アルム~アラ40女子がいきなり異世界の第三王子に転生して無意識に無双してプチハーレム状態なんだけど、私はBL要素が見たいの!!~

さいとう みさき

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第一章:転生

1-25:エイジ再来

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「アルム、来たぞっ!!」



 それはいきなりやって来た。

 あれから数ヶ月、いろいろと落ち着き始めてそろそろジマの国に行こうかという話が持ち上がった頃だった。
 いとこのエイジがいきなりやって来た。


「あ、エイジお久しぶり」

「元気してたか、アルム?」


 ちょうどエマニエルさんの授業が終わって、アプリリア姉さんの恒例のお茶会をやっていた時だった。


「あら、エイジ久しぶり。もしかして一人?」

「ああ、エシュリナーゼ姉ちゃん、アプリリラ姉ちゃん、それとエナリアも久しぶり! 今日はアルムがジマの国に行くって聞いたから俺も行きたいんでやって来たってわけよ!」


 え~?
 呼ばれてないのに連れてって大丈夫なの?


「ふーん、そう言えばエイジはジマの国に行った事無いんだっけ?」

「わ、私も行った事無いですよ!」

「私も私も~」


 お茶をすすりながらエシュリナーゼ姉さんはエイジにそう言うと、アプリリア姉さんやエナリアも声を上げる。

「でもエイジ、マルクス叔父さんとかにはその旨話したの?」

「ああ、そうしたらアマディアス兄ちゃんが何とかしてくれるだろうから行って来いって言ってた!」

 あー。
 アマディアス兄さんに丸投げか。
 確かに最近兄さんはジマの国とはやたらと密に連絡を取っているらしい。
 たまにマリーも呼び出しされるけど、実はマリーとエラルド宰相とは面識があって、マリーにも情報は流れてきているとか。

 私はまだ五歳と言う事だけど、結構私の前で重要な情報をぽろぽろと話しているので聞き耳を立てているといろいろとねぇ。
  

「でさ、聞いたぞアルム! お前召喚魔法で獣人を呼び出したんだって? どこだよその獣人! 俺初めて獣人見るぜ!!」


「うるさいガキニャ」


 エイジはそう言ってきょろきょろと周りを見ていると、あっちでミルクティーを舐めながら飲んでいたカルミナさんがやって来た。

 それをエイジは見て固まる。


「あたしにニャにか用かニャ?」

「え、あ、ええとぉ////////」


 ん?
 なんかいきなりエイジがポカーンとしてカルミナさんの顔を見つめる。
 どうしたんだろう??

 そう思っていると、エイジはいきなり私の首に手を回して来て引っ張りこそこそと話始める。


「お、おいアルムあの綺麗なおねーさん誰だよ!?」

「ちょ、ちょっとエイジ。きれーなお姉さん? カルミナさんの事??」

「カルミナさんって言うのか! すっげー美人だよなぁ~俺の好みそのままだぜ!!」

「……エイジって僕と二つしか年違わないんだよね?」


 何と言うおませさん。
 七つと言えば小学生一年生くらい。
 それがもう女性に興味を持つとは!!


「まったく、にゃんにゃんニャよ?」


 カルミナさんはそんな私たちを見て首をかしげている。
 私はカルミナさんをチラ見しながら苦笑を浮かべる。
 カルミナさんはアマディアス兄さん狙い。
 可能性は限りなくゼロに近いけどね。

 エイジが相手じゃなあ~。


 ……いやちょっと待て。
 これってショタ枠?
 カルミナさんがお姉さんでエイジがその若い体を良い様にもてあそばれてしまう!?


 むっはーっ!
 それもアリ!!


 エイジだって見た目はやんちゃっぽいけど結構顔は良い。
 そんな少年が豊満なボディーを持つネコ科のおねーさんに良い様にもてあそばれる!!

 アリよ、アリ!
 これはもうエイジが美味しく食べられちゃうシュチュエーション!!


