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68話 調べもの
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琴奈との数年ぶりの会話を楽しんでいたら、いつの間にか時刻は11時を過ぎていた。
私とことりさんは特に用事があるわけでもないから何時までいて大丈夫だけど、涼っちは明日も普通に学校があるから、そろそろ帰らないといけない。
「またね琴奈! 退院したらいっぱい遊ぼ!」
「うん! またねおねーちゃん! ことりさんも涼っちもばいばい!」
私たちは琴奈に手を振って部屋を出ようとした。
「あ、忘れてた。これなんかあった時に使ってね!」
私は持ってきている【アイテムポーチ】から【治癒ポーション(大)】を取り出して、病室にある机の上に置いた。
「おねーちゃん、それ何?」
「これはポーションっていう薬? みたいなものだよ」
事前に涼っちのお母さんにポーションを琴奈にあげてもいいのか聞いていて、おっけーを貰っているから大丈夫だ。
「薬? 苦い?」
「苦くないよ。怪我をした時とか、病気の時とかに使ってね! すぐに良くなるから!」
「分かった! 今日はいろいろありがとね!」
「うん、そらじゃあまたね!」
琴奈に手を振って私たちは今度こそ部屋をあとにした。
「元気で可愛らしい妹さんでしたね!」
「でしょ!! なんてったって私の妹だからねー!」
琴奈のことを褒められるのは自分のことを褒められるよりも嬉しい。
その後、私たちは涼っちのお母さんと合流して、車で家まで送ってもらった。
涼っちのお母さんの話によれば、琴奈が退院できるようになるまではもうしばらくかかるらしい。
楽しみだよ!
家に着いた私たちはさささっとお風呂に入って、寝る準備を済ませた。
「あー楽しかった!」
「早く一緒に暮らせるようになるといいですね!」
「だね! けど、その前に呪いのことについてもっといろいろ調べないといけないよ」
「だったら明日のダンジョンは休みにしますか?」
「そうだね。明日のダンジョンは休もっか」
琴奈が20歳になるまでまだまだ時間はあるけど、できるだけ早く調べておいて困ることはない。
というか早く???に何が入るのか分からないと安心できないよ。
「私も学校終わってから手伝うよ!」
「涼っちもありがと。それじゃ明日に備えて今日はもう寝よっか」
「そうだねー、おやすみー」
「2人ともおやすみなさい!」
私は部屋の電気を消して布団に入った。
「おやすみ――って涼っち! 私のベッドに入ってくるなーー!!!」
★
翌日。
涼っちが学校に行った後、私たちは呪いについて調べまくっていた。
呪いのことに書かれた電子書籍を片っ端から買って読んでみたり、呪いの専門家と名乗る人にメールを送ってみたりした。
「ことりさんは何か見つけた?」
「いえ、特にそれらしきものは見つかってません……」
「やっぱりそんなすぐには見つからないよね……」
ことりさんのスキルを使えば、書かれている情報が嘘なのか本当なのかすぐに分かるから、調べる効率がかなり良くなる。
けど、そんなことりさんでも、まだ何も見つけれてないのに、私が見つけられるわけがない。
それから、私たちは昼ご飯も食べずにずっと調べ続けた。
専門家と名乗る人からもメールが返ってきたけど、ことりさんに読んでもらったら全部嘘だったので迷惑メールのフォルダにそっと入れた。
電子書籍は買ったやつの半分くらいは読んだけど、???については何も書かれていなかった。
さらに時間が経って、夜になった。
学校から帰ってきた涼っちにも手伝ってもらい、調べるスピードが上がった。
だけど、手がかりは全くだった。
さすがに夜ご飯も食べずに調べるのは厳しかったので、簡単な夜ご飯をことりさんに作ってもらった。
朝ごはんぶりのご飯はいつもよりおいしかったよ。
ご飯を食べた後も私たちはアイスを食べながら調べ続けた。
「ねぇほかりん。ネットの人に聞くのはだめって言ってたけど、なんでだめなの?」
「だってネットの奴らは嘘しか言わないんだもん。それに私が言ったことなんて信じてくれないし」
たぶん呪いのことだって信じてくれないと思うし、もし信じてくれたとしても呪いなんかと関わりたくないって人がほとんどだと思う。
「けど、もう他にできることないよ?」
「それはそうだけど……」
涼っちが言ってることは分かる。
朝からずっと調べているから、ほとんど調べ尽くしてしまったのだ。
「ことねさんの気持ちも分かります。だけど、私のスキルもありますし、きっと大丈夫ですよ!」
ことりさんも涼っちの意見に賛成らしい。
「うーん…………分かった、聞いてみるよ……だけど、私じゃなくて涼っちたちが聞いて。私が聞いたらいろいろめんどくさいことになるから」
私が聞いたらへんてこりんなIDのせいでめんどくさいことになる未来しか見えない。
「やった! ありがと、ほかりん! でも、いろいろめんどくさいことって何?」
「説明すると長いんだけどね――――」
私は前あったことを一通り説明した。
「何それ! めちゃくちゃムカつくんだけど! ほかりんを嘘つき呼ばわりするとかそんなやつ死んだ方がいいよ!」
涼っち過激派すぎるよ!
