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貴族院会議の会場に入ると既に全員揃っていて、ロクサーヌ達は最後だった。
ロクサーヌはもちろん貴族院会議は初めてで緊張してしまう。エルストン子爵家・ギャリーの向かいにクロス公爵家が座り、一段高い席に貴族院の方々が座っている。
ロクサーヌが席に着くとクロス公爵がニヤリとイヤな笑いをした。
「さて、全員揃ったな。初めてくれ」
その声に、国王様と王妃様も貴族院の上の席に座られているのに気がついた。ロクサーヌ達が入室した後入られたようだ。会場内が騒つく。耳元で父が
『普段は国王様と王妃様は参加されないのだ。国王様には通常報告のみだ』
と教えてくれた。
なるほど、貴族院の方々が騒つく訳だ。
チラリとクロス公爵の顔を見ると、顔を引きつらせている。対して、ギャリーを見るとニヤニヤしている。悪巧みしてそうな顔だ。
「さて、まずはロクサーヌ嬢とレッキャス子息との婚約は破棄されたと言う事でよろしいな?」
議長がクロス公爵を見る。
「いいえ、私どもは騙されていたのです。ずっと太っていると思わされていました。ソレが無ければ婚約破棄はしませんでした。今も婚約破棄したいとは思っていません。このまま婚約を続け早く結婚したいです」
は!?
会場内は『何言ってるんだ?』と言う顔になっている。
あの子息、『頭沸いてるんじゃないか?』の声も聞こえる。
言われたロクサーヌも一瞬理解出来なかった。
「私がロクサーヌ嬢と最後にキチンと会ったのは3年前。まだ子供でした。その時の感情がずっと残ってただけなのです。1度も顔を見せなかったロクサーヌ嬢が悪いのです」
ロクサーヌの横で父のこめかみに怒りマークが1つ付いた気がする。
「さあ、ロクサーヌ嬢。謝ってくれれば昨日の事は水に流そうじゃないか」
芝居かかった口調でレッキャスは言う。
「ロクサーヌ嬢、何か意見はあるか?」
議長がロクサーヌを見る。
「ええとですね。まず私は初対面で『ブタ』呼ばわりされました。3年間寮生活の長期休暇の際には必ず婚約者として親睦を深めるためにお会いしたいと手紙を書きましたが、いつも代理の方の筆跡で『忙しいから』と断られておりました。コレが証拠の手紙です。議長に提出します」
担当者に渡すと議長の手元に行く。
全ての手紙に目を通した議長は
「確かにロクサーヌ嬢の言う通りだ」
と頷いた。
レッキャスとクロス公爵は苦虫を潰した様な顔をし、
「レッキャスの直筆でないならば、ロクサーヌ嬢の作り話しと言う事もあるな」
クロス公爵はニヤリと笑った。
「議長、手紙について証人が来ています。入室させてよろしいでしょうか?」
ギャリーが言い、議長は許可した。
ヒョロリとした男性が入ってきた。ロクサーヌはこの男に見覚えがあった。レッキャスの取り巻きの1人だった男だ。
ロクサーヌはもちろん貴族院会議は初めてで緊張してしまう。エルストン子爵家・ギャリーの向かいにクロス公爵家が座り、一段高い席に貴族院の方々が座っている。
ロクサーヌが席に着くとクロス公爵がニヤリとイヤな笑いをした。
「さて、全員揃ったな。初めてくれ」
その声に、国王様と王妃様も貴族院の上の席に座られているのに気がついた。ロクサーヌ達が入室した後入られたようだ。会場内が騒つく。耳元で父が
『普段は国王様と王妃様は参加されないのだ。国王様には通常報告のみだ』
と教えてくれた。
なるほど、貴族院の方々が騒つく訳だ。
チラリとクロス公爵の顔を見ると、顔を引きつらせている。対して、ギャリーを見るとニヤニヤしている。悪巧みしてそうな顔だ。
「さて、まずはロクサーヌ嬢とレッキャス子息との婚約は破棄されたと言う事でよろしいな?」
議長がクロス公爵を見る。
「いいえ、私どもは騙されていたのです。ずっと太っていると思わされていました。ソレが無ければ婚約破棄はしませんでした。今も婚約破棄したいとは思っていません。このまま婚約を続け早く結婚したいです」
は!?
会場内は『何言ってるんだ?』と言う顔になっている。
あの子息、『頭沸いてるんじゃないか?』の声も聞こえる。
言われたロクサーヌも一瞬理解出来なかった。
「私がロクサーヌ嬢と最後にキチンと会ったのは3年前。まだ子供でした。その時の感情がずっと残ってただけなのです。1度も顔を見せなかったロクサーヌ嬢が悪いのです」
ロクサーヌの横で父のこめかみに怒りマークが1つ付いた気がする。
「さあ、ロクサーヌ嬢。謝ってくれれば昨日の事は水に流そうじゃないか」
芝居かかった口調でレッキャスは言う。
「ロクサーヌ嬢、何か意見はあるか?」
議長がロクサーヌを見る。
「ええとですね。まず私は初対面で『ブタ』呼ばわりされました。3年間寮生活の長期休暇の際には必ず婚約者として親睦を深めるためにお会いしたいと手紙を書きましたが、いつも代理の方の筆跡で『忙しいから』と断られておりました。コレが証拠の手紙です。議長に提出します」
担当者に渡すと議長の手元に行く。
全ての手紙に目を通した議長は
「確かにロクサーヌ嬢の言う通りだ」
と頷いた。
レッキャスとクロス公爵は苦虫を潰した様な顔をし、
「レッキャスの直筆でないならば、ロクサーヌ嬢の作り話しと言う事もあるな」
クロス公爵はニヤリと笑った。
「議長、手紙について証人が来ています。入室させてよろしいでしょうか?」
ギャリーが言い、議長は許可した。
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