いじめられ女子が得た最強の能力で何をする?

風のように

文字の大きさ
19 / 20

第十九話 走馬灯

しおりを挟む
「えりちゃんどうしたの?」
「まさか山口先生と歩いていたのは知り合い?」
「それが・・・」
「そうなのね」
「今まで上がって来なかった先生なのかな?」
「違います」
「じゃあどこかであったことのある人なんだね」
「どこかというか・・・」
「知り合いということなの?」
「知り合いというか・・・」
「・・・父です」
「えっ!」
「嘘でしょう」
「それが・・・」
「間違いないの?」
「あっ!はい!」
「お父さんっておいくつ?」
「あ!色々聞いてもいい?」
「大丈夫です」
「42だったかなあ」
「山口先生と比較的歳近いんだね」
「お母さんは?」
「40です」
「お2人は、どこで知り合ったか知ってる?」
「大学の同好会で一緒だったと聞いたことがあります」
「42ってことは、26歳の時にえりちゃん生まれたんだね。若いね」
「恥ずかしい話ですが、できちゃった婚っておばあちゃんに聞いたことがあります」
「なるほど!」
「他には何か聞いてる?」
「それ以外は、あまり」
「大学は?」
「大学は、確か南部大学だったと思います」
「あ!」
「どうしたの?」
「うちの車、黒です」
(あ、頭が・・・)
えりは、頭を抱えた。
「えりちゃん大丈夫?」
「嫌なこと聞いちゃったからね」
「後ろの仮眠ベッドで、横になって!」
えりは、ベッドに横になった。
えりの頭に走馬灯のように色々な情景が蘇る。
「佐山さん!」
「どうした?具合悪い?」
「いや。思い出しました」
「あの日、帰っている時、私の少し前を横切る車にお父さんと山口先生が乗っているのを見かけたんです」
「もう暗かったので見間違え?と思ったけと気になって、追いつかないと思いつつも、後を追いかけてみたんです」
「公園の脇にうちの車が停まってたんです」
「車の中をみると誰も乗ってなかったんで、公園の中を見渡すと、公園の端のベンチに2人の人影があったんです」
「気づかれないようにゆっくり近づくと、2人がキスをしながら体を触れ合っていたんです」
「しばらく見ていると、徐々にそれ以上の行為を始めたので、私は、見ていられないのと、我慢できなくなって、2人の前に飛び出て問い詰めたんです」
「そしたら山口先生と口論になったんです」
『あなたが悪いのよ。浩二を私から奪ったのは、さおりなんだから』
『浩二を好きだったさおりは、久々の同好会の同窓会で、浩二と会って、酔ったフリをして、そそのかし、誘惑して、あなたを作ったのよ』
『卒業後も浩二へのさおりのストーカー振りはすごかったんだから』
『むしろ、被害者は私なのよ』
『当時から付き合っていた浩二と私が、結ばれる運命だったのに』
『あなたさえいなければ!』
『お父さんそうなの?』
『・・・』
『そうなのね』
『薫の言うとおりだよ。あの日も、もう2度とつきまとわないから最後に抱いて!だったんだ。別れようとしても、あることないこと言い始めるわ、えりに盾に取るわだったんだ。挙句、絶対別れないの一点だけだった』
『否定してよ』
『うるさい!あなたさえいなければよかったのよ!あなたさえ!』
「山口先生に詰め寄られ、私は、後退りしてる時に、『あなたさえ!っと』肩を押された瞬間、私は公園から落ち、気を失ったんです」
「そんなことが・・・」
「思い出せないではなく、思い出したくなくて、深層心理の中で、記憶を封印したのね」
「ごめんなさい」
「えりちゃんにとっては、存在そのものの否定に直面したんだから仕方ないわよ」
「えりちゃんが悪いところは、一片もないわよ」
「むしろ大人の勝手に巻き込まれた被害者なのよ」
「これで事件の全貌が明らかになったわね」
「慶子ちゃんは、万引きで脅迫されていたけど、山口先生にえりちゃんの事件があったまさにその時間に公園にいたこと、さらに押した姿を見たとしたと山口先生を脅迫した場合、慶子ちゃんの事件を引き起こす十分な動機になりえるね」
「一緒にいた人が、えりちゃんのお父さんと知ってて、そのことを脅迫の材料に加えていたとするなら、動機は一層強まるといえるね」
「そうだね」
「えりちゃんの記憶が蘇ったことで、山口先生を揺さぶってみよう」
「山口先生は必ず動くはず、というか、動かざるを得なくなると思う」
「明日、山口先生に、これから作る手紙を渡してくれるかなあ」
【手紙】
山本えりです。あの時のこと思い出しました。今日授業終わったあと屋上で話したいので来てください。

「はい。わかりました」
「なんかえりちゃんをおとりに使うようで悪いと思うんだけど」
「私は、事情も知らずに、慶子と理恵を巻き添いにしてしまったので、喜んでおとりにでもなんにでもなります」
「ありがとう。私達が絶対にえりちゃんを守るからね」
「はい」
「この事件が解決した後はどうする?」
「お父さんも共犯になると思う」
「そうですね。私は、道具として生まれて来た現実を受け止めると山本家にはいたくないと思っていますので施設に入れるようにお願いできないものかと思っています」
「わかったわ。私も最大限えりちゃんの希望が叶うように動いてみるわ」
「是非お願いします」
「今日は、家に帰らせる予定だったけどひとまずこちらから学校にいくことをお母さんに連絡するわね」
「お願いします」
「あとは、安心して、楽しく過ごそう」
佐山は、気分転換に原宿、渋谷を連れてまわって、買い物を楽しんだ。
「さあ、帰って、晩御飯とお風呂楽しもうね」
4人は、食事、お風呂を楽しみ、早めに就寝した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

処理中です...