家政婦の代理派遣をしたら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)

文字の大きさ
2 / 19

2

しおりを挟む
 金曜日にマリナさんから最寄り駅から徒歩ルートの地図を貰い、仕事の説明をしてもらった。そこの派遣の登録には今日の帰りに行く予定だ。その場でも仕事の説明はあるだろうが、実際に今働いているマリナさんに聞いておくのは参考になる。

 時間は10:00-19:00まで。遅めのお昼ご飯とおやつ付き。休憩時間は1時間。お昼ご飯と夕飯・夕方のお茶の準備。他の時間は指示があったモノの洗濯・掃除。大体は何をするか指示が貰えるらしい。仕事には普段着でいいようだ。

 パスタランチを食べながら説明してもらい、まあ何とかなりそうだなと思う。1ヶ月半だし。



 翌日、遅刻しないように向かう。

 「え~っと、コッチの家の京極さんっと。門の中に入って、あっ、ココの呼び鈴ね?」

 ポチッと押す。

 「今日から安倍さんの代わりの家政婦出来ました。竹田と申します」

 『はい、竹田さんですね。お待ち下さい』

 優しい声の男の人だ。あ、雇い主さんがどんな人か詳しく聞いてない、しまった。

 出てきたのは、細すぎず、太過ぎずのスーツを着た背の高い人だ。

 「生田と言います。大体私が仕事の指示を出します。とりあえず、ココの主人である京極さんに挨拶しましょう。ほとんど話す事は無いと思いますが」

 「はい。まずは、生田さん。私、竹田 天音と言います。よろしくお願いします」

 ペコリと頭を下げる。

 「はい、よろしくお願いしますね。ココには顔が怖い人がたまにいますが、置物位に気にしないで下さいね」

 は?顔が怖い人?置物?気にしなくていいの?

 「ああ、ココです」

 既に廊下を曲りまくって何処にいるのかわからないんですけど・・・。生田さんに従い廊下に正座する。

 「樹さん、いいですか?」

 「ああ」

 生田さんが襖をあけ、部屋の中に入らずに、天音を紹介する。

 「安倍さんの代わりに今日から働いて貰う竹田さんです」

 「竹田 天音です。よろしくお願いします」

 下げていた頭を上げると、京極さんと目が合う。うっ、顔怖い。着流しを普段から着ている、人なんて初めてだし。思わず観察してしまう。

 すると、京極さんは立ち上がり、目の前でしゃがみ込む。

 「天音か・・・、よろしく頼むな」

ニヤリと笑われ、踵を返し襖を閉められた。

 


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?

うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。 濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!

最強魔術師の歪んだ初恋

黒瀬るい
恋愛
伯爵家の養子であるアリスは親戚のおじさまが大好きだ。 けれどアリスに妹が産まれ、アリスは虐げれるようになる。そのまま成長したアリスは、男爵家のおじさんの元に嫁ぐことになるが、初夜で破瓜の血が流れず……?

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話

水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。 相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。 義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。 陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。 しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。

男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました

春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。 名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。 誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。 ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、 あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。 「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」 「……もう限界だ」 私は知らなかった。 宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて―― ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。

旦那様が素敵すぎて困ります

秋風からこ
恋愛
私には重大な秘密があります。実は…大学一のイケメンが旦那様なのです! ドジで間抜けな奥様×クールでイケメン、だけどヤキモチ妬きな旦那様のいちゃラブストーリー。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

処理中です...