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はじめの一歩
求める未来 望む結末
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家に帰ってきました。何だかすごく懐かしく感じます。離れていた時間は半日もないのに…
知らぬ間にここはわたくしの大切な場所になっていたのですね。前は居心地が悪くて悪くて、なるべくいないようにしていたのに…
冷たくって無表情で私に見向きもしない。
使用人もエリナを覗いて誰一人として関わらなかった。まあ、わたくしを遠巻きに眺めてはいましたが。今から思うと避けられていたのでも嫌われていたのでもなくて、わたくしが関わろうとしなかったからだったのかもしれませんね。最近は少しずつ会話をするようになってきました。特にパパの執事さんは目をうるうる?させてわたくしにお礼を言っていました。
「旦那様の悲願を叶えてくれてありがとうございますぅ。」って。悲願ってなんのことだったんでしょうね?今でもわかりません。
(それはお主とお主のお父上が打ち解けることじゃないかのぅ。こういうことには鈍感じゃな。(笑))
なにか馬鹿にされたように感じましたが?気のせいでしょうか。
(こういうことには鋭いのじゃな。怖っ😏)
また…なにか不快な感じがします。何故でしょう。
(………😑)
………まぁ、いいでしょう。家の門の前まで来ました。あっ、さっきの家に帰ってきたって間違ってますね。家が見えてきました ですね。わたくしとしたことが…
あら?屋敷が騒がしいように感じます。庭に…えっ騎士団?!何故でしょうか。しかも訓練じゃなさそうです。
「あら~。これは面倒くさいことになるやつだわ。ユリアさん、ちょっとこっちに行きましょう?」
不意に先生が複雑そうな顔をして言いました。
「わかりました。」
先生は頼りになると信じているので着いていきます。
どこへ行くのでしょう?
「こんなに早くバレるとは思わなかったわ。きっとわたくしとユリアが消えたことに気づいて、わたくしがユリアを連れてまた失踪をしたと考えたか、もしくは何かあったか…どちらにせよ、心配をかけたはずだわ。外に出ているところを見つかったら後ですごい形相でクドクドお説教されそうね…ここはあそこから…」
…先生がブツブツ言っています。何か心配事でもあるのでしょうか。ちょっと怖いくらいです。
顔面蒼白ですね。
それにしても、一体どこへ…屋敷の裏?何かあるのでしょうか。ちょっとわくわくします。こんな子供らしい感情になるのはいつぶりでしょう?
!ついたのでしょうか?先生が立ち止まりました。でも、ここって普通に壁ですが…
「え~っとたしか…ここに…」
っ!花壇の土の中に手を突っ込みました。こんなことをする貴族は初めてです。ん?貴族?先生は名字を名乗っていませんでしたね…でも明らかに貴族の振る舞いとオーラを持っていますが…
「あったわ。わたくし天才!」
鍵が出てきました?!美しい純銀細工に真っ青なサファイアが付いています。いかにも高そうな…
そしてこんなのわたくしも知りませんでした。
先生はこの鍵を取りに来たんですね!でも扉はどこでしょ…
「この蔦をかき分けて…」
扉が出てきました。蔦で隠されていたのですね。全然気づきませんでした。
中はどうなっているのでしょう。
先生が扉の鍵穴に鍵を差し込みました…。
そんなことを見ていてふと思いました。
わたくしは確実に前の生とは違う未来になっていっています!だってわたくし、こんな幸せでこんなに前の生では知らないことを知ったのですから!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一方その頃 とある街の少し裕福な老夫婦の家にて。
「ふふふ そろそろね。」
彼女は前の生を思い出してから、何もかもを前の生と同じようにしてきた。
一日目 異世界の地球から迷ってやって来る。
一週間後 スラム街で途方に暮れて(ふりをして)少し裕福な平民の老夫婦に拾ってもらい…
~2ヶ月 なんの悪意もない純粋無垢な性格(の演技をして…)で人々の信頼をあっという間につかみ…
今ここ。 何不自由なく幸せに暮らす。だけど故郷を恋しがってみんながいない所ですすり泣く。(ふりをする。)
彼女の記憶だと、今日の夜に自分の本性を見破って協力関係を築こうと、提案してくる輩が現れる。
そして、前の生と同じ生き方をするには、特に大切な部分になる。
絶対に贅沢で愛されて好きなことを好きなだけやれるようにするのよ!私のために頑張るの!私以外はどうなってもいいし。というか私が世界の中心じゃなきゃおかしいのに。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「たしか迷い人がいるのはこのあたりだったな…」
とある街の裏路地にて。一人の男がそう呟いた。
いかにも成金みたいなキラキラごてごての格好に、かっこよく見せようとしたのかしてある、つけまつげにピンクのチークに真っ赤な口紅の化粧。
丸い眼鏡に白い白衣。見たところは趣味の悪い研究者である。ちなみに白衣の下の服は成金の上で説明した通りの感じだ。
「私の研究から迷い人は異世界の神に不要と判断されて切り捨てられた存在だ。そんな奴ならきっと私の計画に加担してくれるだろう。」
私の悲願を叶える為に利用させてもらうぞ!
くっくっくっ この計画が成功すれば…
何度も何度も脳内でシミュレーションした映像が浮かび上がってくる。自らの悲願を達成した己の姿を…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
機会が直りましたので、これからは普通に(一日一回くらい。)更新していく予定です!
