天使な双子姉妹に懐かれている件

ういうい

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第9話 教室

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季節は7月手前。今日も30℃を超える真夏日が続いていた
「涼しー!」
体育の時間が終わり教室に戻ってきた
この季節になると教室のエアコンがとてもありがたいものになる
「私があげたボディーシート使ってくれてるんだね!」
「おう、この匂いが好き……って、麗奈!?」
「ふふっ、驚きすぎ!」
麗奈はそう言って笑っているが、なんでここにいるんだ!?
「で、どうした?なんか用あるんだろ?」
「別に用とかないけど?暇だから来ちゃった!」
暇という理由で自分のクラスじゃない教室に入れるのは、麗奈の凄いところだと思う
普通なら誰あれ?といった感じで注目されるのが嫌でできないと思うが
実際、麗奈もクラスメートから今注目されてるがそれは、誰あれ?といった感じではなく周りからも小声で、近くで見たらめっちゃ可愛いやんといった声が聞こえてくるようないい意味での注目のされ方をしている
そんなことは一切気にしてない様子の麗奈は
「亮聞いてよー最近乃愛が前より冷たいの!」
「どうせまた構い過ぎたんだろ」
「なんで分かったの!?」
「そりゃあ、昔から見てたら……」
「で、でもっ今回は可愛い洋服着せてみたり、乃愛でちょっとだけメイクの練習しただけなのに……」
「いくら顔が似てるからって人の顔で練習するのはどうなんだ?」
「だって、乃愛ったら普段家から出ないし、おしゃれさせてみたら一緒に買い物とか行けるかなって……」
最近では表に出すことも少なくなったが麗奈は昔から乃愛の事に関してはよくかわいがるというか愛が強かった。子供の頃は乃愛も麗奈もお互いにべったりという感じだったので仲がいい姉妹といった感じだったのだが、中学に上がったころ、それだけが理由なのかは分からないが乃愛は麗奈のスキンシップがウザったかったのか避けていた時期があった
それがあってから麗奈は乃愛にウザがられないようにと気を付けながら生活している
だが、たまに麗奈が乃愛に構い過ぎると、乃愛は嫌がって麗奈に冷たくすることがある
「まあ気持ちは分かるけどなー。まあ、明日には乃愛も元に戻ってるだろ」
麗奈を遊びに連れ出す難しさは俺も知っている、小学生の頃はなんやかんやで連れ出せていたが、ここ最近は全く外で遊んだりしていない
「ちょっと適当過ぎない?……でもそうね前も一週間くらいしたら忘れてたしそろそろ忘れるころかも……」
「え?そんなすぐに忘れるの?」
「あの子、どうでもいいことはすぐ忘れるからね、逆に覚えたいこととかはずっと覚えてるけど」
流石姉妹だ。俺の知らない乃愛の事もしっかり知っている
「あっ、もう次の時間始まる、次数学じゃん……」
「頑張れよ」
「うん!亮もねー」
そう言って麗奈が帰って行くと
「亮が羨ましいぜ……」
後ろの席からそんな声が聞こえた

                                                                           麗奈side
やっぱり亮と話してると楽しい。学園の中ではクラスも別になって今まであんまり話せてなかったけど、クラスでの友人関係も落ち着いてきたし、これからはもっと亮のクラスに顔だそっかな。亮のクラスメートも迷惑がってなかったし別にいいよねっ

昼休みになると私はまた亮の教室にやってきた
それから亮の席に向かおうと、亮の方を見ると数人の女子に囲まれていて何やら楽しそうに話してるようだった
前だったら、私がいったら邪魔になっちゃうと思い自分のクラスに戻っていたと思う、でもなぜだか私の足はその場から動けなかった
私の胸の中はもやもやしていて、亮が他の女子と仲よく話しているのが気に食わなかった
すると私の足は自然に亮の席まで来ていて――
「亮!今週末デートしましょっ!」
気づいたときには言ってしまっていた

                                                                            亮side
「盛岡君って麗奈ちゃんと付き合ってるの!?」
「前から仲いいと思ってたんだよねっ!」
昼休み、俺は数人の女子たちから麗奈との関係について聞かれていた
この女子たちは佐々木さんと仲いい子たちだ。でも佐々木さんは今ここにおらず、今日は熱でお休みだ
「俺と麗奈はそういうのじゃないよ。幼馴染みたいな感じ!」
「えー!でもそういうのも素敵かも!」
「じゃあ盛岡君って麗奈ちゃんの事どう思ってるの?」
どう思ってるって聞かれてもなあ。なんて答えるのが正解なのだろう
俺は少し考えてから
「大切な人かな?」
「「「きゃーっ」」」
中々に黄色い歓声だ
ここは、空気を読んでこの女子たちが喜ぶような答えを上げるのがいいだろうと思ったが正解だった。まあどうせ麗奈はこの場にいないし、俺も嘘をつかなくて済んだから良かった
と思っていると、いつのまにか麗奈が近くにいて

ん?

「亮!今週末デートしましょっ!」
普通こんな周りに人がいるときに言うか?てかそんな顔真っ赤にして言うくらいなら後で言えって……というか俺、麗奈にデート誘われた?
「「「きゃーっ」」」
さっきよりもでかくなった黄色い歓声は麗奈にとっても俺にとっても悪い意味で染みるものがある
「いいけど、っていうか大丈夫?」
女子たちの声のせいで余計注目されていて、俺もちょっときついが、麗奈は俺よりもやばそうで――
「ありがとっそれから予定の事とかはlineで送るからまたねっ!」
今までに聞いたことないの早口で麗奈はその場を後にした

その後、残された俺はというとテンションの上がった女子たちから質問攻めにあった後、陽介から俺はお前を許さないなどと言ったことを放課後まで言われ続けた

放課後、俺は乃愛たちの待っている所へ向かおうと教室を出た
すると、誰かに腕を掴まれた
「って、麗奈か」
「ちょっとこっちきて」
そう言われるがままについて行って着いた場所は屋上に出るドアの前だった
それからすぐに
「さっきは周りの事とか気にしてなくて、ごめんなさい」
「謝んなくっていいって、俺も別に怒ってないし」
というか麗奈が来る前に俺も変なこと言っちゃってたしな……
「本当?」
心配そうな目でこっちを見てくる麗奈。その様子がなんだか一瞬だけ乃愛に見えた気がした
「ほんとほんと」
「よかったぁ」
麗奈はそう言うと安心したように胸をなでおろした
「これからは周りの事も考えてから誘うね」
「おう」
「じゃあ乃愛も待ってるしそろそろ行くか!」
「うん!」
そう言って麗奈と隣になって歩きだした

すると階段をちょうど降りたところで
「亮とのデート楽しみにしてるからねっ!」

廊下の窓から差し込んでくる窓の光もあってか、その笑顔はここ最近で見たどの笑顔よりも美しかった
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