「おいアルム、どうしたんだ赤い顔して息が荒いぞ?」

「え、あ、いや何でもない。ぐへへへへへぇ」

 思わずよだれをぬぐってしまったが、これは心の中のキャンバスに二人の姿を描き連ね、しっかりと保存しておかなくては!!


「エイジ様、お茶が入りました」

 しかしここでマリーがエイジの分のお茶を入れて差し出す。
 エイジはそれを受け取り私を放す。
 するとマリーがサッとエイジと私の間に入って私にすり寄って来る。
 
 マリーさん、あなた……


「で、エイジもアルムと一緒にジマの国に行きたいって事よね?」

「あ、うんそうだぜエシュリナーゼ姉ちゃん!」

「だったらまずはアマディアス兄様に話をしなきゃね」

 エシュリナーゼ姉さんはクッキーをかじりながらそう言う。
 まぁ、確かにその通りだ。


「うっし、じゃあさアルム、この後アマディアス兄ちゃんのとこ一緒に来てくれよ。俺もジマの国って行ってみたいからさ!」

「あ、うーん、大丈夫かなぁ?」


 少々不安は残るけど、私はエイジと一緒にアマディアス兄さんの所へ行く事となるのだった。


 * * * * * 
 
 
「まったく、叔父上も……」


 なんか手紙をエイジが持って来たらしく、それを見たアマディアス兄さんは眉間にしわを寄せていた。
 そしてエイジを見て言う。

「同行は構わんが、今回の件は色々とあるからな。アルムだけでなく私も行く事になる」

 それを聞いたエイジは喜び、一緒に来ていたエシュリナーゼ姉さんとアプリリア姉さん、そしてエナリアたちが声を上げる。


「兄様! ずるいわよ、私もアルムと一緒にお出かけしたいわ!」

「そ、そうです私もアルム君と一緒にお出掛けしたいです!!」

「私も私も~!」


 当然と言うか、姉たちと妹もついてきたいと言い始める。
 しかし、アマディアス兄さんはそれを認めない。


「今回はだめだ。王族の者がそんなに一斉にジマの国を訪れると言うわけにはいかん。アルムの保護者として私が行くからお前たちは大人しく待っているがいい」


「じゃあなんでエイジは良いのよ!?」


 つかさずエシュリナーゼ姉さんはエイジを指さしそう言う。
 するとアマディアス兄さんはため息を吐きながら言う。


「もうじき『鋼鉄の鎧騎士祭』だ。レッドゲイルはそれで忙しくなる。当然このブルーゲイルからも応援を出さなければならんからな。私が不在の間イザーガがこちらの手伝いもしてくれるそうだ。代わりにエイジを頼むとの事だ」

 そう言ってエシュリナーゼ姉さんたちを見ると、姉さんたちは嫌そうな顔をする。

 それもそのはず、年に一度の「鋼鉄の鎧騎士祭」はイザンカ王国の、特にレッドゲイルでは盛大に騒がれるお祭りだ。
 当然王家もそれには参加しなければならない訳だけど、成人をした王家の人たちは強制参加。
 それ以下の子供たちもその頃は何だかんだ忙しくて城に幽閉される。
 余計なごたごたに巻き込まれないために。
 大人の王族は忙しく、子供の王族はつまらない期間。
 心底お祭りを楽しめるのは街の住人くらいなモノだろう。


「そうだったわ……もうじき『鋼鉄の鎧騎士祭』だったわね……」

「またお城で大人しくしなければですか……アルム君いいなぁ~」

「アルムお兄ちゃんとアマディアスお兄ちゃんはお出掛けなの?」


 姉と妹はそう言ってしゅんとする。
 まぁ、これはこれで仕方ない。
 唯一元気なのはエイジ位なものだ。


「とにかくやったぜ! アルムしばらく厄介になるからな!!」

「あ、うん」


 まぁ、ここは役得として受け止めよう。




 だが私はエイジとこの後魔法対決をしなければならないことをすっかり忘れていたのだ……

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