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隠された本音
、
しおりを挟む「…シャツに化粧付いちゃった。ごめん」
「…別にいいよ、このくらい」
小さな声で謝ったあたしに、榛名くんも同じように小さな声でそう返す。
シン…とした静寂に包まれる。
気まずさが拭えない雰囲気に耐えきれなくなって、先に口を開いたのはあたしの方だった。
「…さっきの話し、聞こえたよね?」
あたしのその問いかけに、榛名くんから言葉が返ってくる事はなかった。きっとそれは肯定を意味している。
どこからかは分からないけど、多かれ少なかれ司の友達が言っていた事は榛名くんの耳に入ったんだろう。
だからこそ、あんな風にあたしを庇うような事をしてくれたに違いない。
榛名くんの優しさは、いつもあたしには痛かった。痛いくらい、心に沁み渡っていく。
だから――…怖くなる。
「ああいうの言われ慣れてるし、全然大丈夫だから」
静かな空間に、無理に作ったあたしの明るい声だけが響く。
あははって渇いた笑い声を出すあたしを榛名くんはじっと見下ろしてる。
その目を見れないまま、矢継ぎ早に言葉を続けた。
「強《あなが》ち間違ってもないし、…っていうか事実みたいなもんだし」
「……」
「だから全然気にしてないし、榛名くんも――」
「じゃあ、なんで泣いてたの?」
そこでようやく声を発した榛名くんはあたしの言葉を遮ってそう言った。
ぱちっと視線が交じり合う。
真っ直ぐにあたしを見据えるその鋭い眼差しに耐え切れなくて、交じり合っていたそれを逸らしながら口を開いた。
「…泣いてないよ」
「泣いてたよ」
「…目にゴミが入っただけ」
「なんで嘘吐くの?」
「っ嘘じゃないってば…!」
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