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酒場の常連「おう、冒険から帰ってきたか」
しおりを挟む私は新米の冒険者である。田舎の村から上京してdこの冒険者ギルドのいる町にやってきた。門番の人からギルドの位置を教えてもらい、胸の高さしかない扉を開けて暗がりの中に入った。
「ここが物語とかでよくある冒険者ギルド・・ッ!」
私はすっかり興奮した。夢にまで見た冒険者の物語が今ここで現実になったかのようだ。16歳になるまで村の外に行くのは禁止されていたが、この年齢になるまで手伝いをして旅費を稼いできたかいがあったというものだ。
さっそく私は依頼を受けようと受付の場所に来た。
「あの、登録をしたいんですけど」
「はい、それではここに名前と特技などを書いてください。それからいかなる損害を追っても当ギルドは責任を負いかねるという誓約書にサインを」
「ごくり・・」
冒険者ギルドに入り依頼をこなすからには、もちろん危険もあるだろう。最悪死ぬかもしれない。だが、そのために私は今まで戦闘の訓練を積んできたのだ。私は登録を澄ますと、さっそくランク1の依頼を受けて薬草摘みをこなしていった。
そして一週間がたち・・・
「おめでとうございます!ランク2に昇進です!!」
「やった!!」
朝から夜まで意気揚々と薬草をつみまくった成果が出た。なんとこの記録は歴代2位らしい。一位は?と聞くと、なんかスキルをコピーしたりするやべーやつと聞いたことがある。今はこの街の一番大きな幽霊屋敷を買い取って女の子を連れていつもどこかに冒険しているらしい。うおお!!私もそんな風になるたいー!
まあ落ち着け。今は目の前のことを片付得るんだ。
「それで、ランク2はとうとうダンジョンに入れるんですよね?」
「そうです。ただし一階層だけになります。二階層には見張りがいるのでランク3になってから入れるようになります」
「あいわかった」
そういって私はダンジョン1階層のくそ雑魚スライムなどを討伐しに行ったのだ。
そして数か月後
「あの・・」
「はい、スライム討伐ですね?」
「いえ、そうなんですけど・・一つ聞きたいことがあって・」
「はい、なんでしょうか?」
「そろそろランク3になりますか・・?」
数か月間、私はみっちりスライム討伐をしまくってきた。朝から夜までである。なんか他の冒険者たちは暖炉の前のテーブルでゲームに興じているが、殻らの誘惑も振り切って私はスライム狩りを続けてきた。っていうかスライム以外にいないのかよこのダンジョン・・。ほとんどスライムしかいないのだ。たまにくそ雑魚骨スケルトンがいるにはいるが、スライムと比較して毛が生えた程度。動きも弱いし骨粗鬆症のようにすぐ腕が折れるのだ。あとは色違いスライムとか・・そういうカラーバリエーション要求してないからな?
だが、効くところによるとランク3、二階層からが本番らしい。状態異常とか、二回攻撃みたいな素早いモンスターとかがいっぱい出てくるのだ。ここからはアイテムやスキル、パーティとかも重要になってくる。
受け付けはこっちをじろじろとみた。
「そうですね・・まだですね」
「そうですか・・」
「まあまあ気を落とさずに。ところで休憩がてら彼らたちのゲームにでも興じてみては?」
「ん?ああ・・あの毎日騒がしいやつか・・・」
まあいい。これは人の生き死にが関係している職業だ。きっと筋肉量とか、そういうものを受付さんは見ているのだろう。先は長そうだ。
故に休憩が必要なのかもしれない。私は少し精神的な疲労がたまっていた。冒険者故に健康第一を考えて酒タバコはしないと誓っている。故に娯楽じみたものがまるでないのだ。
娯楽・・そうか私は娯楽に飢えているのかもしれないな。
私は今も盛り上がっている彼らのところに近づいていった。トランプとかだろうか?毎日のクエストのおかげでお金には困っていない。100ギルほど小さくかけて多少散財するのも総会かもしれないな。
人ごみの間からテーブルを覗き込んだ。「!?」私は驚いた。テーブルの上に小さな人が動いているのである。
「モニアゲは左へ!バンは防行体制!!シツは魔法耐性!!」「寮かい!」
「いけ!!そこだそこ!!ルーは腰が鳴ってないぞ!!」
両者はテーブルをはさんで色々わめいている。
それを呆然と見ていた私は後ろからぽんと肩を力強くたたかれた。
「ん?お前さんその顔はこれを初めて見たような顔だな?よし分かった。おーい!!誰かこいつの初めてをもらうやつはいねぇかー!!」
「え?ちょま・・」
するとすぐに近づいてくる耳長のお姉さんが
