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祐が目を醒ますと腕の中に吏都がいた。吏都をゆっくりと地面の上に寝かし吏都に呼び掛けるが、吏都は青白い顔をして額に冷や汗が滲んでいる。祐が上半身を起き上がらせると腹部に鋭い痛みが走った。痛みのあまり腹部を押さえながらも制服のポケットからスマートフォンを取り出すが階段から落ちた衝撃で画面が割れて電源も入らない。吏都の制服のポケットを触るが何も入っていない。おそらくカバンの中にスマートフォンはあるのだろう。しかしカバンは階段の何十段か上にある。祐は痛みをこらえて吏都を抱き抱えて大通りに向かって歩き出した。祐に抱えられて歩く振動で吏都がゆっくりと目を開いた。
「‥たす君。」
「大丈夫、すぐ病院連れてくから。」
「私は平気‥降ろして。」
「いいから。黙ってろ。」
「たす君‥ごめんね。」
激しい胸の痛みに吏都は再び意識を手放した。大通りに出ると祐は「誰か!」と叫んだ。大通りを歩く通行人が幾人か祐の緊迫する姿に気づくと駆け寄り、抱えられた吏都をゆっくりと地面に寝かせ、救急車を呼んだり声を掛けたりしている。祐も激しい腹部の痛みに耐えきれずその場に倒れこんだ。それを見ていた通行人が祐の側へ駆け寄る。2台の救急車が到着するとそれぞれ乗せられ祐のかかりつけの総合病院へ運び込まれる。救急外来へ到着するとすでに祐の担当医の桐山が待ち構えていた。「祐君!分かる?」と桐山の呼び掛けに祐はかろうじて頷いた。血圧や触診、エコーで祐の体を看るが危険な状態だった。祐は意識が朦朧とする中、手探りで桐山の腕を掴み自分の方へ引き寄せると耳打ちをした。桐山は驚いて祐の顔を覗き込むと祐は真っ直ぐな目で桐山の目を捉えている。桐谷が頷くと祐は微笑み眠るように意識を失った。間も無くして明日香と志治が病院に駆け付ける。集中治療室のガラス越しにベッドの上で酸素マスクをつけ腕に沢山の管をつけられた祐が横たわっていた。朝元気に家を出て行った姿が嘘のように、変わり果てた祐の姿に絶望し明日香はその場に泣き崩れ、志治が明日香の肩を抱きしめた。明日香と志治の姿に桐山が気づくと集中治療室から出てきた。
「一命は取り留めましたかが、かなり危険な状態です。」
「何とかなりませんかっ!?」
「全力を尽くしています。」
「‥そんな。」
「祐君の近くに居てあげて下さい。」
「‥はい。」
「それと、言いにくいのですが‥」
桐山が志治に耳打ちをすると志治は「えっ!?」と目を丸くして桐山の顔を見た。明日香が「何?」と泣き腫らした顔で志治を見つめる。すると集中治療室からガタンと音がし、ガラスを覗くと祐が酸素マスクを外してベッドから降りようとしていた。慌てて桐山と志治と明日香が祐の元に駆け寄った。
「祐!何やってんだ!」
「やめなさい!」
「‥吏都!」
祐の体を桐山と志治が抑えてベッドに寝かそうとするがうわ言のように吏都の名前を呼びもがいて拒む。
「吏都!」
「吏都ちゃんは治療中だ!」
「吏都、吏都!」
「祐!吏都ちゃんも頑張ってんだ!お前も良くならないと吏都ちゃんに会えないだろうっ!」
「落ち着いて祐!お願いだからっ!」
「吏都っ!吏都!吏都!」
「分かった!分かったから!吏都ちゃんと会わせるから。頼む、落ち着いてくれ!」
「吏‥都」
志治と明日香に抱き締められ諭されると祐はすっと目を閉じ体の力が抜け明日香と志治に支えられている。桐山が「寝かせて下さい!」と焦ったように志治に伝えると、祐をベッドの上に寝かせた。看護師に「外でお待ちください!」と集中治療室から押し出されるが、明日香はベッドにすがりつき祐の名前を叫び続ける。祐の側を離れようとしない明日香を志治が無理やり剥がし引き摺るように集中治療室を出た。志治が振り替えると桐山が祐の上に跨がり、両手で祐の胸を力強く押し続けている姿がドアの隙間から見えるとゆっくりとドアが閉まった。明日香の肩を抱きながら廊下のベンチで処置を待つ。廊下の突き当たりの方では看護師が走って行き交い、慌ただしい。「輸血はまだ?!」「水無瀬さんのご家族に連絡は?」等と所々聞こえてくる看護師の会話から、祐と同様に吏都も命の危機が迫っているのだろうと分かり、志治の胸がざわついた。