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 「ここじゃアレだから、綾瀬の部屋で」

 高瀬さんに促され、リョウさんの部屋に向かった。

 「ああ、綾瀬の部屋がこんなに綺麗に片付いているなんて、信じられないよ」

 高瀬さんは何だか、ジーンと背景音が書かれそうな顔をした。

 「で、いつから付き合ってたの?もしかして、あのディナーの時に報告くれようとした?」

 笑いながら話す高瀬さんに、リョウさ事も無げに言った。

 「あ?高瀬が来なかったから、あの日ヤッたんだよ。で、虜にした」

 「リョウさんっ、何て言いかたっ!」

 「綾瀬、お前最低。俺が苦労して入ってもらった貴重な新入社員に手を出してっ!」

 「ああ?放っておいたら他に手を出されるだろ?お前とか亜美の横のヤツとか色々」

 「だからってね~、綾瀬・・・」

 「いいだろう、社長も公認だ」

 「な、何?じゃあ、あのディナーの日に社長から急遽呼び出しがあったのは!?」

 ニヤリとリョウさんは笑い、高瀬さんを追い出した。

 「さ、亜美。静かになった事だし、ヤるか?」

 リョウが抱きしめてくるが・・・。

 「仕事中ですっ」

 ギュッとリョウさんの脇腹を抓った。



 部屋を出てきた亜美は何故か、社員全員から憐れみの眼差しを受け

 「結婚には離婚と言う対照後があるからね。いつでも相談に乗るよ」

 と高瀬さんに頭をポンポンされたのだが。



 今の私は幸せいっぱいなので、大丈夫です!!


~完~

最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。このお話は『カサノヴァとネロに溺愛されて調教されてます』と一部登場人物が被ってます。で、どうしてもそちらで書きたいお話が出来てしまったので、数話追加しようと思います。まとまり次第載せますので、興味のある方は、是非読んでみて下さい。ネタ的には、野菜関連です( ^ω^ )


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