27 / 70
脅威との邂逅編
第24章 修練2 傷心からの・・・⁉︎
しおりを挟む
自分よりもさらに上空から見下ろすメイカに、ティルは気後れしそうになったが、己を振るい立たせると、意を決して飛び出した。
「(すごい威圧感だけど、母さんの訓練だって怖かったし!何もできないままじゃ終われない!)」
光の筋を空に描きながら縦横無尽にメイカの周りを飛び回った。
「(とにかく動き回って翻弄する!空中でのスピードなら、私だって負けてないはず。)」
翼が空を切る音を背中に感じながら、メイカの様子を見た。一方のメイカは・・・ティルが動き回る軌道の中心に身を置いたまま、ゆったりと体の力を抜いて、悠然と体を宙に浮かせている。
「(動かない、いや、もしかしたら動けない?スピードなら私の方が上なのかも?それならスキを見て攻撃を・・・)」
ティルが一抹の希望を持ち出したとき、不意にメイカはオーケストラの指揮者のように両手を広げ、高々と掲げた。
すると、地上からおびただしい数の石材の破片が浮遊し、ティルとメイカが交戦している空域を埋め尽くした。
突如目の前に現れた石材の迷宮に、ティルは目を見開いた。空を自在に駆け抜けていた動きが否が応でも止まる。
「(やばっ!こんな障害物だらけじゃフルスピードで飛び回れないよ。これだけの数と質量の破片を一度に操るなんて、直接手で触れてすらいないのになんてパワーなの⁉︎)」
行手を阻む破片に気を取られた刹那、背後から冷たい圧力が。一瞬にしてメイカはティルの後ろに回り込んでいた。
「勘違いするなよ?スピードで張り合えないわけではないが、より優雅に、効率的に君の背中をとりたかっただけさ。」
背後の気配に気がついたティルが振り向こうとしたときには、メイカは体に魂気の渦を纏わせ、攻撃の体勢に入っていた。
その時、地上で一際大きなエネルギーの鳴動が起こった。
メイカもティルも鳴動の起点に視線を移す。
「(これは・・・⁉︎)」
「(相変わらず素晴らしい出力だ。もう一度見せてみろ。)」
地上では、レイチェルの体から溢れるような魂気が立ち昇り、高々と掲げた杖の先には、赤、青、黄色の3色が入り乱れた極彩色のエネルギーが天を貫かんばかりに輝いていた。
「本当に『カオスフレア』を撃ち込んで来いって言うんですね⁉︎知りませんよ?ここまで出力を上げてしまうと、もう私自身でも発動を解除できないですからね・・・!」
攻撃体勢を整えながらも、レイチェルはカオスフレアを全力で放つことに、いざとなると躊躇いを覚えていた。これが直撃すれば、例えS級戦士でもただでは済まないかもしれない。
そんなレイチェルの気配を読み取ったシェリーは、腰をどっしりと落として力強く構えながら力強く返した。」
「昇給試験で見せたヤツだろう?いいよ、遠慮はいらないって言ったでしょう?修行は思いっきりやった方が身になるんだよ、お互いにね!」
口元に笑みを浮かべながら、眼光鋭くレイチェルを見据えた。
シェリーの気迫に気押され、レイチェルは空に掲げていた杖の先をシェリーに向け直す。
「撃たせてやるってわけですか。本当にどうなっても知りませんからね⁉︎・・・『カオスフレア』!」
杖の先で極彩色のオーラが溶けて混ざり合い、黒い火花を散らすと、レイチェルの目の前の景色を覆い隠すほどの巨大なエネルギー波が放たれ、シェリーに襲いかかった。
次の瞬間、巨大な火柱が高々と上がる・・・はずだった。しかし、目の前にはレイチェルが思いもよらない光景があった。
全身を弛むような紺碧のオーラで包み込んだシェリーが、両手を前に掲げてカオスフレアを受け止めると、黒い火花を帯びた眩いばかりの輝きとはみるみるうちに弱まり、まるで破裂寸前だった風船がしぼむように、文字通り消えてしまった。いや、それだけではない。
「これは・・・一体、どうなってるんですか⁉︎」
シェリーの体を包む魂気は、レイチェルの攻撃を受け止める前よりも明らかにその強さを増しており、はち切れんばかりの圧力が今にも周囲に溢れ出さんばかりであった。