十数分後、集中治療室から出てきた汗みどろの桐山が2人元へ訪れると「残念ですが‥」と深々と頭を下げた。明日香は大声で泣き叫び、志治はゆっくりと立ち上がると桐山に深々と頭を下げた。頭を下げると視界が滲んで、床の上に幾つかのシミを残していく。桐山が「お呼びするまでお待ちください。」と志治に声を掛けると、志治は頭を下げたまま「はい。」と返事をした。数十分後、看護師が2人の元へ訪れて「どうぞ。」と中へ通した。そこには酸素マスクも管も外された祐がベッドの上に寝かされていた。明日香は祐の頬を撫でると手を取り擦ったり握ったりするが祐は何も反応しない。祐の胸元に顔を埋めて祐の名前を呼び泣き崩れた。志治は「頑張ったな!」と祐の頭を優しく撫でた。
祐の寝かされた部屋から一旦出されると、廊下のベンチに座わった。志治が憔悴しきった明日香の手を握りゆっくりと口を開いた。
「さっき集中治療室に入る前に桐山先生から聞いたんだけどな。」
「え?」
「祐、自分にもしもの事があったら‥自分の体を臓器提供したいって言ったらしい。」
「え!?何言ってるの?」
「意識が朦朧とする中、桐山先生を掴んでそう言ったそうだよ。」
「嫌よ!痛くて苦しい思いをしたのに、まだあの子を痛め付けるの?なんで祐ばかり辛い思いをさせなくちゃならないのっ!?」
「今までは逆の立場だったろう?」
「っ!?」
「俺達は誰かが提供してくれるのを何よりも待ち望んでいたじゃないか。祐が‥誰かが死ぬを待ってるようで嫌だって言葉、今になって分かった気がする。誰かが死なないと助からないなんて残酷だよな。俺は祐に生きて欲しいって思いだけで、提供してくれる人やその家族の事まで見えていなかた。でも祐は祐の立場だからこそ、俺達じゃ汲み取れない考えに至ったんじゃないのか?」
「それは‥。」
「譲るんじゃない。一緒に生きてもらうんだ。祐の思いを通してやりたい。」
「祐は‥本当にそう望んだの?」
「ああ。祐はようやく生きる事に貪欲になったんだよ。俺達に姿が見えなくても生きたいんだ。」
「ふっ‥うっ‥」
志治が明日香の手を強く握る。明日香は涙を止めることは出来なかったが志治の手を握り返した。看護師が部屋から出てくると志治が立ち上がり看護師に頭を下げて口を開いた。
オペ室では麻酔にかかった吏都が手術台の上に寝かされている。その隣に祐が寝かされたストレッチャーが運び込まれた。桐山が祐の手を取り吏都の手に重ねた。すると吏都の目から一筋の涙が零れた。
吏都はしとしとと降る雨の中、寒くて動けず踞っている。すると雨に当たっていた体が急に雨粒を感じなくなった。不思議に思った吏都が見上げると祐が傘を持って立っていた。
「たす君!大丈夫だったの?」
「寒いだろ?立てるか?」
「うん。」
祐は吏都に手を差し出す。吏都は祐の手を握り祐が引っ張り立たせたが、勢い余って祐の胸に吏都が飛び込んだ。「ごめん。濡れちゃう!」と吏都か祐から離れようとするが、祐は傘をも持っていない手を吏都の背中に回し抱き締めた。吏都は「どうしたの!?」と恥ずかさで慌てていると祐は「ごめんな。」と謝った。「何で?」と吏都が不思議そうに尋ねると、「吏都が好きだよ。‥今更でごめん。」と吏都の耳元で囁いた。吏都は祐の言葉が理解出来ずに固まっていると、祐が吏都の顔を覗き込んだ。祐と目が合うと吏都は顔を真っ赤にしてうつ向いた。うつ向く吏都を祐が何度か呼ぶが恥ずかしさが一向に引かず顔を上げられないままでいる。祐は吏都の耳朶を優しく擦りながら「吏都?」とひどく優しい声で名前を呼んだ。その声に誘われるように吏都はゆっくりと顔を上げて頷いた。祐は「何?」と微笑みかける。吏都は「私も‥好き。」と10年留めていた想いを口にすると勝手に涙が零れた。吏都の溢す涙を掬うように拭うと吏都の焦げ茶色の瞳に吸い込まれるように顔を近付け吏都の唇に祐の唇が触れる程度に押し当てた。一度顔を離すと今度は吏都が祐に唇を押し付け、唇を離すと照れ臭そうに笑った。その瞬間祐が吏都の体をぎゅっと抱き締め、吏都も祐の背中に手を回し胸に顔を埋める。吏都が祐の気持ちに答えるように祐の背中に回した手に力が籠ると祐はたまらなく嬉しくて涙が溢れた。吏都に知られないように涙を拭ってから体を離した。差していた傘を吏都に持たせると「もう行きな。」と後退りをしながら吏都から離れて歩いていってしまう。吏都は「どうしたの?待って!」と祐を追おうとするが見えない壁に囲まれているようで同じ場所から動けない。吏都が「たす君!たす君!」と泣き叫ぶが祐は吏都に手を振り満面の笑みを見せると霧の中に消えていった。
