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承の章
募集お題「影に隠れて」「霜柱」「冬といえば」
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「僕は冥王星の科学研究所に左遷になったじゃないですか~?」
「ないですか~? って、知らんがな! また、左遷されてたんかいな? 最初は火星勤務やったのに不祥事を起こすたびに惑星を移ってて、とうとう冥王星まで行ってたんかいな?」
「そうなんです。分からないように影に隠れてコソコソしてるんですけど、なぜかバレる…」
「なぜかバレる…やないわ! そもそも人に言えんような事ばかりするからやがな!」
「すみません。僕もパイセンのようにオッパイ好きがバレても平気な生活がしてみたい!」
「こら、こら! また、そんな事言うてからに! それはそうと話を続けんかいな!」
「あっ、そうそう! で、冥王星で彼女ができましてね。それはもう、ラブラブでしてね~? 幸せ♡」
「そうかいな?…ほいで?」
「ところが突然に、フラれたというか彼女が急にいなくなりましてね。ショボン…」
「アップダウンの激しいやっちゃなぁ~。…それから?」
「彼女がどこかの惑星に黙って行ってしまってから、何もする気がしなくなってたんです。可哀想でしょ?」
「ああ、可哀想やな?」
「そんな日々を過ごしてた時に、冥王星のある場所でUFOの目撃談が増えてきたという噂を聞いてフラフラと見に行ったんですよ」
「まぁ~な。何も手に付かんよりは、そんな噂の場所でも行った方がええわな? それで?」
「そんな状態ですから、その場所に着いても、前もはっきり見ないでウロウロしてたらつまずいてしまってスッテンコロリン!…何につまずいたのかと見ると、この黒い石があったんですよ」
「結局は何かいな? 長々と喋って、冥王星でダンボ石につまずきましたって事かいな?」
「ダンボ石ですか?」
「ダンボ、ダンボいうてるからダンボ石や!」
「なるほど! さすがパイセン! よっ! 銀河一!」
「またベンチャラかいな? それより、この石と今回の月旅行との関係はなんやねん?」
「それは、これからお話します」
「おっと! その前に持ってくるものがありますんで。パイセン! このダンボ石を持ってて下さい」
「えっ? そうかいな。よいしょっと! わ~、ダン・ダンいうてるわ~! よ~、こんなん平気で持ってたな、あいつ。わっ! ボッいうごとに『熱ッ!』ってなるがな? 早よ戻ってこいよ、ハイコウ~!」
「お待たせ、お待たせ~」と言いながら戻ってきたハイコウは、なぜかベビーカーを押している。
「なんや、そのベビーカーは?」と尋ねながらダンボ石をハイコウに渡すパイセン。
渡されたダンボ石をベビーカーの中にあるものに収める作業をしながら、ハイコウは問いかけました。
「クローノロイドって聞いた事ありませんか?」
「クローノロイド? 確かクローン技術とロボノイド技術の融合で出来たっちゅう、発育するロボットやなかったかいな?」
作業を終えたハイコウは笑顔で「御名答!」と言いながら赤ちゃんクローノロイドを抱き上げました。
「で、こういう赤ちゃんクローノロイドの利用方法は御存知ですか~?」
「そうやな~? 子供が出来ない夫婦とか、同性カップル達が育てたり…ちょっと、まてよ。さては…?」
「またまた、御名答! は~い、ダン坊! パパでちゅよ~!」
「誰がパパやねん!…しかもダン坊って?」
「この子の名前をパイセンに付けてもらおうと思ってたんですが、この子のお腹に収めたダンボ石にちなんでダン坊にしました」
「名前はなんでもええけど、パパはないで~。でも、あれやな? この子、変な柄のTシャツ着てるな~?」
「気付きましたか? この柄は月面都市の冬ドームで開催中の月面雪まつりのゆるキャラ『霜柱』で~す」
「ゆるキャラ『霜柱君』かいな?」
「いや、いや!『君』でも『さん』でも『ちゃん』でもなくて、ただの『霜柱』です」
「ああ、そうかいな? なんか、阿保らしなってきたわ。…それはそうと、旅行の目的はどうなってん?」
「そう、そう! それを話さなきゃ! えっと、これを見て下さいよ」と言って二枚の立体画像写真をパイセンに渡すハイコウ。
「なんやこれ? 一枚は立体宣伝ポスターみたいやな? なになに?『冬といえば月面雪まつり』と書いてるな~。さっき言うてたイベントのやな? もう一枚はっと?」
「それは冥王星で目撃されたUFOの立体画像ですよ」
「そうなんかいな? それで、これらがどうつながるねんな?」
「このポスターの展示雪像欄の、この部分とこのUFOを見比べて下さいよ」
「う~ん、う~ん、う~ん…」
「どうですか?」
「どうなってんねん? そ、そ、そっくりやないかいな~?」
「でしょ?」
「この雪像を出展してるのは冥王星保安機構なんですよ。作品名は『未来の新型宇宙戦闘機』なんですけどね。もう~、怪しさプンプンなんですよね~?」
「つまりは、こういう事かいな? 冥王星に現れてた宇宙人のUFOがダンボ石という部品を落として墜落したか、冥王星保安機構の戦闘機によって撃墜されてダンボ石という部品が落ちたか、どっちかっちゅうわけやな?」
「さすがパイセン! 分かりが早い! よっ! 太陽系一!」
「ベンチャラはええから。それよりも、この雪像を出展した冥王星保安機構が、手に入れたUFOを月に運んだと疑ってるわけやな? ハイコウよ?」
