国外追放された先で出会ったのは、素敵な魔法使いでした。

冬吹せいら

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エピローグ

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ソリッド様とゴバーグ家は、それからすぐに、衰弱した国王を連れて、国を去って行った……。

国民の投票の結果、次の王には、シライエンが選ばれた。
彼は最後まで、自分は騎士団長として生涯を終えたいと言い、断り続けたが、それでも彼しかいないと、全国民が思っていたので、結局受け入れてくれた。

「ううむ……。ただの騎士団長であったこの私が、国王などとは……」
「いやいや何言ってるの。優秀な軍人の一族が、そのまま国王に選ばれることなんて、よくあることでしょ」
「ですが……。ううむ……。荷が重い」

アルベールが、何度もシライエンを励ますが、いつでもシライエンは謙遜するのだった。

彼以外誰がいるというのだ。

国の危機にも、必死で立ち向かい。
……王太子に、しっかりと意思を伝え。

長い時間をかけ、私を探しに来てくれた。

民のためを思って行動する。
そんな人こそ、王にふさわしいじゃないか。

「さて……。リンダ。国王が決まって、国も落ち着いたことだし、僕たちはどうする?」
「どうする……って?」

私はわかっていながら、あえて尋ねた。
すると、アルベールが、いたずらっぽく笑って、

「決まってるだろう? ……僕と、結婚してくれるのか、どうかだよ」

顔を赤くしながら、そんなことを言った。

「もちろん……。そのつもりだよ」

ソリッド様への好意は……。もうとっくに、消えてしまっている。
その分だけ、アルベールを想う気持ちは、日に日に強くなっていた。

「だけどアルベール。あなたはまだ幼いでしょう? 結婚は、十五歳にならないと、できないんだよ?」
「……おいおい。僕はもう、二百五十三歳だよ?」
「……えっ?」

……二百五十三歳?

「知らないのか……。魔法使いは長生きなんだ。魔女の物語を聞いたことが無いのかい? 彼女たちは、千年でも二千年でも生きてみせる……。男だって同じさ」
「そう、なんですね……」
「急に思い出したのかのように、丁寧な言葉を使うのはやめてくれ……。いつも通りでいいよ」

ずっと、自分より幼い少年だと思っていたから。
……年上とわかった瞬間、体の力が抜けたというか。

この人を引っ張って行くんじゃなくて、付いて行くんだって。
全部……。委ねてもいいんだって。

私の中で、幸福感が、一気に溢れてしまった。

「そうかそうか……。やっぱり君は、責任感が強いんだね」
「あっ! すぐに人の心を盗み見る……」
「ごめんごめん。可愛い顔して俯いてたから、何を想っていたのかなってさ」
「……」

無言で睨みつけたら。
……抱きしめられてしまった。

「好きだよ。リンダ」
「……私も」
「うん……。これからは、幸せになって、良いんだからね?」
「……うんっ」

私はアルベールに抱きしめられながら――。彼の腕の中で、幸せを噛みしめた。
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