青空を蹴飛ばして

樫和 蓮

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晴れのちくもり

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「青空が怖い」
そんなことを言って、誰が共感してくれるだろうか。
綺麗な青空。
どこまでも吸い込まれそうな青空。
心まで晴れそうな青空。
その真っ直ぐさが、私には心底怖いのだ。

青空に負けないくらい私が真っ直ぐだったとき、青空は私の味方だった。
真っ直ぐな私の背中を、青空はいつも押してくれた。

「友里ちゃんってさ、真面目で面白くないよね。」
きっとあの子は悪気なんてなかったはずだ。
でも、あの声を聞いてから、急に青空は私の敵になった。
怖い。どうしようもなく、怖い。

真っ直ぐなことが取り柄だった。
真面目なことが取り柄だった。
なのにそれを面白くないと思う人がいた。

足元にあった安全な足場が、崩れていくような気がした。
上を向いて歩けなくなった。

とはいえ、それからあの子と仲が悪くなったわけでも、いじめらしいいじめに遭ったわけでもなかった。
私以外は、私に大きな変化があったことにすら気づいていなかった。

青空が怖くなってから、私は俯きながら歩くようになった。
足元の石ころだけが、味方なような気がしていた。

味方の石ころを足でつつきながら、私は歩いた。
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