何が起きているのか分からず、レイチェルは冷や汗を流して狼狽の表情を見せる。
「レイチェル、私がどうやって冷気を生み出しているか分かるかい?」
不意にシェリーから問いかけられ、レイチェルは答えに詰まった。今までも自分自身の技の仕組みについてすら、突き詰めて考えては来なかった。そうしなくても大抵のことは感覚的に出来てしまったのである。要はセンスが良すぎたのだ。まして、他人の技の原理について考えようとしたことなどなかった。自らが氷を生成するときも、極寒の地の吹雪や極地の氷塊など、結果をイメージすることで、能力のパフォーマンスを高めていた。
「し、知りませんよ。他人の技の仕組みなんて。」
「そうかい。大抵の冷気使いは、魂気を使って対象の持っている熱を周囲に逃したりして温度を下げる。私も普段はそうなんだけど、『こいつ』を使うときはちょっと違ってね。」
シェリーはゆらめく紺碧のオーラを纏わせた右手をレイチェルの方に差し出した。
「吸熱。温度が下がるってのはね、物体からエネルギーが奪われて分子レベルでの運動がどんどん低下することなんだ。分子の運動が完全に停止する温度が-273℃、いわゆる絶対0度ってやつさ。私はオーラの中に、周囲の熱や敵の攻撃エネルギーを閉じ込めちまうことも出来るのさ。」
突然始まった講釈にレイチェルが困惑気味の表情を浮かべて立ち尽くしていた。
「(もっとサバサバした人かと思ってましたが、話し出したら長くなる系の人だったんですね。)
・・・そのパワー、まさか私の『カオスフレア』のエネルギーを吸収したと⁉︎」
思い至ったレイチェルの血相が変わるのと同時に、シェリーの渾身の力を込めた拳が空を切った。突風が吹き抜けたかのような衝撃がレイチェルの頬をかすめる。恐る恐る振り返ると、レイチェルの背後の地面は暴風による災害に見舞われたかのように大きくえぐり取られていた。
「自分が使えるオーラを敵から奪い取れるっなんて・・・反則ですよ、そんなの。」
口を尖らせながらじっとりとした目つきでシェリーを睨みつつ、レイチェルが両手を挙げた。
「同じことをやれとは言わないさ。それに、私には炎や雷は扱えない。あんたは私にはないモノを持ってるけど、エネルギーの移り変わりにも目を向けたら、持ってる技術の精度が底上げされるんじゃないかって話さ。」
「むぅ~、小難しいのは好きじゃないです。」
「アハハ、大丈夫!あんた、自分で思ってるよりずっとできる子だよ。」
渋い顔をするレイチェルに、シェリーはまるで教え子の背中を押す教師のような眼差しを向けた。
その時、けたたましい音を立てて上空から落下した何かが地面に叩きつけられた。
「いたた・・・!思いっきり蹴り落とされちゃったよぉ・・・。」
レイチェルの視線を向けた先では、ひび割れたティルが大の字で仰向けになり、悔しそうな表情を滲ませながら苦悶の声を漏らしていた。
「空中での動きは悪くないが、スピードに頼りすぎだな。強みを封じられた状況や、自分と同等以上の動きで飛び回る相手にも対処できるようにならないとな。」
余裕の笑みを浮かべながら空から舞い降りたメイカが、ティルの元へと歩み寄り、手を差し伸べた。
「はい・・・、肝に銘じマス。」
ティルは背中を痛そうにさすりながらゆっくりと立ち上がり、メイカの差し出した手を握り返した。その瞬間、微かにメイカの額の水晶が輝き、交わした手を通じて小さな光の粒がティルへと送り込まれた。しかし、ティルを含め周囲の者は異変を感じ取ることはなかった。
「(仕込み完了。成長の見込める、悪くない『名柄』だ。)」
メイカ口元がほんのわずかだが、確かに持ち上がっていた。
そこへ、先刻のメイカの攻撃を受け、全身に手傷を負い土埃にまみれたジェノがよろめきながら現れた。
「・・・手も足も出なかった。オレはまだまだということがよく分かったが、このままでは終わらない。」
肩で息をしながらも、瞳にはなおも強い意志が宿っていた。
