虐待弁当

食物連鎖

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第18話 不協和音

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大和が退部して、何事もなかったように日常が過ぎていったのは最初のうちだけだった。

まずは、保護者間の関係がおかしくなった。
みんなで大和いじめて退部し追い込んだのはいいけども、『智亜紀と大和』という共通の敵がいなくなったからであろう。徐々に保護者間の関係がギクシャクしていった。
後は、学区外申請の取り締まりが厳しくなったのも拍車をかけた。


同じタイミングで、次の部活の役員を決めないといけなくなった。
もちろん、誰だってやりたいわけがない。
明らかに多忙になるし、特に父母会長というポジションはプライベートの時間全てを充てても時間が足りないと言われるくらい超多忙のポジションなのだ。

私は絶対やりたくないから、
「取り巻き①さんの所、自営業だし時間作りやすいんじゃない?」
と遠回しにあなたのところでやりなさいよ、と話を振った。他の取り巻きも賛同した。


大和の件で、取り巻き①の所は立場がなくなっていた。
大和の件の主犯として、話が広まっていたからだ。
結果的に更にネガティブイメージが付いてしまい、その責任は取り巻き①が背負う形となったのだ。

この風当りの強さを払拭するには、父母会長をやって頑張りを認めてもらうしか今のところ取り巻き①には選択肢がない状況であった。

幸い、私の不正受給問題は、聞かれても上手く誤魔化す事が出来たし、大和の件を他の人に聞かれても、
「知らないところでこんな事が起きて…私もわかっていたら何とか止めてたんですけど…」
と言えば、大体の人は「そうなんだ~」と引き下がったから、立場は全く変わらなかった。
楽勝楽勝。


父母会長は、結果的に取り巻き①のところに決まった。

しかし、取り巻き①はこの結果に納得してなかったのだ。
本来、気が強く、正義感ある取り巻き①。

ある日、とうとうキレたのだ。


「アンタは、自分の都合のいいように周りを利用して、自分だけいい思いをしてる!!
実際学区外の取り締まりがきつくなったのもアンタが母子手当を不正受給したからじゃないの!!
大和の件だってそう、アンタが大和ママが気に食わないから周りに大和ママの悪口言って周りを焚きこんで追い出しに掛かったでしょう!?」
(これを智亜紀が聞いていたらきっとこう言うだろう。「どの口が言う」と。)





取り巻き①は、結果的に智亜紀と同じ立ち位置になった。
俗にいう、「新たなターゲット」だ。


地雷を踏まなきゃ、こんな事しなかったのになぁ。


今回は、大和の時の教訓「子供には手を出さない」、これをとことん徹底し、取り巻き①のみターゲットにするようにした。
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