7 / 14
創世の力(フォース・オブ・ジェネシス)
しおりを挟む
「よう、死ぬ前よりは元気そうだな。どうだい?自分の作った世界の感想は」
占い師姿のヤンセが問う。
「最悪だ。ドラゴンに襲われて死にそうになるわ、助かっても街を歩いてるだけで恥ずかしくて死にそうになる」
俺は街並みを見渡す。建物や住人の姿は中世風でファンタジックなのに、よく見るとテレビや電話等の家電があったり飛行船が飛んでいたり、看板には日本語で文字が書かれている。そんな世界を作ったのが俺というのが輪をかけて頭を痛くさせる。
「はっはっは。中学生が作った物語なんてそんなもんだ。それよりな、信雄よ。俺っちがこうしてお前に会いに来たのは、授け忘れた“チート能力”があるからだ」
何だと!?
「ほら、受け取れ」
と、ヤンセが差し出したのは一冊のノート。
「ウワー!!!」
と、俺は叫びながらそれを奪い取った。そのノートこそ、この恥ずかしい世界と物語を綴った“漆黒の聖典”だったのだから。
「死んだ俺を更に辱めに来やがったのか!このクソ神!」
と、俺はノートのページを破ろうとしたが、だが紙であるはずのページはびくともしなかった。
「そのノートはこの宇宙そのもの。破ったり消したりは出来ないぜ」
微笑みながら、ヤンセは続ける。
「だが、“書き加える”ことは可能だ」
と、俺にペンを差し出した。
「……」
俺は受け取ったペンで、マーツェの街のページに一文を書き加える。
【マーツェの広場にはスィンジーコの泉という観光スポットがあり、シジミジールという飲み物が売られている。】
すると、突如として中央広場に大きな泉が現れた。
「マーツェ名物のシジミジールだよー!二日酔いに効くぞー」
と、屋台を引く商人まで現れたじゃないか。
「松江だけに宍道湖と蜆汁か。面白いじゃん」
と、ヤンセ。
「このノート、書いた事が本当になるのか?」
忌まわしき書物“漆黒の聖典”は、まるでドリームノートの様に恐ろしい力を持つ“チートアイテム”となっていた。
「それは、この世界を創ったお前だけの能力。ただし、一度書いた事は消せない。そしてこの世界をどうするかはお前次第だ……」
ならば、俺のやるべき事はただ一つ。
占い師姿のヤンセが問う。
「最悪だ。ドラゴンに襲われて死にそうになるわ、助かっても街を歩いてるだけで恥ずかしくて死にそうになる」
俺は街並みを見渡す。建物や住人の姿は中世風でファンタジックなのに、よく見るとテレビや電話等の家電があったり飛行船が飛んでいたり、看板には日本語で文字が書かれている。そんな世界を作ったのが俺というのが輪をかけて頭を痛くさせる。
「はっはっは。中学生が作った物語なんてそんなもんだ。それよりな、信雄よ。俺っちがこうしてお前に会いに来たのは、授け忘れた“チート能力”があるからだ」
何だと!?
「ほら、受け取れ」
と、ヤンセが差し出したのは一冊のノート。
「ウワー!!!」
と、俺は叫びながらそれを奪い取った。そのノートこそ、この恥ずかしい世界と物語を綴った“漆黒の聖典”だったのだから。
「死んだ俺を更に辱めに来やがったのか!このクソ神!」
と、俺はノートのページを破ろうとしたが、だが紙であるはずのページはびくともしなかった。
「そのノートはこの宇宙そのもの。破ったり消したりは出来ないぜ」
微笑みながら、ヤンセは続ける。
「だが、“書き加える”ことは可能だ」
と、俺にペンを差し出した。
「……」
俺は受け取ったペンで、マーツェの街のページに一文を書き加える。
【マーツェの広場にはスィンジーコの泉という観光スポットがあり、シジミジールという飲み物が売られている。】
すると、突如として中央広場に大きな泉が現れた。
「マーツェ名物のシジミジールだよー!二日酔いに効くぞー」
と、屋台を引く商人まで現れたじゃないか。
「松江だけに宍道湖と蜆汁か。面白いじゃん」
と、ヤンセ。
「このノート、書いた事が本当になるのか?」
忌まわしき書物“漆黒の聖典”は、まるでドリームノートの様に恐ろしい力を持つ“チートアイテム”となっていた。
「それは、この世界を創ったお前だけの能力。ただし、一度書いた事は消せない。そしてこの世界をどうするかはお前次第だ……」
ならば、俺のやるべき事はただ一つ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる