花笑みの庭で

ゆきりん(安室 雪)

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 お昼ご飯をペロリと食べ終わった彩音は、まずお風呂に入った。

 昨日入れなかったから早く入りたかったんだよねっ。髪もボサボサだし。

 下のカフェでチャイ買いたいけど、さっきまでの姿じゃ無理だし・・・。かと言ってアヤトに『買って来て』とは言えないしね~。

 某カフェチェーンのチャイラテもリーフで入れてくれてたのに、いつの間にかリキッドのメチャ甘に変わってたし。今、一押しは下のチャイだよね~。

 ふんふんっ♪鼻歌を歌いながらエレベーターに乗る。しかし、下に降りる途中でなるべく会いたくないヤツに会ってしまった。やだなぁ、何かこの人苦手なのに。

「アンタもココに住んでるんだな、しかも上。まだCM流れてないのに次ぎのも決まってるし。何かムカツク!」

 1階に着きフイッと出て行く。

 やっぱりアイツ苦手だわ~。エレベーターを出ようとしたらフラッと身体がグラつきエレベーターのドアに激突し、廊下に倒れ込む。かなり大きな音がしたらしく蓮が踵を返し戻ってくる。

 「アンタ大丈夫かよ?」

 焦った声で揺さぶられる。

「気持ち悪いから揺さぶらないで・・・」

 ボソボソつぶやく様に蓮に伝える。

 「あぁ、悪ぃ~。部屋戻るぞ、何処?」

 彩音が部屋を伝えるとかなり驚かれる。その階は超売れてる人のフロアになっていて蓮は憧れのフロアだ。何でこいつが!?間違った階を言ってるかもしれないと、等々力に連絡し、『こないだアンタと来た女倒れてたから拾ったんだけど』伝えるとすぐに部屋に連れて帰って欲しいと頼まれる。部屋番号はさっき聞いた番号だ。

 仕方なくエレベーターのフロアを押すのに彩音のカードを使い部屋に向かう。さすがに部屋に入っていいものか悩んだが、等々力に連れて帰って欲しいと言われたし、廊下に転がしておく訳にもいかない。

 またもや彩音のカードを使い部屋に入る。部屋は蓮よりもかなり広く家具も高級そうだ。ソファに寝かすかベッドまで運ぶか。

「ま、体調悪いならベッドだよな」

 一旦ソファに下ろして、いくつかある部屋のドアを開けてベッドルームを探す。そうしながらココは彩音の部屋では無い事が分かる。男の部屋だな。

 ま、俺には関係無いけどな。

 彩音をベッドルームに運ぼうとリビングに戻った時、玄関のドアが勢いよき開きバタバタと人が入ってくる。

「彩音っ、大丈夫か?・・・、誰だお前」

 ソファから彩音をお姫様抱っこした蓮をアヤトが睨みつける。

「あぁ、蓮っ。あっちのベッドルームに運んでくれるか」

 アヤトの後ろから等々力が現れ、無言で蓮は彩音を運ぶ。

「アヤト、顔怖いから。1階で倒れた彩音ちゃんを運んでくれたんだぞっ」

 それでもアヤトは不機嫌だ。

 アヤトと等々力もベッドルームに続いた。

「丁度いい、アヤト紹介しとくよ。実は彩音のCM、クライアントが気に入って第2弾を出したいって。まだ1弾も放送前なんだけどな。で、彩音の相手役にクライアントがモデルの蓮を希望してて。ま、決定だな。蓮、知ってると思うけどアヤト。CMの音楽担当」

「どうも」

 蓮が右手を差し出すとアヤトは無言で握手する。

「じゃ、俺出かける所だったから」

 と玄関に向かう蓮に向かって等々力は

「蓮っ!極秘で頼むぞっ」

 追いかけながら叫ぶ。

 バタン、とドアが閉まりアヤトが彩音の眠るベッドに腰掛ける。

 

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