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第8話啓示 2
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((少々お話が長くなってしまいましたね。さて、ここからが本題です。
貴方はトランザイル家の者として適正職業はテイマーとなります。))
「よかった!家のみんなと同じテイマーが適正職か!
オレだけ違ったらどうしようかと思ってましたよ。
テイマーになれればゴロウとも一緒にいられますよね?」
((はい。ですがトランザイル家の皆様とは少し違う点がございます。
貴方はテイマーの中でもワールドテイマーという職業となります。
この世界でいうテイマーとはいわゆるビーストテイマーという職業のことを指します。ビーストテイマーは使役できる対象は魔獣のみとなります。
しかし、ダイ様の適正職であるワールドテイマーはこの世界全てが対象となります。
「全て?それってもしかして・・・」
((はい。そうです。人族の使役もできてしまいます。
もちろん、それは本人同士の意思のが尊重されますが、使い方を誤ればとても危険な力となります。))
「人に使うつもりはないけど、それって他人にばれたらとてもまずいよね。」
((はい。なので貴方にはもう1つ私からの付与をいたします。
それは、隠蔽のスキルです。こちらは魔法とは違い魔力は必要なく
任意で決めた情報を発動者が解除しない限り他人が見る事はできません。
こちらのスキルをうまく使ってください。))
「そうか。それはとても助かります。あまり大事にはしたくなかったので・・・」
((それとゴロウ様に関してですが、現在ダイ様がいるこの丘を越えたところは
魔獣が生息する森の入り口となります。そこから北に歩いて30分くらいの場所に湖があります。その湖畔にある岩場でゴロウ様の命を宿した卵と出会う事ができるでしょう。))
「ゴロウにやっと会える。神様ありがとうございます!」
((はい。ゴロウ様とこれからの生活をお楽しみください!
それではそろそろご両親が心配しておりますのでこの辺で一度お別れ致しましょう。))
神様はそう言いながら教会にいるオレの後ろで心配そうに祈っている両親の映像を映してくれた。
「はい!神様、またお話をすることはできるでしょうか?」
((はい。私はどこの教会でも祈っていただければこのようにお話ができますのでお待ちしておりますね。))
そう神様がいうと白く明るい世界から暗い景色に変わる。
目を開けてみると膝をついて座っている自分の足が目に入ってきた。
「神様ありがとうございます。」
お礼をして、振り返る。
そこには安堵の表情を浮かべる両親がいた。
オレの隣には一緒に膝をついて祈りを捧げてくれていた司祭様がいた。
司祭様は「神とのお話はいかがでしたか?」と優しく聞いてくれた。
「はい。とても優しい神様でした。」と答えると
「それは、ダイ様が優しい人だからでしょう。
それでは、啓示を受けた貴方にはこちらの特殊な羊皮紙で適正職の確認をして頂きます。」と祭壇の左手にある台へと案内される。
その台に向かうまでに急いでオレは授かった隠蔽スキルでワールドテイマーのワールドという文言と、隠蔽スキルを自体を隠す。
司祭様が羊皮紙の使いかたの説明をしてくれた。
言われた通りに羊皮紙にインクを1滴垂らす。
インクを垂らした羊皮紙には文字が徐々に浮かび上がっていく。
_____________
<ダイ・トランザイル>
年齢:5歳
○適正職業:テイマー
○魔法:魔力循環・生活魔法
○スキル:
神の加護付き
_____________
しまった。焦って神様からいただいた加護を隠し忘れていたことに気づく。
それを見た司祭様は少し興奮したた表情になり
「おぉぉぉ!こっここれは!ダイ様あぁぁ神の加護をいただいたのですね!」
「はい・・・」
「これは大変貴重な加護ですぞおぉ!この加護は神の寵愛を受けたものにしか与えられないのですぞおぉぉぉ!」
「し、失礼しました。この加護は大変珍しい加護です。この国では5名ほどしかその加護は確認がされていないものとなります。」
オレのポカンとした表情に気づいたのか司祭様は冷静さを取り戻す。
「5人もいるんですか。」
「いえ、その5人のうち4人は100年以上前に亡くなっている伝説的な存在の方々です。」
「残る1人とは?」
「レオン王国の王女殿下であるシャーリー・レペンシャフ・レオン様です。」
「王女殿下と同じ加護!?」まずいまずいまずい
「レオン王国は国民全員の神の啓示を管理していますので全てをお知らせしなければなりません。ですが、レオン王国の法で個人情報の守秘義務がありますので公になることはありませんが、ダイ様自身でもできるだけ周りに知られない様にすることをお勧めします。」
「はい、気をつけます」
両親には自分の適正職がテイマーであること、魔物のいる森を北に進んだところに魔物の卵があること。神様に貴重な加護いただいたことを伝えた。
「おめでとう。」そういうと両親はハグで祝福をしてくれた。
両親の喜びと安堵の気持ちを強いハグで感じる事ができた。
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