シェリーの前蹴りを受けてダウンを喫していたメタルもまた、己の未熟さを改めて噛み締めながらも、ゆっくりと立ち上がっていた。
S級戦士との模擬戦は、メタルたちにとって想像以上にほろ苦い結果をもたらすものであった。
その時、各々の顔に滲む苦渋の色を見てとったかのように、シェリーが高らかに声を上げた。
「さーて、いい時間だし今日のトレーニングはこのぐらいにしようか。みんなこの後、時間大丈夫かい?ご飯行くよ!今日は私がおごるよー!」
「ええっ、今日これからですか⁉︎えっと、蹴り落とされてボロボロで、腰も痛いんですけど・・・」
「私は必殺技を破られて、傷心モードですぅ・・・!」
ティルとレイチェルは、指導教官からの突然の提案に戸惑っていた。
「だからこそだよ!せっかくいい汗かいたんだから、今日は色々話聞かせてよ!」
メタルたち一同は最初呆気に取られながらも、空気を一転させてサバサバとした笑顔で誘うシェリーの勢いに飲まれ、いつの間にか自然に首を縦に振っていた。
メタルはしばし目をつむり、ふぅと一息ついた。
「(確かに、お互いゆっくり話をするタイミングもなかなかなかったかな。もういいや、今日は、開き直っていっぱい食べようかな?」
S級戦士の壁の高さを痛感したところに、修練の疲れも重なり、少し気分が落ち込みそうになっていたが、シェリーの楽天的な勢いにかき乱され、なんとなく胸襟を開いてみようかという心持ちに傾いていた。
「(すごい威圧感だけど、母さんの訓練だって怖かったし!何もできないままじゃ終われない!)」
光の筋を空に描きながら縦横無尽にメイカの周りを飛び回った。
「(とにかく動き回って翻弄する!空中でのスピードなら、私だって負けてないはず。)」
翼が空を切る音を背中に感じながら、メイカの様子を見た。一方のメイカは・・・ティルが動き回る軌道の中心に身を置いたまま、ゆったりと体の力を抜いて、悠然と体を宙に浮かせている。
「(動かない、いや、もしかしたら動けない?スピードなら私の方が上なのかも?それならスキを見て攻撃を・・・)」
ティルが一抹の希望を持ち出したとき、不意にメイカはオーケストラの指揮者のように両手を広げ、高々と掲げた。
すると、地上からおびただしい数の石材の破片が浮遊し、ティルとメイカが交戦している空域を埋め尽くした。
突如目の前に現れた石材の迷宮に、ティルは目を見開いた。空を自在に駆け抜けていた動きが否が応でも止まる。
「(やばっ!こんな障害物だらけじゃフルスピードで飛び回れないよ。これだけの数と質量の破片を一度に操るなんて、直接手で触れてすらいないのになんてパワーなの⁉︎)」
行手を阻む破片に気を取られた刹那、背後から冷たい圧力が。一瞬にしてメイカはティルの後ろに回り込んでいた。
「勘違いするなよ?スピードで張り合えないわけではないが、より優雅に、効率的に君の背中をとりたかっただけさ。」
背後の気配に気がついたティルが振り向こうとしたときには、メイカは体に魂気の渦を纏わせ、攻撃の体勢に入っていた。
その時、地上で一際大きなエネルギーの鳴動が起こった。
メイカもティルも鳴動の起点に視線を移す。
「(これは・・・⁉︎)」
「(相変わらず素晴らしい出力だ。もう一度見せてみろ。)」
地上では、レイチェルの体から溢れるような魂気が立ち昇り、高々と掲げた杖の先には、赤、青、黄色の3色が入り乱れた極彩色のエネルギーが天を貫かんばかりに輝いていた。
「本当に『カオスフレア』を撃ち込んで来いって言うんですね⁉︎知りませんよ?ここまで出力を上げてしまうと、もう私自身でも発動を解除できないですからね・・・!」
攻撃体勢を整えながらも、レイチェルはカオスフレアを全力で放つことに、いざとなると躊躇いを覚えていた。これが直撃すれば、例えS級戦士でもただでは済まないかもしれない。
そんなレイチェルの気配を読み取ったシェリーは、腰をどっしりと落として力強く構えながら力強く返した。」
「昇給試験で見せたヤツだろう?いいよ、遠慮はいらないって言ったでしょう?修行は思いっきりやった方が身になるんだよ、お互いにね!」
