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65.5 ある男の日記02
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古い日記を開く。
日記には短く、銀水晶の花を手に入れたと、だけ書いている。
あの時か……ボクがまだ錬金術科の学生だった頃の記憶だ。
◇◇◇
「だから、どうして君たちは何も調べない!!」
ボクは二人に怒鳴りつける。
一人は不思議そうな顔をして、もう一人は酒臭い息を辺りに撒き散らす。
どっちもボクと同じぐらいの年齢で、赤毛が馬鹿一号、褐色で銀髪が馬鹿二号だ。
「怒ったら皺ふえるよ!」
「にゃはは、怒っても起きた事はしゃーないにゃっ」
思わず頭を抱えたくなる。
いや、実際に抱えた。場所は氷結洞窟。
王家の墓とは別な所で、そのさらに奥には銀水晶があるとも噂されている。その噂を持って来たのは、能天気なミーナと飲んだくれのアマンダだ。
「で。どうする気だ、ボクはまだ死にたくないぞ」
ボクらの視線の先には、巨大すぎる氷蛇が獲物を探し動いている。
人間なんてペロリと飲み込むだろう。
地下に向かう途中で、馬鹿一号が踏んだ罠。
突然別な空間へと飛ばされ、そこで突然襲ってきたレアモンスターの一種だ。
もっとも出合って嬉しいレアじゃなく、出会ったら死の可能性が高いほうでのレアだ。
既に戦闘態勢に入っており、見失った僕らを探している。
「にゃはは、おねーさんに任せなさい!」
「おい、酔っ払い勝手に前に出るなっ!」
「アマちゃん、アマちゃんの冒険者レベルは五十超えたから余裕なはずだよ!」
「まっかせるにゃー!」
コイツはまた良くわからない事を言う。
冒険者に熟練はいてもレベルなんてものは目で見えるものじゃない。
ましてや、こいつはまだ若い。
「「あっ」」
ボクとミーナの声が、偶然ではあるがはもった。
アマンダが氷蛇に丸呑みされたからだ。
「おい! ミーナ!! どうなってる、食われたぞ。何がパーティーは三人が丁度いいだ」
「ひっどーい、最初に三人が効率いいって言ったのはそっちじゃーん」
「う。そ、それは言ったかもしれないが護衛が食われてどうするっ。
おい、まてそれはミニボムレベル4か?」
「ううん。ミニボムレベル9ミーナオリジナルっこれで吹っ飛ばそう。いまならアマちゃんも消化前で助かるよ」
馬鹿はミニボムに火を点けた。
ボクは慌てて馬鹿からミニボムを奪うと導火線の火を無理やり握り潰す。
「ひっどーい、なにするのー」
「馬鹿かっ、アレの後ろにある魔方陣まで壊れたらどうするきだ! ボムを使うなっ! もういい、ボクが囮になる。
馬鹿は先に逃げろっ。いくら平民でも命に上下はないからな……」
「うわー、おっとこまえーでも、足が震えてるよ?」
どこまで能天気なんだこいつらは……。
「し、しかたがないだろっ、一人でも生存者を出すのが好ましい」
「一人より三人で帰ろうよ……あっ氷蛇の様子がプルプルしてる、進化しそうだよ?」
「してたまるかっ!」
ボクと馬鹿の目の前でアマンダを飲み込んだ氷蛇の動きが活発になった。
尻尾や胴体を床や壁にぶつけ、苦しんでいるようだ。
次の瞬間、腹の部分から切り裂かれ、血まみれのアマンダが笑顔出てきたのだ……。
もちろん氷蛇は何度か胴体をくねらせた後に息絶えた。
「ミーナっちの言うとおり楽勝だったにゃ」
「でしょー。ディーオっち、また難しい顔してるー」
「誰のせいだと…………もういい、天才のボクには馬鹿どものテンションは辛い帰らせてくれ」
「えーまだ銀水晶取ってないよー売れば儲かるって話だしー」
「男の癖に小さい事にきにするにゃよー、ツケを払いたいしー」
気づけば僕の両腕は、女性二人に掴まれている。
「やめろ! 帰るんだ!! 帰らせてくれ!!!」
◇◇◇
日記を静かに閉じた。
苦い思いとともに、棚にある銀水晶の花を見た。
馬鹿いわく、好きな女性に送ると喜ばれるよと言われた小物だ。