「‥たす君。」
「大丈夫、すぐ病院連れてくから。」
「私は平気‥降ろして。」
「いいから。黙ってろ。」
「たす君‥ごめんね。」
激しい胸の痛みに吏都は再び意識を手放した。大通りに出ると祐は「誰か!」と叫んだ。大通りを歩く通行人が幾人か祐の緊迫する姿に気づくと駆け寄り、抱えられた吏都をゆっくりと地面に寝かせ、救急車を呼んだり声を掛けたりしている。祐も激しい腹部の痛みに耐えきれずその場に倒れこんだ。それを見ていた通行人が祐の側へ駆け寄る。2台の救急車が到着するとそれぞれ乗せられ祐のかかりつけの総合病院へ運び込まれる。救急外来へ到着するとすでに祐の担当医の桐山が待ち構えていた。「祐君!分かる?」と桐山の呼び掛けに祐はかろうじて頷いた。血圧や触診、エコーで祐の体を看るが危険な状態だった。祐は意識が朦朧とする中、手探りで桐山の腕を掴み自分の方へ引き寄せると耳打ちをした。桐山は驚いて祐の顔を覗き込むと祐は真っ直ぐな目で桐山の目を捉えている。桐谷が頷くと祐は微笑み眠るように意識を失った。間も無くして明日香と志治が病院に駆け付ける。集中治療室のガラス越しにベッドの上で酸素マスクをつけ腕に沢山の管をつけられた祐が横たわっていた。朝元気に家を出て行った姿が嘘のように、変わり果てた祐の姿に絶望し明日香はその場に泣き崩れ、志治が明日香の肩を抱きしめた。明日香と志治の姿に桐山が気づくと集中治療室から出てきた。
「一命は取り留めましたかが、かなり危険な状態です。」
「何とかなりませんかっ!?」
「全力を尽くしています。」
「‥そんな。」
「祐君の近くに居てあげて下さい。」
「‥はい。」
「それと、言いにくいのですが‥」
桐山が志治に耳打ちをすると志治は「えっ!?」と目を丸くして桐山の顔を見た。明日香が「何?」と泣き腫らした顔で志治を見つめる。すると集中治療室からガタンと音がし、ガラスを覗くと祐が酸素マスクを外してベッドから降りようとしていた。慌てて桐山と志治と明日香が祐の元に駆け寄った。
「祐!何やってんだ!」
「やめなさい!」
「‥吏都!」
祐の体を桐山と志治が抑えてベッドに寝かそうとするがうわ言のように吏都の名前を呼びもがいて拒む。
「吏都!」
「吏都ちゃんは治療中だ!」
「吏都、吏都!」
「祐!吏都ちゃんも頑張ってんだ!お前も良くならないと吏都ちゃんに会えないだろうっ!」
「落ち着いて祐!お願いだからっ!」
「吏都っ!吏都!吏都!」
「分かった!分かったから!吏都ちゃんと会わせるから。頼む、落ち着いてくれ!」
「吏‥都」
志治と明日香に抱き締められ諭されると祐はすっと目を閉じ体の力が抜け明日香と志治に支えられている。桐山が「寝かせて下さい!」と焦ったように志治に伝えると、祐をベッドの上に寝かせた。看護師に「外でお待ちください!」と集中治療室から押し出されるが、明日香はベッドにすがりつき祐の名前を叫び続ける。祐の側を離れようとしない明日香を志治が無理やり剥がし引き摺るように集中治療室を出た。志治が振り替えると桐山が祐の上に跨がり、両手で祐の胸を力強く押し続けている姿がドアの隙間から見えるとゆっくりとドアが閉まった。明日香の肩を抱きながら廊下のベンチで処置を待つ。廊下の突き当たりの方では看護師が走って行き交い、慌ただしい。「輸血はまだ?!」「水無瀬さんのご家族に連絡は?」等と所々聞こえてくる看護師の会話から、祐と同様に吏都も命の危機が迫っているのだろうと分かり、志治の胸がざわついた。十数分後、集中治療室から出てきた汗みどろの桐山が2人元へ訪れると「残念ですが‥」と深々と頭を下げた。明日香は大声で泣き叫び、志治はゆっくりと立ち上がると桐山に深々と頭を下げた。頭を下げると視界が滲んで、床の上に幾つかのシミを残していく。桐山が「お呼びするまでお待ちください。」と志治に声を掛けると、志治は頭を下げたまま「はい。」と返事をした。数十分後、看護師が2人の元へ訪れて「どうぞ。」と中へ通した。そこには酸素マスクも管も外された祐がベッドの上に寝かされていた。明日香は祐の頬を撫でると手を取り擦ったり握ったりするが祐は何も反応しない。祐の胸元に顔を埋めて祐の名前を呼び泣き崩れた。志治は「頑張ったな!」と祐の頭を優しく撫でた。
