アルム~アラ40女子がいきなり異世界の第三王子に転生して無意識に無双してプチハーレム状態なんだけど、私はBL要素が見たいの!!~

さいとう みさき

文字の大きさ
58 / 150
第二章:ジマの国

2-21:ユエバの名物料理

しおりを挟む

「なぁ、アルム。さっきの話だけどアマディアス兄ちゃんとイータルモアが婚姻を発表すればドドス共和国が手を出しにくくなるってのは分かるんだけど、そのジーグの民とかが呪いか何かを使えるのが何か問題なのか?」


 私たちはギルドに宿泊する事になり、個室で食事をする事となった。
 アマディアス兄さんとエディギルド長だけはまだやる事があるからと言って別の部屋に行っている。

 なので、とりあえず私たちだけで先に食事をする事になったのだが……


「それはね、黒龍様ですら呪えるほどの力があるから、地竜あたりじゃ抗えないって事よ。そしてその秘術がはぐれジーグの民が使えたなら、黒龍様クラスの竜に対しても対抗手段があるって事よ!」

 そう言ってカリナさんは一気にお酒の盃を飲み干す。


「ぷっはぁ~っ! この一杯の為に頑張ってるのよねぇ~♪」


「いや、なんでカリナさんがここに?」

「行かず後家はいつも誰かにお酒をたかっていましたからね」

 しっかりとカリナさんも食事の席にいる。
 そしてじゃんじゃんお酒を注文している。


「いいじゃないのよ、マリー。イザンカの王子様たちなんだもん、私の酒代くらい安いでしょう?」

「それだけの情報提供を要求します」

 マリーはそう言ってじろりとカリナさんを見る。
 するとカリナさんはきょとんとしてからにんまりと笑う。


「じゃぁ、ユエバの町の美味しい食べ物教えてあげる。マリーは昔はいつも一人で食事してたからそう言うの詳しくないでしょう?」

「それは……」


 カリナさんにそう言われ、マリーは言葉を失う。
 マリーさん、あなたぼっちだったの?

 私がそんなこと思っているとカリナさんはどんどんと注文をする。
 すると程無くしてカリナさんが注文した品々が到着する。



「さぁ、これこそが冒険者の町、ユエバの隠れたグルメよ! まずは食べてみて!」


 言いながらカリナさんは串焼きみたいなのを手に取りサクサクと食べ始める。
 私もエイジも顔を見合わせてからカリナさんが手に取った串焼きを手に取る。


「これ、なんだろうな?」

「さぁ、でもカリナさんが言うから美味しいのかもね?」


 エイジと一緒にその串焼きを見てみる。

 白っぽい塩焼きの鳥の皮みたいなのが串にささっている。
 カリナさんがそれをサクサクと食べながらお酒を飲んでいるので、私たちもかぶりついてみる。


 サクッ!


「うわっ! サクサクっ!」

「なんだろうね、薄味だけど食感が面白い。サクサクしてて美味しいけど」

 何と言ったら良いのだろう?
 癖はほとんど無く、油で揚げたワンタンの皮というか、とにかくサクサクと程よい脂がじわっと出てきて美味しい。


「カリナ、これは一体何ですか?」

「ん~、ドラゴンフライのお腹の皮ね~。このサクサクがたまらないのよ!」


 マリーもそれを食べながらカリナさんに聞く。
 そして帰ってきた返答が……

 ドラゴンフライ?
 ドラゴンフライってたしか、トンボ……


「と、トンボぉっ!?」


「アルム、トンボって何だよ?」

「虫、空飛んでる虫だよ!!」


 うげえっ! 
 まさか異世界に来て昆虫食だなんて!!


