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第2章
呼んでいる声がする第2章(その1)心の隙間
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それから、何度かその夢にうなされた。
見たくなくても見てしまうので憂鬱であった。
今日も、仕事の帰りに一人で海に寄った。
冬の海は、人も疎らだ。
人の世は淋しくてなどと思った。
瑠子は、子供の頃から架空の母親を思っていた。出て行った母親ではなく、継母でもない
想像上の母親だ。
そんな事を海を見ながら考えると右の方に視線を感じた。
そこには、留萌さんが立っていた。
その後ろ姿は淋し気で海岸の冷たい風がなおさら彼をその様に感じさせた。
瑠子は思い切って後ろ姿の彼に声を掛けた。
「留萌さん!」
驚いた様に彼は後ろを振り返った。そして瑠子を見た途端に微笑んだ。
「おや、瑠子ちゃん。」
イエローハウスに越して来てから少しして名前を聞かれてそれから瑠子ちゃんと呼ばれている。
「また会ったね。」
「ええ。」
「海を見ると心が浄化するね。」
その言葉に瑠子は深く頷いた。
「ねえ、俺夢見ている気がするんだよね。こんな海の側に住む事が出来て。」
「あたしもです。」
「もしかしたら、夢かもしれないね、なんて。」
そう言うと留萌さんは声をたてて笑った。
きっと前世の夢の様に今に目が覚めるかもしれない瑠子は思った。
「夢でも良いです。ただ、これが長く続いてくれたらいいなって思います。
そう瑠子は続けた。
「そうだね。」
ぽつりと留萌さんは海のかなたを見ながら言った。
きっと前世の夢の様に今に目が覚めるかもしれない瑠子は思った。
「夢が覚めたら戦争中かも。怖いですよね。」
瑠子は海の水平線を見ながらぽつりと呟いた
「そうね、戦争は辛いね。夢が覚めたらそんな時代だったらもう真っ暗だね。」
「留萌さんは戦争に?」
留萌さんは笑って言った
「いや、俺はぎりぎりまだ生まれて無かったよ。」
海は二人の話をじっと聞いている様だった。
それから留萌さんはイエローハウスに
そして瑠子は駅前の本屋に出かけた。
つづく
読んでいただいてありがとうございます
遅くなってごめんなさい
見たくなくても見てしまうので憂鬱であった。
今日も、仕事の帰りに一人で海に寄った。
冬の海は、人も疎らだ。
人の世は淋しくてなどと思った。
瑠子は、子供の頃から架空の母親を思っていた。出て行った母親ではなく、継母でもない
想像上の母親だ。
そんな事を海を見ながら考えると右の方に視線を感じた。
そこには、留萌さんが立っていた。
その後ろ姿は淋し気で海岸の冷たい風がなおさら彼をその様に感じさせた。
瑠子は思い切って後ろ姿の彼に声を掛けた。
「留萌さん!」
驚いた様に彼は後ろを振り返った。そして瑠子を見た途端に微笑んだ。
「おや、瑠子ちゃん。」
イエローハウスに越して来てから少しして名前を聞かれてそれから瑠子ちゃんと呼ばれている。
「また会ったね。」
「ええ。」
「海を見ると心が浄化するね。」
その言葉に瑠子は深く頷いた。
「ねえ、俺夢見ている気がするんだよね。こんな海の側に住む事が出来て。」
「あたしもです。」
「もしかしたら、夢かもしれないね、なんて。」
そう言うと留萌さんは声をたてて笑った。
きっと前世の夢の様に今に目が覚めるかもしれない瑠子は思った。
「夢でも良いです。ただ、これが長く続いてくれたらいいなって思います。
そう瑠子は続けた。
「そうだね。」
ぽつりと留萌さんは海のかなたを見ながら言った。
きっと前世の夢の様に今に目が覚めるかもしれない瑠子は思った。
「夢が覚めたら戦争中かも。怖いですよね。」
瑠子は海の水平線を見ながらぽつりと呟いた
「そうね、戦争は辛いね。夢が覚めたらそんな時代だったらもう真っ暗だね。」
「留萌さんは戦争に?」
留萌さんは笑って言った
「いや、俺はぎりぎりまだ生まれて無かったよ。」
海は二人の話をじっと聞いている様だった。
それから留萌さんはイエローハウスに
そして瑠子は駅前の本屋に出かけた。
つづく
読んでいただいてありがとうございます
遅くなってごめんなさい
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