これからもどうぞ、よろしくお願いします。
知らぬ間にここはわたくしの大切な場所になっていたのですね。前は居心地が悪くて悪くて、なるべくいないようにしていたのに…
冷たくって無表情で私に見向きもしない。
使用人もエリナを覗いて誰一人として関わらなかった。まあ、わたくしを遠巻きに眺めてはいましたが。今から思うと避けられていたのでも嫌われていたのでもなくて、わたくしが関わろうとしなかったからだったのかもしれませんね。最近は少しずつ会話をするようになってきました。特にパパの執事さんは目をうるうる?させてわたくしにお礼を言っていました。
「旦那様の悲願を叶えてくれてありがとうございますぅ。」って。悲願ってなんのことだったんでしょうね?今でもわかりません。
(それはお主とお主のお父上が打ち解けることじゃないかのぅ。こういうことには鈍感じゃな。(笑))
なにか馬鹿にされたように感じましたが?気のせいでしょうか。
(こういうことには鋭いのじゃな。怖っ😏)
また…なにか不快な感じがします。何故でしょう。
(………😑)
………まぁ、いいでしょう。家の門の前まで来ました。あっ、さっきの家に帰ってきたって間違ってますね。家が見えてきました ですね。わたくしとしたことが…
あら?屋敷が騒がしいように感じます。庭に…えっ騎士団?!何故でしょうか。しかも訓練じゃなさそうです。
「あら~。これは面倒くさいことになるやつだわ。ユリアさん、ちょっとこっちに行きましょう?」
不意に先生が複雑そうな顔をして言いました。
「わかりました。」
先生は頼りになると信じているので着いていきます。
どこへ行くのでしょう?
「こんなに早くバレるとは思わなかったわ。きっとわたくしとユリアが消えたことに気づいて、わたくしがユリアを連れてまた失踪をしたと考えたか、もしくは何かあったか…どちらにせよ、心配をかけたはずだわ。外に出ているところを見つかったら後ですごい形相でクドクドお説教されそうね…ここはあそこから…」
…先生がブツブツ言っています。何か心配事でもあるのでしょうか。ちょっと怖いくらいです。
顔面蒼白ですね。
それにしても、一体どこへ…屋敷の裏?何かあるのでしょうか。ちょっとわくわくします。こんな子供らしい感情になるのはいつぶりでしょう?
!ついたのでしょうか?先生が立ち止まりました。でも、ここって普通に壁ですが…
「え~っとたしか…ここに…」
っ!花壇の土の中に手を突っ込みました。こんなことをする貴族は初めてです。ん?貴族?先生は名字を名乗っていませんでしたね…でも明らかに貴族の振る舞いとオーラを持っていますが…
「あったわ。わたくし天才!」
鍵が出てきました?!美しい純銀細工に真っ青なサファイアが付いています。いかにも高そうな…
そしてこんなのわたくしも知りませんでした。
先生はこの鍵を取りに来たんですね!でも扉はどこでしょ…
「この蔦をかき分けて…」
扉が出てきました。蔦で隠されていたのですね。全然気づきませんでした。
中はどうなっているのでしょう。
先生が扉の鍵穴に鍵を差し込みました…。
そんなことを見ていてふと思いました。
わたくしは確実に前の生とは違う未来になっていっています!だってわたくし、こんな幸せでこんなに前の生では知らないことを知ったのですから!
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一方その頃 とある街の少し裕福な老夫婦の家にて。
「ふふふ そろそろね。」
彼女は前の生を思い出してから、何もかもを前の生と同じようにしてきた。
一日目 異世界の地球から迷ってやって来る。
一週間後 スラム街で途方に暮れて(ふりをして)少し裕福な平民の老夫婦に拾ってもらい…
~2ヶ月 なんの悪意もない純粋無垢な性格(の演技をして…)で人々の信頼をあっという間につかみ…
今ここ。 何不自由なく幸せに暮らす。だけど故郷を恋しがってみんながいない所ですすり泣く。(ふりをする。)
彼女の記憶だと、今日の夜に自分の本性を見破って協力関係を築こうと、提案してくる輩が現れる。
そして、前の生と同じ生き方をするには、特に大切な部分になる。
絶対に贅沢で愛されて好きなことを好きなだけやれるようにするのよ!私のために頑張るの!私以外はどうなってもいいし。というか私が世界の中心じゃなきゃおかしいのに。
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「たしか迷い人がいるのはこのあたりだったな…」
とある街の裏路地にて。一人の男がそう呟いた。
いかにも成金みたいなキラキラごてごての格好に、かっこよく見せようとしたのかしてある、つけまつげにピンクのチークに真っ赤な口紅の化粧。
丸い眼鏡に白い白衣。見たところは趣味の悪い研究者である。ちなみに白衣の下の服は成金の上で説明した通りの感じだ。
「私の研究から迷い人は異世界の神に不要と判断されて切り捨てられた存在だ。そんな奴ならきっと私の計画に加担してくれるだろう。」
私の悲願を叶える為に利用させてもらうぞ!
くっくっくっ この計画が成功すれば…
何度も何度も脳内でシミュレーションした映像が浮かび上がってくる。自らの悲願を達成した己の姿を…
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機会が直りましたので、これからは普通に(一日一回くらい。)更新していく予定です!
これからもどうぞ、よろしくお願いします。
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