食に恋せよ乙女たち

圍 杉菜ひ

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選んだもの(後)

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 私たち食は人を幸せにする部と美食謳歌部の双方が廃部となるということが決まり、帆並ちゃんから最後の課題として各々が好きな食べ物を部費を使って食べていいよということだったけど。御堂先輩も鈴木先輩も手作りによるクリームコロッケ、お味噌汁でした。
 
 残されたのは私と米野さんが選んだ食べ物。
 
 人を不快にさせるような食べ方や発言を乱発してくる米野さんは最後の晩餐に選んだのがポテトサラダでした。
 
 ポテトサラダ、じゃがいも料理の王道。
 人によってはソースかけたり、お酢かけて食べると聞くけど、私はマヨネーズ味をそのまま味わいたい。
 ワンプレートなどでハンバーグのデミグラスソース等がかかってたりするとテンションが落ちてしまうタイプであります。

 米野さんは鈴木先輩の精神を傷つけて置いて笑顔で準備に取り掛かっています・・・・・・というか、米野さんも手作りなんだね。
 米野さんはアイスクリームやポテトサラダなどお店では定番の器具として使用される先端がお玉のような形状をし、手元のレバーで操作するディッシャーを使い出した。

 ガラスの小皿にディッシャーで綺麗に丸まった形になったポテトサラダを盛り付ける。
 ポテトサラダの具材はハム、キュウリ、みかん、リンゴと賛否両論が起こりそうな具材ではありますが大きく脱線している訳では無いので大丈夫でしょう。

 小皿に盛られたポテトサラダに米野さんは次々とトッピングをしていきました。
 ポテトサラダとバニラアイスによる二段盛り。コンフレーク、キムチ、ホイップクリーム、チョコレートソースをかけて最後にマヨネーズで完成のようです。

「御冗談かしら?」

 御堂先輩、鈴木先輩、そして私はこの暴走娘さんに心乱される。
 
「これ、もうサラダとかの枠から飛び出しているよね?」

「え、何か変。ポテトサラダってスイーツだよね?」

 あなたは甘党さんなのかもしれませんが、元の味を壊しすぎじゃない?
 心休まることを許さない感じだね・・・・・・まさに最後の晩餐だよ。


「ぷるぷる震えているのも何ですし墨名さん、あなたが最後の晩餐に選んだものを」

 御堂先輩に促され、少しばかり止まっていた時間が動き始めることが出来ました。


「私はおにぎりです」

 結局は私も手作りでみんなにおにぎりを振る舞うという。


「おにぎりの具はなんですか?」

「鈴木先輩の質問は正しいです。だけど、私は具材を買い忘れてきたのです。だから、お米の味をしっかり味わう・・・・・・塩だけです」

「まあ、お米そのものを味わうのも悪くないし、愛情があるから大丈夫よ」

 御堂先輩の優しいフォローに助けられました。
 愛情を込めて握る。炊き立てのご飯は一粒一粒ふんわりとした繋がりで強く固まっていないご飯を一つに固めていく。これって絆が固く結ばれていくような感じがするよね。
 今はまだ、不揃いで不格好な形のおにぎりしか作れないけど、いつかは綺麗な三角が作れるようになって簡単には崩れないおにぎりが出来るようになると思う。その時、絆も今以上のものになっているみたいな。

「はい、出来ました~私の握ったおにぎりです」

「やっばいほど、形が皆無なんですが? 握ったって言ってるけどひょっとしてご飯を皿に盛っただけじゃないよね」

 米野さんの容赦ない言葉に私は何も言えない。苦笑いを浮かべ人数分をとにかく握り続けた。

 余っている部費を使い切りなさいって言われ、最後の晩餐に選んだ料理・・・・・・クリームコロッケ、お味噌汁、ポテトサラダ、おにぎりって材料費が安く済んだね。食べに行けば良かったと少しだけ思ったよ。


 みんなが最後の晩餐として選んだ料理を食べていく、最後にみんなと一緒に食べれて幸せと感じることが出来た。

 その後、余った部費を使うためにみんなでファミレスでパフェやパンケーキなどを食べて使い切った。
 
 これで、食は人を幸せにする部と美食謳歌部の活動は終わり。
 短い部活期間だったけど、最高の時間をありがとう。

 やっぱり私は食べることが好きだし、もっと多くの人を幸せにしたい。
 だから将来の目標は食べもので人を幸せにしたいと思ったよ。
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