祐の寝かされた部屋から一旦出されると、廊下のベンチに座わった。志治が憔悴しきった明日香の手を握りゆっくりと口を開いた。
「さっき集中治療室に入る前に桐山先生から聞いたんだけどな。」
「え?」
「祐、自分にもしもの事があったら‥自分の体を臓器提供したいって言ったらしい。」
「え!?何言ってるの?」
「意識が朦朧とする中、桐山先生を掴んでそう言ったそうだよ。」
「嫌よ!痛くて苦しい思いをしたのに、まだあの子を痛め付けるの?なんで祐ばかり辛い思いをさせなくちゃならないのっ!?」
「今までは逆の立場だったろう?」
「っ!?」
「俺達は誰かが提供してくれるのを何よりも待ち望んでいたじゃないか。祐が‥誰かが死ぬを待ってるようで嫌だって言葉、今になって分かった気がする。誰かが死なないと助からないなんて残酷だよな。俺は祐に生きて欲しいって思いだけで、提供してくれる人やその家族の事まで見えていなかた。でも祐は祐の立場だからこそ、俺達じゃ汲み取れない考えに至ったんじゃないのか?」
「それは‥。」
「譲るんじゃない。一緒に生きてもらうんだ。祐の思いを通してやりたい。」
「祐は‥本当にそう望んだの?」
「ああ。祐はようやく生きる事に貪欲になったんだよ。俺達に姿が見えなくても生きたいんだ。」
「ふっ‥うっ‥」
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オペ室では麻酔にかかった吏都が手術台の上に寝かされている。その隣に祐が寝かされたストレッチャーが運び込まれた。桐山が祐の手を取り吏都の手に重ねた。すると吏都の目から一筋の涙が零れた。
吏都はしとしとと降る雨の中、寒くて動けず踞っている。すると雨に当たっていた体が急に雨粒を感じなくなった。不思議に思った吏都が見上げると祐が傘を持って立っていた。
「たす君!大丈夫だったの?」
「寒いだろ?立てるか?」
「うん。」
祐は吏都に手を差し出す。吏都は祐の手を握り祐が引っ張り立たせたが、勢い余って祐の胸に吏都が飛び込んだ。「ごめん。濡れちゃう!」と吏都か祐から離れようとするが、祐は傘をも持っていない手を吏都の背中に回し抱き締めた。吏都は「どうしたの!?」と恥ずかさで慌てていると祐は「ごめんな。」と謝った。「何で?」と吏都が不思議そうに尋ねると、「吏都が好きだよ。‥今更でごめん。」と吏都の耳元で囁いた。吏都は祐の言葉が理解出来ずに固まっていると、祐が吏都の顔を覗き込んだ。祐と目が合うと吏都は顔を真っ赤にしてうつ向いた。うつ向く吏都を祐が何度か呼ぶが恥ずかしさが一向に引かず顔を上げられないままでいる。祐は吏都の耳朶を優しく擦りながら「吏都?」とひどく優しい声で名前を呼んだ。その声に誘われるように吏都はゆっくりと顔を上げて頷いた。祐は「何?」と微笑みかける。吏都は「私も‥好き。」と10年留めていた想いを口にすると勝手に涙が零れた。吏都の溢す涙を掬うように拭うと吏都の焦げ茶色の瞳に吸い込まれるように顔を近付け吏都の唇に祐の唇が触れる程度に押し当てた。一度顔を離すと今度は吏都が祐に唇を押し付け、唇を離すと照れ臭そうに笑った。その瞬間祐が吏都の体をぎゅっと抱き締め、吏都も祐の背中に手を回し胸に顔を埋める。吏都が祐の気持ちに答えるように祐の背中に回した手に力が籠ると祐はたまらなく嬉しくて涙が溢れた。吏都に知られないように涙を拭ってから体を離した。差していた傘を吏都に持たせると「もう行きな。」と後退りをしながら吏都から離れて歩いていってしまう。吏都は「どうしたの?待って!」と祐を追おうとするが見えない壁に囲まれているようで同じ場所から動けない。吏都が「たす君!たす君!」と泣き叫ぶが祐は吏都に手を振り満面の笑みを見せると霧の中に消えていった。
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