あの時、勇気を出して送ればまた違った未来もあったかもしれないな。
「ふ、ボクとした事が馬鹿な考えだ」
日記には短く、銀水晶の花を手に入れたと、だけ書いている。
あの時か……ボクがまだ錬金術科の学生だった頃の記憶だ。
◇◇◇
「だから、どうして君たちは何も調べない!!」
ボクは二人に怒鳴りつける。
一人は不思議そうな顔をして、もう一人は酒臭い息を辺りに撒き散らす。
どっちもボクと同じぐらいの年齢で、赤毛が馬鹿一号、褐色で銀髪が馬鹿二号だ。
「怒ったら皺ふえるよ!」
「にゃはは、怒っても起きた事はしゃーないにゃっ」
思わず頭を抱えたくなる。
いや、実際に抱えた。場所は氷結洞窟。
王家の墓とは別な所で、そのさらに奥には銀水晶があるとも噂されている。その噂を持って来たのは、能天気なミーナと飲んだくれのアマンダだ。
「で。どうする気だ、ボクはまだ死にたくないぞ」
ボクらの視線の先には、巨大すぎる氷蛇が獲物を探し動いている。
人間なんてペロリと飲み込むだろう。
地下に向かう途中で、馬鹿一号が踏んだ罠。
突然別な空間へと飛ばされ、そこで突然襲ってきたレアモンスターの一種だ。
もっとも出合って嬉しいレアじゃなく、出会ったら死の可能性が高いほうでのレアだ。
既に戦闘態勢に入っており、見失った僕らを探している。
「にゃはは、おねーさんに任せなさい!」
「おい、酔っ払い勝手に前に出るなっ!」
「アマちゃん、アマちゃんの冒険者レベルは五十超えたから余裕なはずだよ!」
「まっかせるにゃー!」
コイツはまた良くわからない事を言う。
冒険者に熟練はいてもレベルなんてものは目で見えるものじゃない。
ましてや、こいつはまだ若い。
「「あっ」」
ボクとミーナの声が、偶然ではあるがはもった。
アマンダが氷蛇に丸呑みされたからだ。
「おい! ミーナ!! どうなってる、食われたぞ。何がパーティーは三人が丁度いいだ」
「ひっどーい、最初に三人が効率いいって言ったのはそっちじゃーん」
「う。そ、それは言ったかもしれないが護衛が食われてどうするっ。
おい、まてそれはミニボムレベル4か?」
「ううん。ミニボムレベル9ミーナオリジナルっこれで吹っ飛ばそう。いまならアマちゃんも消化前で助かるよ」
馬鹿はミニボムに火を点けた。
ボクは慌てて馬鹿からミニボムを奪うと導火線の火を無理やり握り潰す。
「ひっどーい、なにするのー」
「馬鹿かっ、アレの後ろにある魔方陣まで壊れたらどうするきだ! ボムを使うなっ! もういい、ボクが囮になる。
馬鹿は先に逃げろっ。いくら平民でも命に上下はないからな……」
「うわー、おっとこまえーでも、足が震えてるよ?」
どこまで能天気なんだこいつらは……。
「し、しかたがないだろっ、一人でも生存者を出すのが好ましい」
「一人より三人で帰ろうよ……あっ氷蛇の様子がプルプルしてる、進化しそうだよ?」
「してたまるかっ!」
ボクと馬鹿の目の前でアマンダを飲み込んだ氷蛇の動きが活発になった。
尻尾や胴体を床や壁にぶつけ、苦しんでいるようだ。
次の瞬間、腹の部分から切り裂かれ、血まみれのアマンダが笑顔出てきたのだ……。
もちろん氷蛇は何度か胴体をくねらせた後に息絶えた。
「ミーナっちの言うとおり楽勝だったにゃ」
「でしょー。ディーオっち、また難しい顔してるー」
「誰のせいだと…………もういい、天才のボクには馬鹿どものテンションは辛い帰らせてくれ」
「えーまだ銀水晶取ってないよー売れば儲かるって話だしー」
「男の癖に小さい事にきにするにゃよー、ツケを払いたいしー」
気づけば僕の両腕は、女性二人に掴まれている。
「やめろ! 帰るんだ!! 帰らせてくれ!!!」
◇◇◇
日記を静かに閉じた。
苦い思いとともに、棚にある銀水晶の花を見た。
馬鹿いわく、好きな女性に送ると喜ばれるよと言われた小物だ。
あの時、勇気を出して送ればまた違った未来もあったかもしれないな。
「ふ、ボクとした事が馬鹿な考えだ」
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