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呼んでいる声がする(その36) わからない時間
しおりを挟む蓮花は曖昧に笑うと俯いてため息をついた。考えている様だ。
「そう言われると・・・・。」
「ごめんね。込み入った事聞いちゃって。」
蓮花は首を振った。
「寒いね。帰ろうか。」
蓮花は頷いた。
時計を見ると10時前だった。
だいぶ遅くなったので瑠子は提案した。
遠慮していたが、瑠子がもう遅いからそうした方が良いと
勧めると最後は了承した。
野々山駅から列車に乗る。
人も疎らな社内は、物騒な気がして気が引き締まった。
しかし蓮花は嬉しそうに、車窓を見ていた。
車内の窓からは白くどこまでも続いていた。
寒々しく、雪の荒野の様だ。
「街の汚れが隠れているのね。」
蓮花は言った。
その時瑠子の心の中に浮かんだのは
蓮花を操る魔物の様な彼氏だった。この雪と共に魔物も消えれば良いのにと思った。
その時、蓮花は、笑った
「楽しみだな、瑠子ちゃんの部屋。どんなのかな。」
「狭いよ、でもね、窓から海が見えるの。」
「えっ、素敵。」
「ふふ。」
少し自慢気に瑠子は笑った。
改めて出会いの運命の不思議さを感じた。
夕凪駅を降りてからイエローハウスまで、さまざまな
話をしながら歩いた。
蓮花は、ハリポタが好きだそうだ。
「いろいろんは魔法が好きなの。」
「あたし、本は呼んだ事がないなあ。」
「あら、面白いわよ。」
「蓮花ちゃんが言うなら読んでみようかな。」
「でも、雪止んで良かったよね。」
「本当に。」
雪の降らない雪景色はいつも見ている景色じゃないけれど違う世界の様だ。
「坂は、雪降っているから滑るから気をつけてね。」
蓮花は、少し怯えた表情をした。
「あ、平気だよ。わたしも何とか上れたから。」
「あたし、家に人来るの初めてよ。」
雪の夜は、いっそう楽しくなった
イエローハウスの下の坂も滑りやすかったがこわごわ
登る瑠子と違って蓮花は怖がっては居なかった。
蓮子さんて以外と勇気あるんだなと思った。
猫達は坂の途中の電柱下にいなかった
「今何時だろう。」
腕時計を見てみた
11時過ぎていた。
その時間が遅いのか早いのかわからなかった。
いつも呼んでいただいて本当にありがとうございます
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