未だ飛べない鳥

ジルノ

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2話

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「マジびっくりしたわ~朝(笑)」
碧がそう言って、笑っている。
昼休み。2年の教室の扉からひょいと顔を出して碧を探し出した私は、碧と話している。
でも、兄にうまく見つからなくてよかったなと思った。
だって、碧の教室は兄と同じだったから。だから、兄は碧のことを知っていたのだろうけれども。
運良く兄が教室にいなくて本当によかった。こんなにコソコソ会ってるなんて知ったら、また機嫌が悪くなるかもしれないから。
「授業中も怖かったんだぞ、兄ちゃん」
……やっぱり何かしたんだ、兄。
「いきなり授業中俺を指名して、先生に質問させようとしたりさ(笑)」
我が兄ながら、子どもじみたことしたんだな。カッコ悪いな。
そう思った私の気持ちをわかったかのような返事を碧がする。
「まぁいいけどね(笑)みんなウケてたから」
良くない良くない!私からも言っておかないと。
碧は楽観的にははっと笑う。でも、碧のそういうところ良いなと思う。
それに、碧は私が送る視線や仕草、ジェスチャーで私の言いたいことを相変わらず理解してくれる。普通の人だったら、きっとなかなか理解できない。わかりにくい私の気持ちを汲み取ってくれることに、毎回嬉しさを感じる。
「そういえばさ、今度の日曜暇?暇なら遊びに行こうぜ」

これは巷で言うデートのことなのかな?
気持ちが先走って高揚する。
「ちなみにメンバーは俺とカルホと……間宮!」
間宮?誰、それ。あれ、てかデートじゃないの?
期待外れで私は少しガッカリする。
「じゃあそういうことで!な!」
そう言って、碧は教室の中へと入って行ってしまった。昼休みの終わりのチャイムがそろそろ鳴る頃だ。
私はこの時碧の交友関係の広さを知らなかった。
なんとなく間宮って人のことは気になったが、碧が呼び捨てにしてるぐらいだから、仲の良い男子なんだと、私はてっきり思っていた。
安易にそう考えていた。
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