口元に笑みを浮かべながら、眼光鋭くレイチェルを見据えた。
シェリーの気迫に気押され、レイチェルは空に掲げていた杖の先をシェリーに向け直す。
「撃たせてやるってわけですか。本当にどうなっても知りませんからね⁉︎・・・『カオスフレア』!」
杖の先で極彩色のオーラが溶けて混ざり合い、黒い火花を散らすと、レイチェルの目の前の景色を覆い隠すほどの巨大なエネルギー波が放たれ、シェリーに襲いかかった。
次の瞬間、巨大な火柱が高々と上がる・・・はずだった。しかし、目の前にはレイチェルが思いもよらない光景があった。
全身を弛むような紺碧のオーラで包み込んだシェリーが、両手を前に掲げてカオスフレアを受け止めると、黒い火花を帯びた眩いばかりの輝きとはみるみるうちに弱まり、まるで破裂寸前だった風船がしぼむように、文字通り消えてしまった。いや、それだけではない。
「これは・・・一体、どうなってるんですか⁉︎」
シェリーの体を包む魂気は、レイチェルの攻撃を受け止める前よりも明らかにその強さを増しており、はち切れんばかりの圧力が今にも周囲に溢れ出さんばかりであった。
何が起きているのか分からず、レイチェルは冷や汗を流して狼狽の表情を見せる。
「レイチェル、私がどうやって冷気を生み出しているか分かるかい?」
不意にシェリーから問いかけられ、レイチェルは答えに詰まった。今までも自分自身の技の仕組みについてすら、突き詰めて考えては来なかった。そうしなくても大抵のことは感覚的に出来てしまったのである。要はセンスが良すぎたのだ。まして、他人の技の原理について考えようとしたことなどなかった。自らが氷を生成するときも、極寒の地の吹雪や極地の氷塊など、結果をイメージすることで、能力のパフォーマンスを高めていた。
「し、知りませんよ。他人の技の仕組みなんて。」
「そうかい。大抵の冷気使いは、魂気を使って対象の持っている熱を周囲に逃したりして温度を下げる。私も普段はそうなんだけど、『こいつ』を使うときはちょっと違ってね。」
シェリーはゆらめく紺碧のオーラを纏わせた右手をレイチェルの方に差し出した。
「吸熱。温度が下がるってのはね、物体からエネルギーが奪われて分子レベルでの運動がどんどん低下することなんだ。分子の運動が完全に停止する温度が-273℃、いわゆる絶対0度ってやつさ。私はオーラの中に、周囲の熱や敵の攻撃エネルギーを閉じ込めちまうことも出来るのさ。」
突然始まった講釈にレイチェルが困惑気味の表情を浮かべて立ち尽くしていた。
「(もっとサバサバした人かと思ってましたが、話し出したら長くなる系の人だったんですね。)
・・・そのパワー、まさか私の『カオスフレア』のエネルギーを吸収したと⁉︎」
思い至ったレイチェルの血相が変わるのと同時に、シェリーの渾身の力を込めた拳が空を切った。突風が吹き抜けたかのような衝撃がレイチェルの頬をかすめる。恐る恐る振り返ると、レイチェルの背後の地面は暴風による災害に見舞われたかのように大きくえぐり取られていた。
「自分が使えるオーラを敵から奪い取れるっなんて・・・反則ですよ、そんなの。」
口を尖らせながらじっとりとした目つきでシェリーを睨みつつ、レイチェルが両手を挙げた。
「同じことをやれとは言わないさ。それに、私には炎や雷は扱えない。あんたは私にはないモノを持ってるけど、エネルギーの移り変わりにも目を向けたら、持ってる技術の精度が底上げされるんじゃないかって話さ。」
「むぅ~、小難しいのは好きじゃないです。」
「アハハ、大丈夫!あんた、自分で思ってるよりずっとできる子だよ。」
渋い顔をするレイチェルに、シェリーはまるで教え子の背中を押す教師のような眼差しを向けた。
その時、けたたましい音を立てて上空から落下した何かが地面に叩きつけられた。
「いたた・・・!思いっきり蹴り落とされちゃったよぉ・・・。」
レイチェルの視線を向けた先では、ひび割れたティルが大の字で仰向けになり、悔しそうな表情を滲ませながら苦悶の声を漏らしていた。
