アルム~アラ40女子がいきなり異世界の第三王子に転生して無意識に無双してプチハーレム状態なんだけど、私はBL要素が見たいの!!~

さいとう みさき

文字の大きさ
78 / 150
第三章:イザンカ王国

3-9:魔力炉始動

しおりを挟む

 イザーガ兄さんから話を聞いて、何故ミリアリア姉さんが五年もうちのブルーゲイルに来ていたのかが分かった。


「じゃぁ、オリジナルの『鋼鉄の鎧騎士』を早急に直したかったのって……」

「最悪一騎討で勝敗を決める羽目になれば、オリジナルを出すしかありませんわ」

 ミリアリア姉さんはそう言って魔力炉を見上げるのだった。


 *


 あの後、ミリアリア姉さんもイザーガ兄さんの所へ来て頷きあっていた。
 話を聞いた私はてっきりすぐにでも魔力炉を稼働させるのかと思いきや、ミリアリア姉さんがいきなり抱き着いて来てニコニコ顔で言う。


「お父様がアルムとの婚姻を許可してくれましたわ! 流石に今のままのアルムと婚約するにはイザンカ王に話を通してからと言う事ですぐにはいきませんが、お父様が許可を下さればもう決まったも同然ですわ!」


「うん、これでアルムエイド君も私の義弟となる訳だね。うんうん、今後もよろしくねアルムエイド君!」

「はぁっ!? ミリアリア姉さんマジなのそれっ!!」

「何をいまさらですわ。アルムも協力するって約束したですわよ?」

「いやだって、ミリアリア姉さんはブルーゲイルに好きな人がいて、マルクス叔父さんからのお見合いの話を断る為に僕と偽装の仲の良さをアピールするんじゃ……」

 私が抱き着かれながらそう言うと、ミリアリア姉さんは変な顔をしながら言う。

「ブルーゲイルに好きな人がいるのは当たり前ではありませんの? だって私が好きなのはアルムですもの。それにアピールは勿論、あわよくばお父様を説得して婚約までたどりつけられればと思っておりましたもの♡」

 な、何それぇっ!?

「え、あ、じゃ、じゃぁ魔道技師のイケメンなエザリクさんは!?」

「エリザク? ああ、あのひ弱そうな技師ですの? まったく興味などありませんわ!」

「じゃぁガルナさんは!?」

「あんなおっさん趣味ではありませんわ! 私はアルムのような純真爛漫な男の子が好きなのですわ♡」


 いやあんたもかーいぃっ!

 お巡りさん、このおねーさんです!!
 いやぁーっ!
 異母姉弟の姉だけでなく、お付きの大人の女性のマリーだけでなく、いとこのお姉さんまで私を狙っているぅっ!!


「僕まだ十歳ですよ!?」

「大丈夫ですわ、記録では十二歳で子供を作った王族がいるとは知っていますもの♡」

 いやそうじゃない―っ!!
 駄目だこの王族。
 みんな変態だぁーっ!!


「なぁ、アルム。そすると今後はお前の事『お義兄さん』とか呼ばなきゃいけないのか?」

「呼ばないでエイジ! 誰かミリアリア姉さんを止めてぇっ!!」

「大丈夫だよアルムエイド君。君はエシュリナーゼを娶っても同時にミリアリアを娶っても大丈夫だからね。イザンカ王家は一夫多妻制だから第三王子である君なら問題無いよ」

「イザーガ兄さん!! そうじゃないでしょうに!!」

「私としてはアルムエイド君が義弟になってくれれば気兼ねなしにいろいろ相談できていいことづくめだしね♪」

 駄目だ。
 イザーガ兄さんがアマディアス兄さんと同じ悪い笑顔になっている。
 この二人、見た目はイケメンだけどたまに悪い笑顔をする。
 やはりいとこ、似た者同士なのかぁ!?


「ま、アルムもあきらめるんだな。しっかし、カルミナさんがアマディアス兄ちゃんのお手付きにあっちゃったとはなぁ~」

「エイジぃ~」


 私の情けない声がむなしくするのだった。



 * * *


「それで、どうやって魔鉱石の精製をするつもり?」


 話し戻って、先ほどの魔力炉の前で私はミリアリア姉さんに聞く。
 するとミリアリア姉さんは私に向かって説明を始める。


「もともと魔鉱石は剣や盾、場合によっては防具に使われると魔力付与や魔力伝達に優れ優秀な武器となるモノですわ。今までは魔鉱石自体を加熱して槌で打って精製していましたわ。何度も過熱して、何度も槌で打ってを繰り返すと純度が上がった素材になり、そして剣や盾、防具のパーツに整形してきましたわ」

 確かに、魔鉱石の使い方はそれが一般だった。
 鉄鉱石と同じく、石炭などで加熱して打ちつける事により余分なものがはぎとられていき純度の高い魔鉱石の鉄が出来あがる。
 それをまた成型するのが一般的だった。

 もちろん我がイザンカ王国の「鋼鉄の鎧騎士」の主要部分も同じ製法だった。


「しかし、魔力伝達をするにあたりこの方法では均一化されていない魔鉱石は伝達率が不安定の為効率が落ちるのですわ。イータルモアがもたらせたオリジナルにも搭載されていると言われている連結型魔晶石核のパワーがちゃんと伝達されなければ駆動系の魔晶石が十分に働けませんわ」


 そう言ってミリアリア姉さんは新型の魔力炉の見取り図を取り出す。
 それは完全に溶鉱炉だった。
 
「今回新型の魔力炉は魔鉱石自体を完全に溶解させることが出来ますわ。確かにその分魔力消費が激しいですが、不純物も取り除け均一化した魔鉱鉄へと精製出来るのですわ!」

 考え方が完全に前世の製鉄へとなっていた。
 今までブルーゲイルの魔力炉は製鉄で無く単に加熱しか出来なかった。
 要は魔鉱石の成型しか出来なかったのだ。

 しかしレッドゲイルのこの魔力炉は完全に製鉄だった。


「早速始めますわよ、アルム!」

「はいはい、分かりました。で、何処に魔力を注ぎ込めばいいんだい?」

「こっちだよ、アルムエイド君」

 鼻息荒いミリアリア姉さんに聞くといイザーガ兄さんが私を魔力炉の横側に案内してくれる。
 そこには魔晶石がはめ込まれていて、どうやらここが魔力供給源になっているらしい。


「通常はここに魔力を注ぎ込むか魔晶石をはめたり取りかえたりをするんだ。ここに手をついて魔力を注入してくれればいいよ」

「分かりました。じゃあ早速!」


 私はそう言いながら魔晶石に手をついて魔力を流し込み始める。
 すると途端に魔力炉がうなりを上げる。


 ごんごんごんごんごん!
 ぶっヒューッ!!


「こ、これは!!」

 魔力を流し始めてイザーガ兄さんは驚く。
 そしてゲージを確認して声をあげた!

「既に九割にまで熱上昇をしているだと!? ここまでに熱量を上げるには魔晶石が何個もいると言うのにかっ!?」

「えーと、もっと魔力流した方がいいですか?」

「いやいやいや、これ以上魔力を一気に流されたら魔力炉がもたない。しかし凄いなアルムエイド君は。想像以上だよ」

 イザーガ兄さんは見たことも無い笑顔でそう言う。
 そしてミリアリア姉さんにすぐに指示をする。


「既に準備万端だ、魔鉱石をどんどん投入してくれ!」

「分かりましたわ!!」



 ミリアリア姉さんはそう言って私たちが買い集めた魔鉱石をどんどんと魔力炉に入れさせるのだった。 

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...