「ふふ、かわいい棒や・・じゃあ私がもらっちゃおうかな?」
「え?」
「おう!!よかったな新入り!!だがだまされるなよそいつは外見こそきれいだがエルフで今年で3百歳のばば」
「・・・ルーク?速死にしたい?」
「・・おっと口がすべっとまった」
「いい?ダンジョン攻略はチーム闘よ。この白紙のデッキをもって」
「デッキ?」
そういって私は彼女からカードの束を受け取った。そこには何も書かれていなかったが、まるであぶり出しのように絵と文字が浮き上がってきた。
「うわっ!スライム?剣?もしかしてこれアーティファクトですか?!」
「その通りよ。といっても簡単な術式さえ覚えれば誰でも作れるけどね。かの天才魔術師が作ったものよ」
「へぇ・で、これをどうするんですか?」
「シャッフルしてテーブルい置いて、五枚引いて?気に入らないなら引き直すこともできるわ」
「できました」
「そしてスライムのカードを場に置くのよ」
「こうですか?あっ?!」
カードからまるで生えてくるように半透明の緑の物質が出てきた。
「すごい」
「これは幻影。だけど幻影同市はあたり判定があるようになっているわ。そして私のバードを召喚!!」
女の人がテーブルにカードを置くと、鳥のモンスターが出現した。
「そしてこれをバトルさせる!!バトル!!」
「うわっ!!」
そして鳥がスライムを攻撃して、最終的にスライムは破壊された。鳥は手負いだがまだ生きている。
「こわい」
モンスター同士が戦うなんて見たことがない。
「そう、そしてあなたのばん、剣のカードを掲げてみて」
「こうですか?あっ?!」
いつの間にか周囲の様子が様変わりしていた。周囲に広い空間があり、遠くの方には地平線?いや、その奥に見えるのは・・「うわぁ?!」巨人。いや、さっきまで私の隣にいた人たちだ。どうやら私は小さくなっていつの間にかテーブルにいるらしい。そして私はもう一つあることに気が付いた。
「ん?なんだこれ?剣?」
そう、さっきのカードに書かれていた絵の剣が実体化していつの案にか握られていたのだ。
そして目の前には鳥がいる。
「とりあえず倒せばいいのか?よーしっ!!」
そしてジャンプして羽を切り落とし勝利。だが相手のツッツキが頬をかすめ少しかすり傷を負った。
「上出来よ」
「はぁ?!」
そして今のは幻と言いたげに再び元の大きさに戻って椅子に座っていた。
「今のも幻よ。でも楽しかったでしょう?」
「ええ、いつもスライムしか狩っていませんでしたから」
「それでスライムばかり手札に来ていたのね。新しくカードを作るとき、あなたが思い描いたモンスターなどが出てくる確率が高いというわ」
「そ、そうですか・・それでこんなくそ雑魚スライムが手札に・・」
「あら。スライムだって昔はぶいぶいいわせていた時期があったというわ。それに貴方の今の剣術はとても初心者とはおもえないわよ」
「そうですか・・えへへ」
「(かわいい・・っ!食べちゃいたい・・っ!)」
そしてバトルは続き、初勝利した私は、このカードゲームにのめりこんでいくのだったが、それでいいのだろうか。冒険者としての本文を見失っているのではないだろうか?
まあそう思いつつ、クエストもこなす、カードバトルもしてパックも買う、そんな生活を続けていたある日のことである。
「ランク3になりました」
「へ?」
「ランク3になったので、二階層へと入ることができます」
「え?いやちょっと?なんで?なんで?」
「二階層の門番にギルド症を魅せると入ることができるようになってますので、二階層のクエストは受けますか?」
「え?はい受けます。でもなんで?」
「それでは行ってらっしゃいませ」
そして私は受付の人に理由を聞かぬまま流れで二階層まで入ってきた。
「いいのかな・・毎日カードゲームしかしていない気がするんdなけど・・」
特別な訓練などをしていなかったはずだ。それなのになぜ?
と、ここでモンスターが数匹セットで現れてきた。
「くっ?!いきなり・・ってあれ?」
私は実践だというのに敵の攻撃をかわし、カウンターを入れていた。何故?初めて戦うモンスターで、しかも数匹同時だというのにこんなにスムーズに動けるんだ?!
「はっ?!そうか・・」
私はカードゲームをしていた時のことを思い出した。
新しい相手の動きをきちんとよく読み、傾向をつかんで呼吸を合わせる。できないと思ったときはいったん引いて仲間(スライム)に任せる。そうこれは全てあのゲームの応用だったのだ。つまり・・
「これ真剣●ミでやったとこだ!!」
そういうことだった。
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