憧れの女性

風のように

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第二話 偶然

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達也は、部屋に戻るとゲームにログインした。
(このボス倒せないなあ。またやられたあ。今日はダメだなあ。風呂でも入って寝るかあ)
達也は、キッチンで、冷蔵庫からジュースを取り出し、椅子に座り、飲み始めた。
(静かになったからもうみんな寝たんだあ。さて、風呂入るかあ)
シンクにグラスを置くと浴室に向かった。
(なんだあ。電気つけっぱなしじゃん)
達也は、脱衣所で服を脱ぎ、浴室に入った。
「あっ!」
「あっ!」
桜が浴槽から出た瞬間、達也が浴室に入った瞬間、この偶然の瞬間だった。
桜は、この瞬間身動きできず、達也も身動き取れず、ほんの数秒間、2人は顔を見合わせた後、桜は浴槽に浸かり、達也は脱衣所に戻った。
「桜ちゃん。ごめんなさい」
「・・・」
達也は、服を着ると部屋に戻った。
「トントン!達也くん入るよ」
桜が入ってきた。
風呂上がりの桜は、Tシャツに短パンだった。
ノーブラなのか、胸がくっきり、Tシャツ越しにあらわに見てとれた。
「さっきはびっくりしたよね。達也くん恥ずかしかったよね」
「桜ちゃんごめんなさい」
「気にしてるんじゃないかと思ってきたのよ」
「気にしなくていいからね」
「うん」
「ごめんなさい」
「いいのよ。本当に気にしないでね。ゆっくり寝てね。おやすみ」
桜は、達也の部屋を出て、美咲の部屋に戻った。
達也は、浴室に向かい、浴槽に浸かった。
(桜ちゃんの全裸見ちゃったあ。胸綺麗だったなあ。しかも下も・・。初めてみたよ)
思い出しただけで、下半身が固くなった。
達也は、頭まで湯船に浸かった。
「ふー!」
浴室を出て、自室に戻り、ベッドから潜り込んだ。
桜の全裸が頭から離れず、なかなか眠れなかった。思い出すたびに下半身が固くなり、これがさらに達也を眠らせなかった。
が、いつのまにか眠りについた。
「おはよう!」
「ん!重いよ。何なんだ?」
「おはよう」
「また姉貴かよ!まったく!朝から。なんだっていうんだよ」
達也は、上下の体を入れ替え顔に掛け布団をかけると脇をこちょこちょし始めた。
「いやー!くすぐったい!くすぐったい!」
「うわー!」
くすぐったく、体をばたつかせた。
達也は、くすぐりをさらに強くした。
「ぎゃー!死ぬ死ぬ!笑い死ぬ!」
「ゆるさん!」
さらにくすぐり続けた。
体を暴れさせるたびにTシャツが捲れ、胸があらわになっていた。
「もう許して!ごめんなさい。笑いすぎておしっこもれちゃう」
「許してー!」
「朝から何やってるの?」
達也が振り返ると美咲が立っていた。
「え!」
「何で姉貴がそこにいるの?じゃあこれは誰?」
達也は、手を止め、布団をめくった。
そこには、桜が。
「はあー!はあー!」
放心状態になっていた。
「桜ちゃん!死んでない?」
「う、う、う!助かったあ!漏れるかと思ったよ」
「ごめんね!姉貴かと思ったよ」
「あはは」
桜は体を起こし、捲れたTシャツをもとに戻し、ベッドに座った。
「もう!ヘロヘロだよ」
「朝ごはん食べよう」
「はーい」
「じゃあいこう」
桜の後ろをついて、キッチンに向かった。
(さっきは、桜ちゃんの胸また見ちゃったあ)

桜の家は、若い時にお父さんが亡くなり、再婚したんだが、桜と再婚した父親との相性悪く、飲むと暴力を振るわれたりする為、うちに避難していたようだと大きくなってから聞かされた。

その夜、桜からメールがきた。
「何時からやる?」
「20時くらいかなあ」
「OK」
「あとでね」

達也は、約束した時間にログインをした。
まもなくして、桜もログインしてきた。
「こんばんは」
「よろしくね」
「はーい。じゃあレベ上げしますか」
「お願いしまーす」
2人は、狩場に向かい、レベ上げをしばらくした、
坦々と2時間が過ぎていった。
「ありがとう。すごいよ。レベル60になれたあ」
「いえいえ」
「明日は、一緒にボス戦、イベントやろうよ」
「いいですよ。やりましょう」
「そろそろ寝るの?」
「まだ寝ないですよ」
「何するの?いけないことでもするのかな?」
「いけないことって?ネット動画見るかなあ」
「そうなんだあ」
「桜ちゃんは?」
「私は寝ようかなあ。またメールするね」
「はい!おやすみなさい」
「おやすみ」
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