとつ聞いてもいい?」
口の中のパンを飲み込んでから返事をする。
「別にいいけど」
「夜中に無断でアイス食べたりしてないよね?」
ギクッ……
「た、食べてないよー……」
どうして急にそんなことを聞いてくるの?
ゴミがバレたとか?
でもちゃんと底に入れたからバレるはずがない。
だって私の家のゴミ箱の中身ほとんどアイスのゴミだもん!
なら適当に言ってみただけとか?
涼っちはずっとにこにこしているから何を考えているのか分からない。
ここはどうすればいいんだ……
「ほんとに食べてないよね? 冷凍庫のアイスの順番が変わっている気がするんだけどなー」
順番?
そんなの普通気にしていないよね?
10パックとかしかないならまだ分かるけど、コンビニの冷凍庫並にあるんだよ?
これは鎌をかけているだけだね!
「ほ、ほんとだよー!」
「そうだよね。疑ってごめんね、ほかりん……」
あれ、割とあっさり引いてくれた。
涼っちならもっと問い詰めてくると思ったんだけど……まぁいっか。
疑ってごめんねなんて言われたから罪悪感で心が押しつぶされそう……
「なーんてねー♪ それでことりん、どうだった?」
えっ……?
「ことねさんが言っていることは全部嘘ですよ!」
ああっ!!
ことりさんのスキルのことをすっかり忘れてた!
嘘をついているか分かるスキルとかチートだよ、チート!
「ことりんのスキルのこと忘れてたー! って顔してるねーほかりんっ♪ 嘘ついた罰として今日はアイス禁止だよー♪」
また心を読まれた……
ほんとに心を読むスキルとか持ってるんじゃないかな?
持ってなかったら逆に怖いレベルだよ……
「私が悪かったよ……せめて1つだけでも……」
「「だーめー!」」
何回も言ってるけどここは私の家…………
この後、何回も頼んだら一つだけ食べさせてもらえた。
私はこの家のペットか何かなのかな?
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