「空中での動きは悪くないが、スピードに頼りすぎだな。強みを封じられた状況や、自分と同等以上の動きで飛び回る相手にも対処できるようにならないとな。」
余裕の笑みを浮かべながら空から舞い降りたメイカが、ティルの元へと歩み寄り、手を差し伸べた。
「はい・・・、肝に銘じマス。」
ティルは背中を痛そうにさすりながらゆっくりと立ち上がり、メイカの差し出した手を握り返した。その瞬間、微かにメイカの額の水晶が輝き、交わした手を通じて小さな光の粒がティルへと送り込まれた。しかし、ティルを含め周囲の者は異変を感じ取ることはなかった。
「(仕込み完了。成長の見込める、悪くない『名柄』だ。)」
メイカ口元がほんのわずかだが、確かに持ち上がっていた。
そこへ、先刻のメイカの攻撃を受け、全身に手傷を負い土埃にまみれたジェノがよろめきながら現れた。
「・・・手も足も出なかった。オレはまだまだということがよく分かったが、このままでは終わらない。」
肩で息をしながらも、瞳にはなおも強い意志が宿っていた。
シェリーの前蹴りを受けてダウンを喫していたメタルもまた、己の未熟さを改めて噛み締めながらも、ゆっくりと立ち上がっていた。
S級戦士との模擬戦は、メタルたちにとって想像以上にほろ苦い結果をもたらすものであった。
その時、各々の顔に滲む苦渋の色を見てとったかのように、シェリーが高らかに声を上げた。
「さーて、いい時間だし今日のトレーニングはこのぐらいにしようか。みんなこの後、時間大丈夫かい?ご飯行くよ!今日は私がおごるよー!」
「ええっ、今日これからですか⁉︎えっと、蹴り落とされてボロボロで、腰も痛いんですけど・・・」
「私は必殺技を破られて、傷心モードですぅ・・・!」
ティルとレイチェルは、指導教官からの突然の提案に戸惑っていた。
「だからこそだよ!せっかくいい汗かいたんだから、今日は色々話聞かせてよ!」
メタルたち一同は最初呆気に取られながらも、空気を一転させてサバサバとした笑顔で誘うシェリーの勢いに飲まれ、いつの間にか自然に首を縦に振っていた。
メタルはしばし目をつむり、ふぅと一息ついた。
「(確かに、お互いゆっくり話をするタイミングもなかなかなかったかな。もういいや、今日は、開き直っていっぱい食べようかな?」
S級戦士の壁の高さを痛感したところに、修練の疲れも重なり、少し気分が落ち込みそうになっていたが、シェリーの楽天的な勢いにかき乱され、なんとなく胸襟を開いてみようかという心持ちに傾いていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
嘘つきな君の世界一優しい断罪計画
空色蜻蛉
ファンタジー
誰も傷つけないよう付いた嘘が暴かれる時、誰よりも優しい青年の真実が明らかになる。
悪逆非道な侯爵家に生まれたリトスは、王太子妃を狙っている妹の野望を阻止し、実家を良い感じに没落させて、自分は国外追放されたいな~と考えていた。
軟派で無能な侯爵令息を装い、妹の対抗馬である庶民出身のテレサ嬢を支援したり、裏でいろいろ画策していた。
しかし、リトスの完璧な計画は、国外から招聘された有名な魔術師レイヴンによって徐々に暴かれていく。
リトスとレイヴン、二人の【星瞳の魔術師】が織りなす、オリジナル世界観の異世界ファンタジー物語。
※女性向けハイファンタジー&ブロマンス作品です
恋愛がメインではないので既存の女性向けカテゴリに分類できず・・主役二人の関係性はBLに近いです。
主人公最強、かつ相方も最強で、対等に戦うライバル&相棒です。
主役二人が水戸黄門よろしく事件を恰好よく解決していくお話になります。いっそ文芸の方がいいのかも?
※カクヨム、エブリスタ、Talesで連載中。掲載サイトによって進行がちがいます。
また、番外編の掲載の仕方も各サイトの仕様に合わせて変えています。
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる