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「レティは、私が君をリュクスの代わりに愛してると思ってるんだよね?」
ソウンディックの腕の中で、身動きの取れないまま、こくんと頷く。
「自惚れても良いのかな。」
ため息混じりに、ポツリと囁く。
その囁きは、いつにも増して優しく、笑みも込められてるように聞こえた。
「そもそもがね、違うんだ。私はリュクスに愛情を感じた事はないし、君がリュクスだとしたら結婚も申し込まない。」
「え?」
思わず見上げると、ニヤリと微笑みを浮かべるソウンディックと目が合う。
彼からしたら、想像通りの反応だったのだろうか。
「リュクスがそんな関係で居たいと思っていたのは、精霊王とだからね。私とリュクスが出会ったのは幼い頃だったけど、二人の仲の良さは散々見せつけられてたから、始めからそんな気も起きなかったよ。」
確かに、廃嫡の話が出た五歳の頃にリュクスと出会ったのだと、前に言っていた。
「それでもリュクスは、世界を守る為に精霊で居ることを止めたから、精霊王としては私を面白くは思ってない。何かと悶着する。」
だから、先日会った時もお互いにあんな態度だったのね。と得心がいった。
精霊の枠に当てはまらないソウンディックの力のせいなのかとも考えていたが、彼の性格を知れば知るほど、敬意を蔑ろにする人ではない。
「リュクスの能力を持ってる人が、側にいて欲しいってのは本当。そうでなければ、リュクスの選択が無駄になるだろう?」
世界を救いたいと願って消えたリュクス。
精霊王と別れを選んでも、ソウンディックと供に居られる次の存在にかけたのだ。
「だからといって、伴侶となる必要は別にないんだ。同性の可能性だってあったしね。側に居て、お互いの人生を別々に歩む事だって出来る。」
背中に回された腕が、するりと緩む。
「でもね、私がそれでは嫌なんだ。結婚を考えるくらい君を独占したいんだよ。レティシア。」
ゆっくりと泣いた後の頬を撫でられれば、火照った熱を冷ますかのような、彼の手が心地好い。
見上げれば、彼は切なそうに目を細めていた。
ソウンディックの腕の中で、身動きの取れないまま、こくんと頷く。
「自惚れても良いのかな。」
ため息混じりに、ポツリと囁く。
その囁きは、いつにも増して優しく、笑みも込められてるように聞こえた。
「そもそもがね、違うんだ。私はリュクスに愛情を感じた事はないし、君がリュクスだとしたら結婚も申し込まない。」
「え?」
思わず見上げると、ニヤリと微笑みを浮かべるソウンディックと目が合う。
彼からしたら、想像通りの反応だったのだろうか。
「リュクスがそんな関係で居たいと思っていたのは、精霊王とだからね。私とリュクスが出会ったのは幼い頃だったけど、二人の仲の良さは散々見せつけられてたから、始めからそんな気も起きなかったよ。」
確かに、廃嫡の話が出た五歳の頃にリュクスと出会ったのだと、前に言っていた。
「それでもリュクスは、世界を守る為に精霊で居ることを止めたから、精霊王としては私を面白くは思ってない。何かと悶着する。」
だから、先日会った時もお互いにあんな態度だったのね。と得心がいった。
精霊の枠に当てはまらないソウンディックの力のせいなのかとも考えていたが、彼の性格を知れば知るほど、敬意を蔑ろにする人ではない。
「リュクスの能力を持ってる人が、側にいて欲しいってのは本当。そうでなければ、リュクスの選択が無駄になるだろう?」
世界を救いたいと願って消えたリュクス。
精霊王と別れを選んでも、ソウンディックと供に居られる次の存在にかけたのだ。
「だからといって、伴侶となる必要は別にないんだ。同性の可能性だってあったしね。側に居て、お互いの人生を別々に歩む事だって出来る。」
背中に回された腕が、するりと緩む。
「でもね、私がそれでは嫌なんだ。結婚を考えるくらい君を独占したいんだよ。レティシア。」
ゆっくりと泣いた後の頬を撫でられれば、火照った熱を冷ますかのような、彼の手が心地好い。
見上げれば、彼は切なそうに目を細めていた。
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