花笑みの庭で

ゆきりん(安室 雪)

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 助手にのせらた彩音は思わずアヤトをチラチラ見てしまう。

 まだ、生アヤトを見る様になって数日だが、スタジオ仕様のジーンズにカットソー・スニーカーとは違い、革のパンツ・ニット・ニット帽・ゴツめのブーツ・シルバーアクセ(多分クロムかな?)でビジュアル系の普段仕様コーディネートになっている。

 それにサングランをかけてる長身の男性って、なんだか雑誌から抜け出てきたみたいだよ~っ。

 はぅ~、格好良すぎるっ!

 画像撮りたい。

「アヤト、お願いがあるんだけど」

 信号で止まったので、オズオズと言ってみる。

「写真撮っていい?」

 スマホを取り出す。

「あぁ、じゃあ」

 彩音のスマホを取り上げ、彩音を抱き寄せて『パシャ、パシャ』と撮られ、信号が変わったのでスマホを彩音に返す。

 戻ってきたスマホの画像を確認すると・・・、右腕で抱きしめられて、焦った顔の彩音とサングランであまり表情が分からないアヤトが写っていた。

「うっ、アヤトだけでいいのに」

 アヤトは素敵なのに、自分が残念過ぎる。

 とりあえず、待ち受けに設定して後からトリミングしよう。

 そうこうしている内に、彩音の自宅マンションに到着する。地下の来客用駐車スペースに入れ、家に向かう。アヤトも着いてくる。

 そっか、母に用事があるって言ってたもんね。ちょっとモヤっとするが仕事の事かも知れないし、でも違うかも知れないし・・・。

 悶々としているうち着き、鍵を開けて入る。

「彩音ちゃん、お帰りっ。アヤトいらっしゃい」

 アヤトがいるのに、何だか普通に部屋に招き入れる。

「彩音、早く着替えて来ないと間に合わないよ?」

 母の声に時計を見ると、ホントヤバイ。

「いいよ、彩音送るよ?学校分かるし」

「そうしたら、彩音ちゃん」

「ん~、でも~」

 と言いながら部屋に向かい着替える。あの車であのアヤトが乗ってたら、何だか大変な事になりそうじゃない?

 手早く着替え、学校用の鞄にスマホやら荷物を移し、母とアヤトのいるリビングに戻ろうとするが、二人の会話が聞こえて来て立ち止まる。

 「彩音ちゃんはまだ18だし」

「俺はもう、かなり待った。これ以上は待ちたくない」

「でも~、ねぇ?色々あるじゃない?」

 一応はヒソヒソ声なのかな知れないが、彩音は耳が良い方だ。ばっちり聞こえる。

 何この内容。

 もしかして、母はアヤトと再婚?

 付き合ってるの?

 だから食べ物の微妙な好みも知ってる?

 でも、年齢が。

 いや、最近は30歳位歳の差があっても平然と結婚する時代だ。

 むむ~っ。

 

 気がつくと彩音は家を出て、そのまま学校に向かっていたのだった。


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