「そうなんです。僕も科学者の端くれですから、なんとしてもこのUFOを修理してやりたいんですよ。そして、もし宇宙人パイロットが囚われているのなら、ぜひ助けてあげたいんですよ~!」
「ないですか~? って、知らんがな! また、左遷されてたんかいな? 最初は火星勤務やったのに不祥事を起こすたびに惑星を移ってて、とうとう冥王星まで行ってたんかいな?」
「そうなんです。分からないように影に隠れてコソコソしてるんですけど、なぜかバレる…」
「なぜかバレる…やないわ! そもそも人に言えんような事ばかりするからやがな!」
「すみません。僕もパイセンのようにオッパイ好きがバレても平気な生活がしてみたい!」
「こら、こら! また、そんな事言うてからに! それはそうと話を続けんかいな!」
「あっ、そうそう! で、冥王星で彼女ができましてね。それはもう、ラブラブでしてね~? 幸せ♡」
「そうかいな?…ほいで?」
「ところが突然に、フラれたというか彼女が急にいなくなりましてね。ショボン…」
「アップダウンの激しいやっちゃなぁ~。…それから?」
「彼女がどこかの惑星に黙って行ってしまってから、何もする気がしなくなってたんです。可哀想でしょ?」
「ああ、可哀想やな?」
「そんな日々を過ごしてた時に、冥王星のある場所でUFOの目撃談が増えてきたという噂を聞いてフラフラと見に行ったんですよ」
「まぁ~な。何も手に付かんよりは、そんな噂の場所でも行った方がええわな? それで?」
「そんな状態ですから、その場所に着いても、前もはっきり見ないでウロウロしてたらつまずいてしまってスッテンコロリン!…何につまずいたのかと見ると、この黒い石があったんですよ」
「結局は何かいな? 長々と喋って、冥王星でダンボ石につまずきましたって事かいな?」
「ダンボ石ですか?」
「ダンボ、ダンボいうてるからダンボ石や!」
「なるほど! さすがパイセン! よっ! 銀河一!」
「またベンチャラかいな? それより、この石と今回の月旅行との関係はなんやねん?」
「それは、これからお話します」
「おっと! その前に持ってくるものがありますんで。パイセン! このダンボ石を持ってて下さい」
「えっ? そうかいな。よいしょっと! わ~、ダン・ダンいうてるわ~! よ~、こんなん平気で持ってたな、あいつ。わっ! ボッいうごとに『熱ッ!』ってなるがな? 早よ戻ってこいよ、ハイコウ~!」
「お待たせ、お待たせ~」と言いながら戻ってきたハイコウは、なぜかベビーカーを押している。
「なんや、そのベビーカーは?」と尋ねながらダンボ石をハイコウに渡すパイセン。
渡されたダンボ石をベビーカーの中にあるものに収める作業をしながら、ハイコウは問いかけました。
「クローノロイドって聞いた事ありませんか?」
「クローノロイド? 確かクローン技術とロボノイド技術の融合で出来たっちゅう、発育するロボットやなかったかいな?」
作業を終えたハイコウは笑顔で「御名答!」と言いながら赤ちゃんクローノロイドを抱き上げました。
「で、こういう赤ちゃんクローノロイドの利用方法は御存知ですか~?」
「そうやな~? 子供が出来ない夫婦とか、同性カップル達が育てたり…ちょっと、まてよ。さては…?」
「またまた、御名答! は~い、ダン坊! パパでちゅよ~!」
「誰がパパやねん!…しかもダン坊って?」
「この子の名前をパイセンに付けてもらおうと思ってたんですが、この子のお腹に収めたダンボ石にちなんでダン坊にしました」
「名前はなんでもええけど、パパはないで~。でも、あれやな? この子、変な柄のTシャツ着てるな~?」
「気付きましたか? この柄は月面都市の冬ドームで開催中の月面雪まつりのゆるキャラ『霜柱』で~す」
「ゆるキャラ『霜柱君』かいな?」
「いや、いや!『君』でも『さん』でも『ちゃん』でもなくて、ただの『霜柱』です」
「ああ、そうかいな? なんか、阿保らしなってきたわ。…それはそうと、旅行の目的はどうなってん?」
「そう、そう! それを話さなきゃ! えっと、これを見て下さいよ」と言って二枚の立体画像写真をパイセンに渡すハイコウ。
「なんやこれ? 一枚は立体宣伝ポスターみたいやな? なになに?『冬といえば月面雪まつり』と書いてるな~。さっき言うてたイベントのやな? もう一枚はっと?」
「それは冥王星で目撃されたUFOの立体画像ですよ」
「そうなんかいな? それで、これらがどうつながるねんな?」
「このポスターの展示雪像欄の、この部分とこのUFOを見比べて下さいよ」
「う~ん、う~ん、う~ん…」
「どうですか?」
「どうなってんねん? そ、そ、そっくりやないかいな~?」
「でしょ?」
「この雪像を出展してるのは冥王星保安機構なんですよ。作品名は『未来の新型宇宙戦闘機』なんですけどね。もう~、怪しさプンプンなんですよね~?」
「つまりは、こういう事かいな? 冥王星に現れてた宇宙人のUFOがダンボ石という部品を落として墜落したか、冥王星保安機構の戦闘機によって撃墜されてダンボ石という部品が落ちたか、どっちかっちゅうわけやな?」
「さすがパイセン! 分かりが早い! よっ! 太陽系一!」
「ベンチャラはええから。それよりも、この雪像を出展した冥王星保安機構が、手に入れたUFOを月に運んだと疑ってるわけやな? ハイコウよ?」
「そうなんです。僕も科学者の端くれですから、なんとしてもこのUFOを修理してやりたいんですよ。そして、もし宇宙人パイロットが囚われているのなら、ぜひ助けてあげたいんですよ~!」
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