でも、言いたいことはよく分かる。
私も最初は少しだけそう思った。
「それに比べてことりさんは神様みたいな人だったよ!」
「そ、そんなことないです………………」
そう言ってことりさんは手で赤くなった顔を隠していた。
私とことりさんは特に用事があるわけでもないから何時までいて大丈夫だけど、涼っちは明日も普通に学校があるから、そろそろ帰らないといけない。
「またね琴奈! 退院したらいっぱい遊ぼ!」
「うん! またねおねーちゃん! ことりさんも涼っちもばいばい!」
私たちは琴奈に手を振って部屋を出ようとした。
「あ、忘れてた。これなんかあった時に使ってね!」
私は持ってきている【アイテムポーチ】から【治癒ポーション(大)】を取り出して、病室にある机の上に置いた。
「おねーちゃん、それ何?」
「これはポーションっていう薬? みたいなものだよ」
事前に涼っちのお母さんにポーションを琴奈にあげてもいいのか聞いていて、おっけーを貰っているから大丈夫だ。
「薬? 苦い?」
「苦くないよ。怪我をした時とか、病気の時とかに使ってね! すぐに良くなるから!」
「分かった! 今日はいろいろありがとね!」
「うん、そらじゃあまたね!」
琴奈に手を振って私たちは今度こそ部屋をあとにした。
「元気で可愛らしい妹さんでしたね!」
「でしょ!! なんてったって私の妹だからねー!」
琴奈のことを褒められるのは自分のことを褒められるよりも嬉しい。
その後、私たちは涼っちのお母さんと合流して、車で家まで送ってもらった。
涼っちのお母さんの話によれば、琴奈が退院できるようになるまではもうしばらくかかるらしい。
楽しみだよ!
家に着いた私たちはさささっとお風呂に入って、寝る準備を済ませた。
「あー楽しかった!」
「早く一緒に暮らせるようになるといいですね!」
「だね! けど、その前に呪いのことについてもっといろいろ調べないといけないよ」
「だったら明日のダンジョンは休みにしますか?」
「そうだね。明日のダンジョンは休もっか」
琴奈が20歳になるまでまだまだ時間はあるけど、できるだけ早く調べておいて困ることはない。
というか早く???に何が入るのか分からないと安心できないよ。
「私も学校終わってから手伝うよ!」
「涼っちもありがと。それじゃ明日に備えて今日はもう寝よっか」
「そうだねー、おやすみー」
「2人ともおやすみなさい!」
私は部屋の電気を消して布団に入った。
「おやすみ――って涼っち! 私のベッドに入ってくるなーー!!!」
★
翌日。
涼っちが学校に行った後、私たちは呪いについて調べまくっていた。
呪いのことに書かれた電子書籍を片っ端から買って読んでみたり、呪いの専門家と名乗る人にメールを送ってみたりした。
「ことりさんは何か見つけた?」
「いえ、特にそれらしきものは見つかってません……」
「やっぱりそんなすぐには見つからないよね……」
ことりさんのスキルを使えば、書かれている情報が嘘なのか本当なのかすぐに分かるから、調べる効率がかなり良くなる。
けど、そんなことりさんでも、まだ何も見つけれてないのに、私が見つけられるわけがない。
それから、私たちは昼ご飯も食べずにずっと調べ続けた。
専門家と名乗る人からもメールが返ってきたけど、ことりさんに読んでもらったら全部嘘だったので迷惑メールのフォルダにそっと入れた。
電子書籍は買ったやつの半分くらいは読んだけど、???については何も書かれていなかった。
さらに時間が経って、夜になった。
学校から帰ってきた涼っちにも手伝ってもらい、調べるスピードが上がった。
だけど、手がかりは全くだった。
さすがに夜ご飯も食べずに調べるのは厳しかったので、簡単な夜ご飯をことりさんに作ってもらった。
朝ごはんぶりのご飯はいつもよりおいしかったよ。
ご飯を食べた後も私たちはアイスを食べながら調べ続けた。
「ねぇほかりん。ネットの人に聞くのはだめって言ってたけど、なんでだめなの?」
「だってネットの奴らは嘘しか言わないんだもん。それに私が言ったことなんて信じてくれないし」
たぶん呪いのことだって信じてくれないと思うし、もし信じてくれたとしても呪いなんかと関わりたくないって人がほとんどだと思う。
「けど、もう他にできることないよ?」
「それはそうだけど……」
涼っちが言ってることは分かる。
朝からずっと調べているから、ほとんど調べ尽くしてしまったのだ。
「ことねさんの気持ちも分かります。だけど、私のスキルもありますし、きっと大丈夫ですよ!」
ことりさんも涼っちの意見に賛成らしい。
「うーん…………分かった、聞いてみるよ……だけど、私じゃなくて涼っちたちが聞いて。私が聞いたらいろいろめんどくさいことになるから」
私が聞いたらへんてこりんなIDのせいでめんどくさいことになる未来しか見えない。
「やった! ありがと、ほかりん! でも、いろいろめんどくさいことって何?」
「説明すると長いんだけどね――――」
私は前あったことを一通り説明した。
「何それ! めちゃくちゃムカつくんだけど! ほかりんを嘘つき呼ばわりするとかそんなやつ死んだ方がいいよ!」
涼っち過激派すぎるよ!
でも、言いたいことはよく分かる。
私も最初は少しだけそう思った。
「それに比べてことりさんは神様みたいな人だったよ!」
「そ、そんなことないです………………」
そう言ってことりさんは手で赤くなった顔を隠していた。
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