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第六章お兄ちゃんは妹がもらったラブレターを気にしなきゃいけないよ?
6-4高橋静恵の過去
しおりを挟む飲み物準備良し、おつまみの山盛りポテト準備良し!
私たちは高橋静恵を取り囲み話を今か今かと待ちわびている。
「まさかこんなことに喰いついてくるとはね‥‥‥ まあいいわ、もう昔の事だしなんで私が由紀恵ちゃんといい関係を保ちたいからの理由でもあるしね」
そう言って高橋静恵はメロンソーダを一口飲む。
「そう、あれは私が中学の頃だったわ‥‥‥」
私たちは目を輝かせその話に聞き入った。
―― 高橋静恵の過去 ――
彼女がまだ中学二年生の頃だった。
同じ部活にあこがれた先輩がいた。
彼女は思い切って彼に告白をする。
しかしいい返事はもらえなかった。
落胆した彼女の前に彼の妹が現れた。
彼の妹は本当は姉が欲しかったと言い彼女とだんだん仲が良く成って来た。
しかし彼女は先輩である彼の事が諦めきれなかった。
そして彼女は彼の妹にその事を告白する。
すると彼の妹は彼女を自分のモノにしようとした。
それは狂気じみていて、常に彼女の周りに彼の妹はまとわりつき、SNSの着信が五分毎に来るほどだった。
怖くなった彼女は彼の妹にとうとうはっきりと言う。
「私はあなたのお姉さんにはなれない、私が好きなのはあなたの兄」だと。
それを聞いた彼の妹は涙を流し懇願をしたそうだ。
せめて自分をあなたの側においてくださいと。
しかし彼女はそれも断った。
その時の彼の妹は世界の破滅のような顔をしていたそうだ。
それからしばらく彼女は彼の妹に会う事は無かった。
そして事件は起こる。
いきなり彼女は職員室に呼び出され、いろいろと聞かれた。
彼女の思い人が彼の妹に乱暴をしたと噂が立ち学校側も見過ごしておけないほどに成っていた。
勿論PTAや市の教育委員会まで出てくる騒ぎ。
彼や彼の妹はその後学校には出てこなかったらしい。
だが彼女はその後に事の真相を聞く事になる。
事の真相は彼の妹が妄言を発していたらしくその無実無根な話は彼の妹がまき散らしたと言うのだ。
しかしここまで話が大きくなってしまい彼と彼の妹、そして彼の家族は後ろ指をさされ半年経つ頃には家族ごとどこかへ引っ越しをしてしまったらしい。
ただ、SNS着信拒否をしていた彼女は最後に何処からか洩れたのか携帯電話のメールアドレスに来た一通のメールに恐怖する。
『お姉さまは誰にも渡さない。きっとまた帰ってきます。お姉さま、それまで待っていてね、必ず迎えに来るから』
あまりの恐怖に彼女は親や警察にまで相談したがその後彼の妹は海外に留学させられたと聞いたそうだ。
* * *
高橋静恵は話終わってからもう一度メロンソーダを飲む。
「‥‥‥高橋さん、それ何処のネット小説ですか?」
「いや、事実よ! 何そのネット小説って!?」
「‥‥‥エロい小説」
「泉さん、違う!! って、なんでそこに反応する!? まさか泉さんも!?」
「‥‥‥愛読は『私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?』等々」
「あ、それ知ってます。私も見てますから////」
うおぉぃいぃぃっ!!
何それ、エロいの?
初めて知ったわよそんな小説!!
後でチェックね!
「じゃ、無くて、本当なんですか?」
「ええ、おかげでしばらく私もえらい目にあったわよ。知ってる子にはいろいろ言われるし、あの頃の私はそれほど外交的ではなくなってたしね」
「今では考えられませんけどね。高橋先輩って結構後輩の中でも噂されてますよ、姉御肌だって」
「もしかして変な娘いないでしょうね? 高校でまたあんな思いするのはまっぴらごめんよ!!」
だんっ!
飲み終わったコップをテーブルにたたきつける。
「あ~高橋さんもまたおかわり要りますか~?」
「ありがとう、紫乃ちゃん。でも悪戯もほどほどにね、メロンソーダにレモン水混ぜたでしょ?」
「ぎくっ!」
「そう言えば紫乃ちゃんに持ってきてもらったアップルジュース、なんかほんのりと紅茶の味がするような‥‥‥」
「‥‥‥わ、私はこの紅茶と烏龍茶とハーブティーが混ざった味好き」
みんなで紫乃を見る。
「え、ええとぉ~、新しい味の探索?」
「まさか紫乃、私の苺ラテにも‥‥‥」
言いながら自分のコップを見ると緑色‥‥‥
「しぃ~のぉ~っ!!」
「だって由紀恵ちゃんが一番気付かないからつい面白くてぇ~!!」
紫乃のほっぺたをムニムニしながら私は自分でドリンクバーに行くのだった。
だって、まだまだ話は続きそうだったから‥‥‥
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