「あら、冒険者の間ではこんなの普通よ? こっちのエビみたいのはロックキャタピラー、こっちの鶏肉はコカトリス、そんでもって……」

 テーブルに出された物は何と全てが魔物食だった。
 しかしそれらを口にしたマリーが意外な事を言う。

「驚きましたね、意外と美味しい」

「でしょ? マリーはいっつも一人で食堂の端っこで黙々とシチューとパンだけ食べてたんだもん、人生損してたわよ?」

 上機嫌のカリナさんはそう言ってヤシの実みたいなものを差し出す。


「これも飲んで見なさい、美味しいんだから!」


 言われてマリーや私たちはそれを受け取る。
 見た感じはヤシの実。
 それに穴が開いていてストローが伸び出ている。

 私は恐る恐るそれに口をつけて飲むと、口の中に甘酸っぱさとさわやかさがばっと広がる。


「これ、美味しいですね!」


「でしょ? あ、飲み過ぎは注意ね。モノによっては当たりがあるから」

 にこりとするカリナさん。
 私は思わずカリナさんにそう言ってまた飲んでみる。
 何と言うか、味わい的には乳酸菌飲料。
 白い水で薄めるやつにかなり似ている。

 これは本当に飲みやすく、魔物料理と一緒だとついつい進んでしまいそうだ。


「これ、なんだったけニャ? 昔飲んだことがあるようニャ……」

「人の食べ物は私には分かりませんんが、我が主がご満悦ならばそれでよろしい」


 一緒に食事しているカルミナさんが首傾げながら飲んでいるけど、まんざらじゃ無いようだ。
 アビスはほとんどというか全く食べてない。

「これ美味しいですぅ! おかわりですぅ!!」

「あ、俺も!」


 イータルモアもエイジも、もう飲み終わった?
 二人しておかわりをしている。

 まぁ、確かに美味しいけどね。


「アルム様、私も知りませんでしたが魔物食も意外といけるものだったのですね」

「いや、流石に僕も知らなかったよ。でも考えてみればダンジョンとか携帯できる食料は限られているから、現地で食料調達考えるとこうなるのか……」


 私たちは生活魔法で何処でも水だけは出せる。
 なので水は基本携帯しなくとも何とかなる。
 しかし食料はどうしようもない。
 エルフ族が作ると言う容量以上にモノが入れられると言う魔法のバッグ等、特殊なマジックアイテムでもない限り携帯できる食料には限りがある。
 
 となれば後は現地調達で食えるものを喰うしかない。
 たとえそれが魔物相手でも。

  
「最初トンボ食べさせられて驚かされたけど、そう言う目で見れば食べられるもんだね」

「そうですね。これは盲点でした」

 なんだかんだ言ってマリーも魔物食をちゃんと食べている。
 そしてあのヤシの実の飲み物も飲んでいる。

 どうやら気に入ったようだ。


 私たちは珍しさも相まって食事に花が咲くのだった。



 * * * * *


「うーん……」


 あの後眠気が強くなって、早めに部屋に戻ってベッドにもぐりこんだ。
 そして夜半、柔らかいモノが押し付けられてきて目が覚める。

 うっすらと目を開くと、目の前に何か柔らかいモノが二つ……
 触ってみると、ほど良い弾力と、甘い香りがしてくる。
 
 えーと、これってもの凄くなじみがあるけど何だっけ?

 寝ぼけた頭で更にそれを触ってみると、何か突起がある。
 何だろうと思ってそれをつまんでみるといきなり声が上がる。


「ひゃうぅんっ♡」


 ん?
 今の声、マリー??

 そう思ってもう一度それをつまんでみたり引っ張っていたりすると、やはりマリーの声がする。


「あふっ、んぁっ、あああぁぁん♡♡♡」


 なんだ一体?
 そう思って目を凝らしてみると、目の前にあるものは前世の私も良く知っている物だった!!


「うわっ、これって///////」

「アルム様ぁ~♡」

 
 抱きっ!

 むぎゅっ!!


「むぐぅっ! プハっ! マ、マリーっ!? なんでマリーが僕のベッドに? それに何で裸ぁ!?」


 私のベッドに裸のマリーがいつの間にか入って来て抱き着いて来たのだ。
 そして私がさっきまでいじっていたのは、マリーのおっぱい!


「アルムさまぁ~、マリーはアルム様がだいしゅきですぅ~///////♡」

「マ、マリー??」


 あれ?
 マリーって酔っぱらっている??       
 
 おかしい、一緒に食事していた時にお酒なんか飲んでいなかったのに?


 ぎぃ~
 ばたんっ!


「くっ~、アマディアス様どこにもいにゃいニャ! これでは夜這いをかけられにゃいニャ!」


 そんな中、部屋の扉が開いてカルミナさんが入って来た。
 そしてベッドの上の私とマリーを見て固まる。




「にゃにゃにゃにゃにゃっ///////! お、お取込み中だったニャっ!」




「いや、五歳児を相手に何がお取込みなの!? それより、誰かマリーにお酒飲ませなかった?」

 ヘロヘロになっているマリーの腕から抜け出し、シーツを裸のマリーにかけてあげてから私はベッドの淵に座る。
 するとカルミナさんはハッと何かを思い出す。


「はっ! そう言えばあの飲み物、物によっては発酵していてお酒になっているのがあるニャ! 思い出したニャ!! 飲んでいる時は誰が酔っぱらうか分からないとんでもにゃい飲み物だったニャ!!」


 ロシアンルーレットかーぃいいっ!

 これ絶対にカリナさんの仕業だ!!
 こうなるの分かっていてワザとだ!!


「んうぅ~ん、アルムしゃまぁ~♡」

「うわっ! マリーッ!!」

「アルムしゃまぁ~しゅきぃ~♡」

 
 思わずカリナさんの悪戯が成功した時の会心の笑みが思い浮かんでいたら、マリーが抱き着いて来た。


「ちょ、ちょっとマリー! カルミナさん見てないで助けてぇっ!!」

「ふむ、年下を襲うとはメイドもなかなかやるニャ。あたしも頑張ってアマディアス様を襲わなきゃニャ!!」


 そう言ってカルミナさんは踵を返して部屋を出て行った。
 出ていく時に親指を立てて、ニカッと笑顔になったのは何なんだ!?


「んぅ~、アルムしゃまぁ~♡」

「ちょ、マリー! ダメッ、こらぁ、マリーっ!!」




 深夜に寝室で私の叫び声がこだまするのだった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...