すばくんの毎日 ～発達障害の子育てエッセイ～

子供の記憶

子供の記憶。

   子供の記憶は3歳、4歳の頃からと言われております。
  うちの子は父が亡くなった時は精神年齢が2歳半ぐらいです。
   体は5歳。
   子供が父の事を覚えているのか、少し分かりませんでした……。

   ですが、ある日。
   子供が突然、

「じいちゃん足ケガしてたね……。なおるかなぁ……」

   と心配していました。
   亡くなった父は足をケガしていました。
   また入院中にも何度も子供を連れて行っています。
   その事を子供は覚えていました。
   その他にも、

「このオモチャはじいちゃんから買ってもらったの」

   とオモチャを買ってもらった事まで覚えていました。
   まだところどころではありますが、父の事が記憶に残っていたのです。
  全部は覚えていないかもしれませんが、子供の少しだけの記憶や、父が子供に対して大切に思っていた事が子供の心の中で覚えていたような感じがして、とても嬉しかったです。

「じいちゃんバナナ好きだよ！  バナナ持っていこう！」
「うん。持って行こうね」

   そして、今年のお盆は父のお供えにバナナを一緒に置きました。
   きっと父も子供の事を見守っている。
   そんな気がしました。