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本来、彩音に来ていたCMの依頼はファンデーションのみだったが、クライアントが彩音を気に入り3部作にしたいと言ってきたのだ。しかも、大体化粧品のCMはファンデーション、アイシャドウ、リップならそれぞれ別のタレントに依頼するのだか、今回は異例な事に全て彩音が担当する事になったのだ。
「前回がファンデーションでしょ?今回はアイシャドウよ。前回はほぼすっぴんファンデだけの状態だったのに、今後2回のCMで春らしくメイクを完成させるって感じよ?それでね、今回は蓮君が相手役で。蓮君が彩音ちゃんの瞼にキスをすると、そこにアイシャドウの色が乗っていくって感じ?」
あ、よかったぁ~。
口じゃ無いんだぁ。
思わず安心する。
「じゃあ、実際の動きを確認するから、蓮君と彩音ちゃん。ここからね~」
母・美緒子が仕切りはじめる。そうなのだ、カメラマンなのに現場も仕切ってしまうのだ。
『1度流してやってみよう』との事で、彩音は緊張していた。
私はボーカル。女優やアイドルじゃ無いんだから、短くてもお芝居は無理だよ~っ!しかも蓮さんに『微笑んで目を瞑る』って無理でしょうよ~!あの蓮さんに微笑むって。
『カチンッ』
開始の合図が出る。蓮さんと同時に微笑んで・・・って無理。
目の前で他人かと思う位に蓮さんは極上な微笑みを向けてくるのに・・・。
『彩音ちゃ~ん、普通に微笑んで』
『彩音ちゃ~ん、顔引きつってる』
『彩音ちゃ~ん!』
はい、すいません。
『休憩しまぁす!』
の声に、目の前にいる蓮さんが
「こんな大根久しぶり。アヤトさんで練習してきたら?」
言い終わると、フイッとスタジオの外に向かって行った。
あ~う~っ!
すると、アヤトが寄ってくる。
「彩音。ほら、彩音」
下を向いていた彩音を自分の方に向かせ、
「大丈夫だよ、焦らないで。ね?」
と言いながら柔らかく微笑む。
すると、心がほんわりと暖かくなって彩音もつられて微笑んでいた。
「俺には普通に微笑む事が出来るのになぁ」
アヤトが苦笑する。
「そうよ~、彩音ちゃん。コレ見比べてみてよ~」
母・美緒子が蓮の時とアヤトの時を比べて見せる。
「ん~、愛情の差?彩音ちゃん、しょうがないから蓮君の顔の上にアヤトの顔置き換えなさい」
う~、無理難題言ってくれる。
「ほら、もう少し練習するぞ。せっかく俺と彩音の曲がかかってるんだから、楽しかった音録り思い出せよ。な?」
そう言ってアヤトは鼻歌を歌いながら、彩音に微笑みかける。
蓮さんが戻ってきて再開する。
よっし!
次こそはっ!
『うん、彩音ちゃん。そんな感じで~』
その後また何テイクか撮って、その部分はOKになった。
ふぅ~、ひと段落だぁ~。
『はい、次のシーン。彩音ちゃんは目瞑ってるだけね~。蓮君、お願い~』
そして、蓮さんに瞼にキスされる。
ふぅ~、どきどきするっ!
『は~い、もう一回ね~』
う~、早く終わって欲しいよぅ。
「アヤトさんにキスされてると思えよ」
耳元で蓮さんが囁く。
その後何テイクか撮る。
そのシーンの撮影をアヤトは仄暗い顔で見つめているのだった。
「前回がファンデーションでしょ?今回はアイシャドウよ。前回はほぼすっぴんファンデだけの状態だったのに、今後2回のCMで春らしくメイクを完成させるって感じよ?それでね、今回は蓮君が相手役で。蓮君が彩音ちゃんの瞼にキスをすると、そこにアイシャドウの色が乗っていくって感じ?」
あ、よかったぁ~。
口じゃ無いんだぁ。
思わず安心する。
「じゃあ、実際の動きを確認するから、蓮君と彩音ちゃん。ここからね~」
母・美緒子が仕切りはじめる。そうなのだ、カメラマンなのに現場も仕切ってしまうのだ。
『1度流してやってみよう』との事で、彩音は緊張していた。
私はボーカル。女優やアイドルじゃ無いんだから、短くてもお芝居は無理だよ~っ!しかも蓮さんに『微笑んで目を瞑る』って無理でしょうよ~!あの蓮さんに微笑むって。
『カチンッ』
開始の合図が出る。蓮さんと同時に微笑んで・・・って無理。
目の前で他人かと思う位に蓮さんは極上な微笑みを向けてくるのに・・・。
『彩音ちゃ~ん、普通に微笑んで』
『彩音ちゃ~ん、顔引きつってる』
『彩音ちゃ~ん!』
はい、すいません。
『休憩しまぁす!』
の声に、目の前にいる蓮さんが
「こんな大根久しぶり。アヤトさんで練習してきたら?」
言い終わると、フイッとスタジオの外に向かって行った。
あ~う~っ!
すると、アヤトが寄ってくる。
「彩音。ほら、彩音」
下を向いていた彩音を自分の方に向かせ、
「大丈夫だよ、焦らないで。ね?」
と言いながら柔らかく微笑む。
すると、心がほんわりと暖かくなって彩音もつられて微笑んでいた。
「俺には普通に微笑む事が出来るのになぁ」
アヤトが苦笑する。
「そうよ~、彩音ちゃん。コレ見比べてみてよ~」
母・美緒子が蓮の時とアヤトの時を比べて見せる。
「ん~、愛情の差?彩音ちゃん、しょうがないから蓮君の顔の上にアヤトの顔置き換えなさい」
う~、無理難題言ってくれる。
「ほら、もう少し練習するぞ。せっかく俺と彩音の曲がかかってるんだから、楽しかった音録り思い出せよ。な?」
そう言ってアヤトは鼻歌を歌いながら、彩音に微笑みかける。
蓮さんが戻ってきて再開する。
よっし!
次こそはっ!
『うん、彩音ちゃん。そんな感じで~』
その後また何テイクか撮って、その部分はOKになった。
ふぅ~、ひと段落だぁ~。
『はい、次のシーン。彩音ちゃんは目瞑ってるだけね~。蓮君、お願い~』
そして、蓮さんに瞼にキスされる。
ふぅ~、どきどきするっ!
『は~い、もう一回ね~』
う~、早く終わって欲しいよぅ。
「アヤトさんにキスされてると思えよ」
耳元で蓮さんが囁く。
その後何テイクか撮る。
そのシーンの撮影をアヤトは仄暗い顔で見つめているのだった。
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