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特別の合図
、
しおりを挟むあの日から、2日が経った。
この2日間、あたしと榛名くんは一言も会話を交わしていない。それどころか、目すらも合っていない。
あたしはチラチラと榛名くんに視線を送っているけど、榛名くんがあたしの方を見る事はなかった。
少なくとも、あたしが知る限りではこの2日間で一度もなかった。
「希子、だいじょーぶ?」
「…え…?」
昼休み。
いつものように3人で昼食を摂っていると、あたしの向かいに座ってお弁当を食べていたマユミが急にそんな言葉を投げかけてきた。
あたしは今まさにパックジュースのストローを咥えようとしていたけど、ぴたりと動きを止めて間抜けな声を返した。
大丈夫?だなんて声を掛けられるほど心配される事なんてあったのだろうかと頭の中で考えているとマユミは卵焼きを口に運びながら言葉を続けた。
「いや、なんか最近元気ないなぁーって思ってさ?」
「…え、そうかな?」
「そうだよー!なんかいつもボーッとしてるし、心ここに在らずって感じ!ねぇ、ユカちん?」
内心ギクリとしながらも白を切るあたしに、マユミはそう言いながらあたしの隣に腰かけてスマホを弄っているユカに話を振る。
話を振られたユカはスマホから視線を上げると、
「確かに、心ここに在らずって感じだね」
マユミの言葉を肯定してから机の上に置いてあるあたしの食べかけのサンドウィッチをチラリと一瞥してから再び口を開いた。
「どうせそれ残すんでしょ?」
「まぁ…うん」
「昨日のパンも残してたじゃん」
コクリと小さく頷けば、ユカからの鋭い一言。
なんだか食欲すらも湧かなくて、この2日間食事という食事をまともに摂っていない。
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